ツアー・オブ・チンハイレイク 6日目
ツアー・オブ・チンハイレイク
クラス:HC ステージレース 6日目
開催国:中国
距離:137.6km
天候:晴れ
ゴンゲからグイデへ向かう前半に緩めの登りが連続し、中盤に今大会最高標高の3777mまで登って下る直線レース。
前半の登りは1つ1つが結構長い山岳コースで、中盤は比較的平坦、中盤の終わりごろに1級山岳を越えてゴールというコースだった。。
75.4kmと117.8km地点に中間スプリントが、85.2km地点に1級の山岳が設定されていた。。
レース前のミーティング
少人数の逃げは無視し、大人数が行ったときには反応しろという指示。
集団が分裂する際には前にいろという事だろう。
中盤では横風が吹く可能性もあるので警戒が必要。
1級山岳はキツそうだが頑張れという指示。
レースレポート
相変わらずパレードは無し。
号砲でレース開始。
スタート直後右に曲がり、そのあとすぐに左に曲がる。
曲がった先にいきなり急な坂。
先頭付近で並んでいたおかげで、集団前方で登りに入れた。
アタックをかける選手もいるが、今日も反応はしなくていい。
集団内をユックリと遅れながら登る。
周りより遅く登っているのでダメージが少なくて済む。
逃げは決まらず、しばらくペースが上がり集団が伸びる
10km地点前後の緩い登りでフェンチュンカイを含む少数が飛び出し、それが決まる。
そこからは集団は安定したペースで進む。
登りでも安定しペースではあるが結構速い。
周りの選手は息が上がっている。
自分は無理の無いペースで遅れながら登るので比較的楽。
遅れた分は、下りやペースが落ちた時に一気に前に上がって取り戻す。
集団内を前から後ろに下がっていき、端から一気に上がり直す感じ。
そうして足を温存しつつ登りの区間が終わる30km過ぎをカウントダウンしながら待つ。
無事問題も起こることなく登り区間通過。
しばらく平坦区間に入る。
ここでは集団の比較的前方にいるポッツォの近くをキープしながら走る。
事前に確認しておいた情報では50km付近で鋭角に右に曲がる。
右に曲がった後の進行方向は昨日まで横風が吹いていた区間の進行方向と一致するため、今日も横風が吹く可能性がある。
50km地点手前から先頭付近まで上がっていき位置をキープする。
50km辺りの鋭角コーナーを曲がる。
今日は風がない。
ペースも上がらず、今までと同じようなスピード進み集団も真っ直ぐ後ろに付いて行く。
横風が無くて一安心。
そこからはマラグッティやポッツオの近くをキープしながら走る。
75.4kmの中間スプリントポイントを過ぎる。
逃げとのタイム差は2分半ほど。
他のメンバーから離れ、単独で集団の前方へ上がる。
遅れた時の為のアドバンテージを先に稼いでおくためと、前の様子が分かりやすいからだ。
登りが始まるがすぐにはアタックがかからない。
登りの勾配は5%ほど。
集団で走った方が楽なはず。
山頂までラスト6kmのところでアタックが始まりペースが上がる。
少し踏んで合わせてみるが、付いていけなくは無いがキツくなってきたので自分のペースで登ることにする。
途中でポッツォに抜かれる。
前の集団の最後尾にガバッツィがダッシュして付いて行く。
この登りを耐えればゴールスプリントに持ち込めるので必死なのだろう。
そこからは自分のペースを刻み続ける。
先頭集団も自分とあまり変わらないペースで登っており、一気には離れない。
付いて行った方が正解だったかな?とも思う。
しかし、集団に付いて行き限界まで踏み切って遅れてしまうと一気に減速する。
そうなれば下りを利用しての集団への復帰は絶対に無理。
下りで集団に復帰できるかどうかも微妙なところではあるが、前に残ろうとして一気に遅れるリスクを考えれば、後ろで前に追いつきたいメンバーで集まり下りで追いつく方が良いと判断した。
それにここからもレースが続く以上、あまりダメージを溜め過ぎたくないというのもあった。
ラスト3km辺りから、前から遅れた選手や、自分を抜いてきた選手が集まり10人ほどの集団になる。
ペースも無理の無い範囲で良いペース出たので自分もその集団の後ろに付く。
あと2kmあると思っていたら山頂までラスト1kmの看板が出る。
うれしい誤算。
自分いる集団のペースが山頂に向けて上がっていくが我慢して付いて行く。
途中で力尽きたガバッツィが集団から千切れて来て自分たちの集団にも付けずに遅れる。
前に付いて行っていればああなっていた可能性もあったと、改めて感じる。
遅すぎるようであれば登りの最後で、力ずくで先頭の集団に追いつくことも考えていたが、この集団に居た方が良い。
前に追いつこうという気合を感じる。
下りに入る。
下りだしてすぐに数名の集団に追いつき15人以上の集団になる。
真っ直ぐな下りの前方には4、50秒差で集団が見えている。
ローテーションが始まり前を追い出す。
この集団内には「どうしても前に追いつきたい」という選手がいるはず。
前を引くのはそういう選手に任せて自分は後方待機。
自分以外にも数人そういう選手がいる。
坂を1つ越え、急な下りが本格的に始まる。
集団から1人飛び出して猛スピードで下る。
それを集団が追いかけ、それぞれ3mほどの間隔を保ちながら高速で下る。
下るのが下手な選手を抜かして自分も前に付いて行く。
始めは緩やかなコーナーだった下りにヘアピンコーナーが増えてくる。
しかも逆バンクのコーナーもある。
本来コーナーは外側を高くすることで曲がりやすく作られているが、逆バンクのコーナーは外側が低くなっているため曲がりにくく、普通のコーナーの間隔で突っ込んでいくと滑ったり、オーバーランしてしまったりする。
さらにチームカーが先頭集団に追いつく為に追い抜いてくるためかなり危険。
集団最後尾で下っている自分はもろにその影響を受け、遅れては追いついて、を繰り返す。
ちなみに自分の後ろの選手は、諦めたりコーナーが下手で遅れたりして居なくなった。
全力で高速で下る集団に付いて行くと、前方にチームカーの車列が見える。
チームカーの車列の先には集団があるのであと少し。
ラスト25km手前で集団に追いつく。
昨日に引き続き下りでの集団復帰に成功(自分は1度も前に出ていないが……)。
集団内にいたポッツォに状況を聞くと10人ほどが逃げているらしい。
その後、ポッツォが水とエネルギージェルが欲しいという事でチームカーを呼ぼうとするが、ラスト25kmを切っているので補給は禁止されていると言われる。
ポッツォに伝えて、余っていた自分のボトルを渡す。
ラスト5kmでポッツォから「ラスト1kmで一緒にアドリアの後ろに付いて行く」と指示される。
ラスト3kmを切る。
ポッツォがアドリアの列車の後ろに付いて行き、その後ろに自分が付く。
ラスト1km手前の左コーナー。
もともと嫌な予感はあったが、やはり離れてしまう。
無理か?と思っていると自分の居る、集団右側にアドリアの列車&ポッツォが抜けてくる。
よしっ!と思い付こうとするが、前の選手が段差で跳ね飛んでそれにビビり付けず。
その後単独となるも頑張ってゴールスプリントしてみようとしたが、路面が悪く跳ねたり、前から下がってきた選手とぶつかりかけたりで上手くもがけず31位でゴール。
ポッツォは6位でゴール。
感想
前半は思っていたよりもユックリで横風も無く休みながら走ることが出来たので助かった。
山岳では千切れたタイミングが早かったかとも思ったが、結果的に追いつくことが出来たので良かった。
ラストの動きでは集団にポッツォと自分しかいなかったのでアシストをしなければいけなかったのに千切れてしまい申し訳なかった。
また、自分のチャンスでもあったと思うのでそこを物に出来なかったのが痛い。
もっと気合と根性を入れて、自分をスプリンターだと思い、最後の勝負に挑むようにしないといけないと思った。
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