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ツール・ド・北海道 2日目

ツール・ド・北海道

 

クラス:2 ステージレース 2日目

開催国:日本

距離:158.8km

天候:雨&曇り




 

美瑛町をスタートし、スタートしたところにゴールする小さい周回と大きい周回を1周ずつするレース。

前半から小さなアップダウンが連続し、中盤には今大会最大の十勝岳を登り下って登りを2つクリアしてゴールというコース。

89kmに十勝峠の1級山岳が137.5kmに2級山岳が、35.1km地点に中間スプリントが設定されていた。
20150912_220131

 

 

レース前のミーティング

 

今日は守るだけではなく可能であれば攻めてもいくという指示。

しかし、山岳に苦手な選手がいるチームの事情から山岳入り口までは強力な逃げは行かせたくないという感じ。

逃げにもNIPPOから2人を送り込むことが出来れば総合リーダーをそちらにチェンジすることも可能なのでそれも狙って行くとのこと。

状況に応じてコッリやチームカーからの指示で柔軟に動いて行くという感じ。

 

 

レースレポート

 

今日はスタート5分ほど前に並びに行く。

雨がパラついていたこともあり選手の集まりが悪く結構前に並べる。

9時半にパレード開始。

今日のペースは普通。

パレードは3km。

トラブルがあったのか、少しパレードの距離が伸びたがレース開始。

アタック合戦が始まる。

昨日トップ集団でゴールした選手は全員、頭に叩き込んでいる。

アタックする選手を見て逃がしていいかどうか決める。

昨日トップでゴールした選手が結構アタックしてくるので、追走を利用して追う。

追いついても前には出ず後ろに付いたまま。

中間スプリントのボーナスタイムの事もあり逃げたい選手が多いのだろう。

しかし逃がさない。

トップ集団でゴールした選手が逃げればそれを追うのは必然的にリーダーチームのNIPPOになる。

NIPPOとしては「この選手であれば逃げ切っても総合に関係ないから行ってしまっていいよ」というような選手に逃げてもらいたい。

自分とベルラートとフィロージがメインのチェックに入る。

チェックに入るだけなので足はそこまで辛くは無い。

逃がしてはまずい選手が頻繁にアタックするので、気は抜けないが。

弟の大喜がアタックする。

これは放っておいていい。

大学生は昨日全員遅れている。

大喜は7分以上の遅れ。

最悪逃げ切られても大きな問題は無い。

追加で内間さんが逃げる。

内間さんは昨日トップ集団でゴールしている。

でも2人の逃げであれば捕まえるのは容易なはず。

この逃げなら行っても構わないと思いペースを落とす。

しかし、追加で逃げたい選手がポコポコとアタックしてくる。

2人以上になると面倒なのでチェックに入る。

逃げが2人で、集団も落ち着ききっていないこともありイマイチ差が開いて行かない。

最終的に西薗さんのアタックで自分を含めた数名が飛び出し内間さんに追いつく。

直後に集団も追いつく。

大喜はそのまま一人で逃げて行った。

そこから再びアタック合戦。

全体的に疲労してきているのか、逃げられないと諦めたのか、昨日トップでゴールした選手のアタックが減りだす。

代わりに昨日遅れた選手がアタックを始める。

適当に逃がしてしまいたいが、追走で逃がしたくない選手が行くので潰すことになる。

しかし、昨日遅れた選手が単独で飛び出すと逃げ切れず集団に帰って来る。

しばらくアタックとつぶし合いが続き、キナンの選手とシマノの選手が飛び出す。

昨日前に残った選手ではない。

行かせて問題無し。

ここで集団のペースをガクッと落とす。

追加で小さいアタックが何度か発生するが、潰したり、単独にすることで集団に戻ってくるようにしたりして潰す。

最後に先ほど飛び出した2人から結構遅れてブリッツェンと群馬グリフィンズの2名が飛び出して今日の逃げが確定。

37km程の地点。

ペースを落とし切ってからNIPPOの全員が集団内に下がる。

今後の動きの確認のためにチームカーを呼んで話をする。

今年のNIPPOは登りの苦手な選手が多く十勝峠を全員でクリアするためにも峠までは一切前に出ず足を溜める。

自分は峠でのアタック合戦で先頭集団に残ること。

という指示が出る。

そこからは他チームの選手と話しながらリラックスした状態で走る。

集団はアンカーがコントロールして進む。

前は先頭で、大喜、キナンのデリアック、シマノの木村が合流。

トップとメイン集団の間にブリッツェンの大久保さん、グリフィンズの普久原さん。

という形で進む。

山岳に向かっている最中に雨が強まる。

70km後半から集団が活性化し出してペースが上がる。

77.5kmの補給所で一旦緩み、その後本格的にアタックが始まる。

自分の仕事は先頭に残る事。

アタックに反応しとにかくチェックに入り続ける。

前には出ない。

後ろに付いて行くだけ。

あまりダンシングを使わないように気を付ける。

四頭筋は疲労しやすく、ダメージが後になって効いてくるから。

ベルラートもアタックするが決まらず。

しばらくアタックが続く。

ほとんどのアタックに反応しているといつの間にか10数名しか先頭に残っていなかった。

この10数名には、愛三、アンカー、右京、キナン、ブリッツェン、マトリックスといった国内の有力チームが全チーム入っていた。

少数になり集団が追って来ていないことを確認しペースで登り始める。

途中でブリッツェンの大久保さんに追いつく。

思っていた以上に登りが続く。

反応し続けていたこともあり、かなり足に来ている。

しかしここで千切れる訳にはいかない。

頑張って付いて行く。

山頂が近づき左に曲がる。

ここから山岳ポイントまでは1.5km程。

勾配も今までより緩くなる為千切れる事は無い。

耐えきった!

山岳ポイントを通過し下りに入る。

一旦下りが終わり再び登りだす。

この10数名の飛び出しに、有力チームが全チーム入っているという事はメイン集団はNIPPOが引かなければいけない状況になっている可能性が高い。

急いで後ろに下がりチームカーを呼ぶ。

上がって来たチームカーに指示を聞く。

やはり「集団に戻ってこの逃げを吸収しろ」という指示。

集団から離れ後ろを待つ。

1分差程でNIPPOを先頭に集団がやって来る。

見た感じだと全員少し辛そう。

先頭に合流して引き出す。

100km地点。

後ろからペースの指示が出るので調整しながら登る。

登り切り再び下り出す。

101km地点

とにかく踏んでペースを上げたいところだが回転数が高すぎて踏めない。

後ろを見ると離れていたので少し待つ。

コッリに抜かされて後ろに入るが集団が結構ブチブチになっている。

急な下りが終わり、集団が1列にまとまる。

110km地点。

NIPPOのメンバーで交代しながらペースを上げて前を追う。

114km地点で前のメンバーを捕まえる。

116km地点から結構勾配のある登りが始まる。

アタックがかかり結構キツイ。

スタキオッティが地味に遅れていく。

アタックに反応して前を追う。

が、足が限界。

付いて行けず離れる。

これはマズイ。

と思うが全員足に来ているようで飛び出したメンバーとそこまで離れずに集団で登りきる。

118km地点。

そこからの平坦区間で飛び出したメンバーを吸収する。

再び下りに入る。

先ほどの登りで吸収された大喜が再びアタック。

それに入部さんが反応。

ベルラートが先頭で追いかける。

結構長く引くがイマイチ差が詰まらず。

疲れて来ているだろうと思い、アタックでブリッジをかける。

前に追いついて後ろに付く。

しばらくすると集団が追いつく。

そこから再びアタック合戦。

チェックに入り続ける。

アタック合戦の結果、誰も飛び出さず一旦落ち着く。

コッリにスタキオッティが集団に追いついたか聞くと、集団に居るとのこと。

ここで逃げとのタイム差が分かる。

先頭のデリアックと4分強。

残り30km弱。

微妙な差。

その後再びアタック合戦が始まる。

フィロージを含めた6人ほどが飛び出して集団のペースが落ちる。

しばらくしてタイム差が分かる。

先頭と6分、フィロージを含めた6人と2分。

集団後方に下がる。

集団の人数がかなり絞られていることが分かる。

チームカーを呼んでボトルを貰う。

貰いながら状況の確認と指示を貰う。

先頭のデリアックは昨日7分以上遅れているので、最悪逃げ切らせても大丈夫。

フィロージを含めた6人は今のところ放っておいていい。

ボトルを背中に詰めて集団に戻る。

コッリとスタキオッティにボトルを渡したところで前を追って集団のペースが上がる。

背中にボトルを詰めたまま前を追う。

そのまま137km地点の山岳ポイントへ向かう登りに入る。

かなり足に来ていて辛い。

少しでも軽くするために背中に入れているボトルを捨てたいが、勿体ないので背中に入れたまま登りきる。

その下りでベルラートにボトルを渡す。

下り切ってしばらくしてフィロージたちを吸収。

そこから自分、ベルラート、フィロージの3人でローテーションして先頭のデリアックを追う。

途中からアンカーの西薗さん、井上さんもローテーションに加わって追う。

ラスト10kmで2分。

そこからドンドン差が詰まっていき。

ラスト5kmでは30秒ほどでいつでも捕えられる状態。

ラスト4kmからの小さい登りでデリアック吸収。

この辺りから自分の足が限界になって来る。

ローテーションに加われなくなり集団中盤まで下がる。

少し休んで先頭に上がり、ラスト3kmから前を引く。

そこで限界になり先頭を完全に離脱。

集団後方まで下がる。

そのまま集団後方で千切れないことだけに気を付けてゴールしようと考える。

しかし、ラスト1kmを切ってからの誘導ミスでスタキオッティが集団から遅れかける。

不味いと思いスタキオッティに後ろに付いてくるように言い、先頭付近のコッリの所まで連れて行く。

その後は集団後方まで下がってなんとか集団でゴール。

ゴールスプリントはコッリが勝った。

 

 

感想

 

指示に従ってかなり冷静に動けていたと思う。

足の調子が良いこともありガンガン動いても動き続けることができるのでかなりいい感じ。

チームも全員が団結することが出来ているため雰囲気も良くかなりまとまれていると思う。

その証拠に今回の大会で2勝目、総合とポイントでワンツーになっている。

自分が総合トップに上がることは無かったが、明日は最終日なのでスタキオッティのリーダージャージを守り切れるようにチームのアシストを全力でやり切りたい。

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