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XM-1の楽しみ方

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今回はPanasonicさんから提供して頂いている電動マウンテンバイク「XM-1」の紹介です。
マウンテンバイクに本格的に乗るのも初めてな自分が使用するに至った経緯や感想を紹介していきます。
結構な長文の力作になっています。



なぜ電動マウンテンバイクであるe-bikeに乗ってみようと思ったか?というところに関して順を追って説明していきたいと思います。
日本ではまだまだ広まりを見せている最中のe-bikeでありますが、ヨーロッパにおいては既に一大市場を築くほどの人気になっています。
自分が初めてe-bikeに出会ったのは去年のイタリアでの高地合宿中。
オフの日にマウンテンバイクで走りに行くとなった訳ですがそこにイタリア人監督も同行してきました。
e-bikeで。
ヨーロッパのe-bikeは日本よりも規制が緩くそのアシスト力は圧巻の一言に尽きます。
砂利道の急坂でクネゴを始めとするクライマー選手がヒーヒー言いながら登る横を笑顔で茶化しながら監督が駆け抜けていました。
その姿を自分は「確かにe-bikeは凄いかもしれないけど、やっぱり自力で走ってこその自転車だよね」という冷めた目で観察していました。
実際問題、大多数の日本人の方は自分と同じような目でe-bikeを見ているのではないかと思います。
自分のそういった目線もしばらくの間変わることも無く、また、e-bikeと関わることも無く日々を過ごしていきました。

さて、そんな自分がどうしてe-bikeに興味を持つようになったのか?
きっかけは今年から始めたYouTubeにあります。
「マウンテンバイクの動画を見たから興味がわいた!」なんてことではありません。
今年から自分が始めた大人げない企画である「StravaのKOMを取りに行きその動画をアップする」に寄せられたクレームめいたコメントがきっかけになりました。
「電動バイクで登ってますね」という内容で、当然「違います」とは返信しました。
しかしそこで「じゃあ、もし、電動バイクで登るとどんなタイムが出るんだ?」という考えが浮かびます。
誰もが一度は思い浮かんだことがあるでしょうが実行したことが無いでしょう。大人げないですし。
しかし!やはり高校時代に学者を目指していた自分としては一度浮かんだ疑問を放置することはできません!
ぜひ試してみたい!それに絶対面白いことになりますし!
しかし実際にe-bikeに出会う機会はあまりありません。
それにあったとしてもチームのスポンサー絡みの縛りがある以上、自由に他社のバイクに乗ることはできません。
ですので生まれた疑問を解消することは出来ず日に日に自分の中で大きくなっていったのです。

続いてはそんな自分がどうやってPanasonicさんのXM-1を提供して貰うに至ったか?です。
きっかけは今年のサイクルモードに来場することが決まったことにあります。
せっかくの自転車の祭典ですので、興味のある事に色々と声を掛けさせてもらおうと思ったわけです。
ですが、先ほども挙げたように自分で勝手に動くとチームのスポンサー関係で迷惑をかけてしまいかねません。
そこでチームに相談させてもらった結果、なんと逆にe-bikeを扱っているメーカーを紹介してもらえることになりました。
それがPanasonicさんで「XM-1」だったわけです。
e-bikeにはいろいろな種類がある中で奇しくも自分が初めて出会ったマウンテンバイク型でした。
文章量の関係上また今度に紹介したいと思っていますが、自分が初めて乗ったe-bikeがマウンテンバイク型で本当に良かったと思います。
e-bikeとマウンテンバイクの組み合わせは驚異的です。
さて、話を元に戻します。
ですがまだまだ紹介してもらうことが出来ただけでしかありません。
実際に話を受けてもらえるかどうかはPanasonicさんの返答次第になります。
交渉開始です。
自己紹介から始まり自分のやってみたい事を伝えてみました。
とは言っても文章を作るのは好きでも喋るのは苦手な自分、どこまで思いを伝えれたかは微妙です。
しかし、Panasonicさんのスタッフの方に自分のYoutubeを見て下さっている方がおられたおかげでかなり話が盛り上がりました。
自分的には好感触な感じで「後日連絡します」という回答を頂き待つこと数日、正式にオッケーの返事をもらうことが出来ました。

前置きが長くなりましたがいよいよ電動マウンテンバイク「XM-1」に乗ってみた感想になります。
自分の自宅から30分程にあるPanasonicサイクルさんの工場でバイクを受け取りに行きます。
先ほども挙げた通り自分の当初の目的はe-bikeで峠攻めをしてみたいという事のみでした。
でしたのですが、実際に受け取って色々と説明を受けながら感触を確かめてみると、これが中々面白い。
公道の峠攻めでタイムを狙う以上に面白いことが色々と出来そうなスペックを感じさせる可能性の塊でした。
PanasonicさんがXM-1のキャッチコピーにしている「想像を超えた世界へ」をまさに体現するマシーンですね。
という事でまずは自分の当初の目的であった「峠攻め」にとりあえずチャレンジしてきました。
その結果がこちらの動画になります。
https://youtu.be/HE-g-hN8zSc
Stravaにおける「暗峠」のトップタイムである自分の15分21秒を5分14秒短縮する10分7秒というタイムで登り切りました。
映像からは本当の迫力が伝わってこないのですが、この「暗峠」日本一の国道(酷道)と親しまれています。
色々と熱く説明したいところではあるのですが、今回は割愛します。
2kmの平均勾配が15%、最大勾配は31%になります。
分かりやすく説明しますと、現在日本の公道は基本的に最大勾配が10%以下でしか作ることが出来ないと言われています。
その中でも大概の坂は7%の勾配が上限に設定されているようです。
ですので暗峠のイメージとしては「身近にある一番急な坂の2倍角度が急な坂が2km続く」とイメージして下さい。
一番急なところでは4倍を超えます。
実際に走ってみると簡単に心が折れるただの壁になります。
その坂をXM-1を駆る自分は10分7秒で登り切りました。
自分で言うのもなんですが、かなりヤバい記録だと思います。
もっとも、シーズンインして体の出来上がった自分はそのタイムをさらに詰めることが出来ると思いますが。

e-bikeのアシスト能力は激坂を始めとする低速度域でその本質を発揮します。
日本の法律によりアシスト出力の上限と時速24km以上でアシストが切れるように設計するということが定められているからです。
また、時速10kmを超えるとアシストのパワーが下がるようにも決められているので、平均時速15.6kmで登り切った自分はアシストのパワーをフルで使えていなかったことになります。
それでもロードで自力で登った時よりもはるかに登りやすかったのは言うまでもありません。
ここでいう登りやすかったというのは「楽に登れた」という事ではありません。
結局タイムを狙う以上は「アシストのパワー+自分の全力」で登る必要があるのでキッツイ事に変わりはありません。
では、何が登りやすかったのか?というとペダルの踏みやすさにあります。
暗峠はその超激坂という特徴のせいで思うようにペダルを踏み込むことが出来ません。
後ろに体重を乗せすぎると前輪が浮きますし、前に乗せすぎると後輪がグリップを失って空転します。
踏み込む苦労+バイクを安定させる苦労、がある訳です。
それがXM-1には存在しません。
自分のロードでの暗峠攻め動画と見比べてもらうと分かると思うのですが、顎が映るほどに前傾していた箇所であってもXM-1であればシッティングのまま登れるのです。
安定した体勢で走り続けることが出来るために登りやすくなるわけです。
この点に関しては時速10kmを切るような方はその効果を更に実感されるのではないかと思います。
アシストパワーをフルで使えるわけですから。
とにかく登ることに必死で周りを見れていなかった暗峠が、勾配を楽しみつつ登ることが出来るスポットに様変わりすることでしょう。
他の峠においても同じなのではないかと思います。
自分が思うにe-bikeの本質は「楽に走れる」という点にあるのではなく「今まで自分が見れなかった景色を見ることが出来る」という点にあるのではないかと思います。
これは自転車に乗る楽しみと共通する部分がありますね。
実際、自分はこのXM-1に乗ってから自転車の楽しみ方を色々な面で再確認しました。
童心に帰った気持ちで野山を駆け回っている次第です。

さて、どのe-bikeにも付きまとう問題について触れたいと思います。
バッテリーの容量問題です。
決して軽いとは言えないe-bike。
このXM-1も車重が20kgを超えます。
アシストが効いている間は重さは全く問題ないのですが、バッテリーが切れると途端にその重さが襲い掛かります。
ですが、XM-1に関しては他のe-bike程バッテリー残量に気を使う必要は無いかと思います。
8Ahありますので。
調べてみてもらうと分かると思いますが、このバッテリー容量はかなりの物です。
XM-1が本格的にスポーツユースに視点を置いている証拠でもあります。
ちなみに暗峠を登った際にはこの大容量のバッテリーであっても30数%バッテリーを消耗しました。
恐らく一般の方が暗峠をe-bikeで登ろうと思うのであればXM-1以外だと途中でバッテリーが切れて引き返すことになるのではないでしょうか?
ちなみにあの激坂を下るのは登る以上に危険になるのでバイクを降りて押すことになる可能性が非常に高いので気を付けてください。

という訳でe-bikeであるPanasonicさんのXM-1の紹介?になりました。
紹介というには話が脱線しまくっているような気もしますが……。
詳細なスペックや他の楽しみ方も紹介したかったのですが文章があまりに長くなりすぎるので今回はここで終わります。
そちらの方の紹介の記事が書きあがるとアップしたいと思っていますので、興味がある方は楽しみにしていてい下さい! amazonをお気に入り登録される際はこちらからどうぞ!

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