Genki一杯

Top Page > レポート > レースレポート > ツール・ド・コリア 1日目

ツール・ド・コリア 1日目

ツール・ド・コリア 1日目

クラス:2.1クラス ステージレース
開催国:韓国
日程:6月12日
距離:63km
天候:晴れ



平均ワット:245W
最大ワット:942W
※パワー2マックスでの測定
出場チームメイト:トマ・ルバ、サルバドール・グアルディオラ、中島康晴、大久保陣、山本元喜、新城雄大

韓国で開催されたステージレースの初日。
平坦の6.3kmの周回コースを10周するというかなり変則的なレース。


レース前のミーティング

各自が持つ今回のレースの目標を達成するために考えて走るというのが今日の作戦。
自分と雄大は逃げ狙いで中島さんと陣さんは基本的にスプリント狙い。
サルバとトマも状況に応じて動く。
最終段階で集団スプリントになりそうな場合には全員で協力して位置を取りに行くという作戦。


レースレポート

今日はコースがヤバイ。
そうとう危険。
当日に試走にいったトマが「コースがかなりテクニカルで激しいから、集団ゴールにならない可能性がある」と言っていた。
前日もコースの試走に来ていたが今日も走ってコースを確認しておく。
やはりそうとう危険。
具体的には
・道の中央に突如現れるキャットアイ
・それに加えて頻繁に現れる逆バンクのコーナー
・突如として現れる穴
・直角コーナーの内側にも穴
・ラスト3kmからは道が細くなる。
・その道端に現れる柔らかそうなフリをした硬いポール
これらの要素が組み合わさって本当に危険なコースに出来上がっている。
基本的には常に前に位置をキープし続け、危機を回避しつつ動きに反応できるように備える必要がある。
パレードの区間が500m程しかなかったこともあり、10分前からかなりの人数がスタートラインに並んでいた。
中盤辺りからパレードをスタートし、リアルスタートまでの間に一気に位置を上げる。
集団の先頭でレーススタート。
アタックの動きを観察しながら先頭付近に待機する。
スタート後、少しの間を開けてアタックがかかり始める。
動きを見て4、5人の動きには乗るようにしていく。
主に動いているのは、ブリッジレーンやウィリエール、そして韓国のチーム。
それに合わせてアタックに乗っていくが、中々決まらない。
動き続けないように気を付けて時々休む。
雄大やサルバも交代で動いており、悪くない。
3km程進んだ辺りで雄大が単独アタック。
そのまま勢いよく下りに入っていく。
自分がたまたま先頭にいたタイミングだったので、そのまま走っていると、コーナーの途中で雄大がオーバーランして茂みに突っ込んでいた。
1周目が終わったところで逃げは生まれず2周目へ。
少し積極的に、単独で飛び出してみたりもするが決まらず。
3周目と7周目のゴールライン通過時には中間スプリントが設定されている。
今の集団の雰囲気では中間スプリントまでは逃げが決まることは無いと判断し、アタックをやめる。
しかし、もし大きな逃げの動きが生まれた際には反応できるように先頭付近にはとどまっておく。
大きな逃げの動きは生まれず、3周目に入る。
途中から集団をイスラエルサイクリングアカデミーがコントロールし始める。
ラスト3kmからはイスラエルサイクリングアカデミーが中間スプリントのためにペースを上げ、集団が縦に伸びる。
自分も必死に付くが、かなりキツイ。
自転車1台分くらい前と離れてしまい、「マズイ!」と思って振り返ると、後ろに誰もいない。
中切れが発生して集団が割れている。
自分は必死に踏みなおして中間スプリント後の集団に追いつく。
数名の抜け出しの動きもあったが、決まらず。
中切れで遅れていたメンバーも合流し、集団が一つに。
今日はたぶん逃げが決まらない。
あるいは抜け出したとしても中間スプリント前に再び捕まるだろう。
逃げは諦めて集団に残ることに集中する。
集団後方に下がってしまうと、先ほどのように中切れや、落車、インターバルがかかるデメリットがあるので、集団前方を維持するのは変わらず。
集団のペースが落ちたり、左右に寄ったタイミングで一気に前に上がる。
多少は脚を使いつつも、無駄なく走ることが出来ていた。
その後、7周目に再びイスラエルサイクリングアカデミーが中間スプリントのためにペースアップ。
3周目の時ほどではないが速いペースを耐えて先頭について行く。
そして、いよいよゴールに向けた争いが始まる。
事前の話ではラスト1周で後ろから先頭まで上がる、という話だったが到底無理。
前で待っておいて合流する方がよほど意味がある。
相変わらず集団先頭付近をちょこまかと位置取りしていると、そこに中島さんが来てくれる。
そして雄大が合流し、サルバも近くにいる状態になる。
ラスト2周を先頭に近い良い位置で走る。
後半3kmの道幅が狭まる手前のコーナーに向けた位置取りで、自分がはぐれてしまい少し下がるが、雄大と中島さんは集団の左端の良い位置でコーナーに入っていく。
そして自分もコーナーに入ろうとしていると、集団の右端をかなりいい勢いで突っ込んでいく選手が目に入る。
「絶対に曲がれないだろう」と思っていると案の定、イン側の凹みか何かに落ちてバランスを崩したようで、一度跳ね上がってから盛大に落車する。
右コーナーの右端で落車した選手は左に滑る。
滑った選手が横の選手の足元を掬い、落車させる。
さらにその選手が……、と落車が横向きに玉突き事故を起こすが如く連鎖し、かなり大きな落車が生まれる。
コーナーを抜けた左側は完全に道が塞がれる。
自分は少し位置が後ろだったことが幸いし、落車せずに止まれた。
辺りが落車した選手で埋まっているので、どうしたものか……と思い回りを見ると、左の歩道に雄大が胸を押さえて蹲っている。
声をかけようかと思ったタイミングで前が開けたので再スタート。
自分がどうこうしても意味が無いし、まずは集団に復帰しないとまずい。
かなり先頭近くで起きた落車の混乱もあったのか、集団には意外と早くに追いつくことが出来た。
そしていよいよゴールスプリントに向けたラスト1周へ。
前に上がろうとするチームも多くハイペース。
先ほどの雄大の吹き飛びようを見た後なのでかなり怖い。
それでも少しでも中島さんの近くに居ようと前に上がっていると、一人挟んで右隣に居た選手がキャットアイを踏んで吹き飛ぶ。
そして先ほどの右コーナー。
今回は先ほどの落車があったからか危険はなく曲がる。
そしてその先。
いよいよ位置取りは激しくなる。
そうなると集団の密度が上がるため、逃げ場がなくなる。
そのためキャットアイを踏む選手が続出。
パンクが頻発し始める。
アッチで「パーンッ」こっちで「パーンッ」
パンクした選手はハンドル操作が出来ずに真っすぐ下がってくるので避けるのが大変。
パンクした選手をよけながら走る。
そしてコーナーも危険。
攻め過ぎた選手がコーナーごとに落車する。
1周目で雄大が突っ込んだ茂みに右京のベンジャミンが突っ込んでいた。
右や左でスパスパこける選手にビビりながら、必死に集団に付いていく。
集団はイスラエルサイクリングアカデミーがゴールスプリントのため絶賛ペースアップ中。
そのまま必死に付いて行って集団でゴール出来た。

雄大はレース中にそのまま救急搬送されリタイア。
骨に異常は無く擦過傷だけで帰って来た。


感想

かなり危険なレースだった。
何処にいても落車の危険性のあるかなりシビアになるコースだった。
脚の調子は良さそうだったのでそこまで辛くは無かったが、精神的に疲れた。
自分は幸いトラブルなく終えることができたので明日に向けて集中していきたい。


キツさレベル

調子が良いこともあり、そこまで辛くは無かった。
レース時間も1時間20分。


チームスポンサー商品紹介
フィジーク Cyrano R1 ステム
チームで使っているフィジークのステム。
アルミ製で頑丈。
4本ネジでハンドルを固定するのでずれる心配も無し。
自分が気に入っているポイントはそのネジがトルクスレンチ用のネジになっているというところ。
トルクスネジでリアディレイラーを固定するカンパとの相性が良く、径も同じなので輪行の際にトルクスレンチ1本でリアディレイラーとハンドル周りを閉めることができる。
カンパを使っていて輪行することが多い方におすすめ。 amazonをお気に入り登録される際はこちらからどうぞ!

山本元喜のYouTubeチャンネルはコチラ!

山本元喜の本はコチラ!

COMMENTS

0 Comments
There are no comments yet.

REPLY

Leave a reply