Genki一杯

Top Page > レポート > レースレポート > 全日本選手権ロードレース 2019

全日本選手権ロードレース 2019

クラス:ナショナル選手権
開催地:静岡県 富士スピードウェイ
日程:6月30日
距離:227km
天候:雨



平均ワット:(ラスト158km)195W
最大ワット:951W
※パワー2マックスでの測定
出場チームメイト:山本元喜、新城雄大、中島康晴、大久保陣、椿大志、雨乞竜己、荒井佑太

富士スピードウェイで開催された全日本選手権。
雨天によりコースプロフィール以上にハードなレースとなる。


レース前のミーティング

各自が終盤まで残れるように考えて走る。
自分に関しては序盤から集団の様子を観察して、有力な逃げに乗れそうであれば加わり、終盤の絞り込みに備えるというかんじ。


レースレポート

昨年の全日本チャンピオンということで、スタート前に集団の先頭に並びレーススタートを待つ。
最初は2km程のパレード走行。
パレード走行区間はかなり滑りやすいという前情報があった。
今回のコースは一見すると強烈な登りの無いアップダウンコースに見えるが、実際にはインターバルがかかる箇所がかなり多く、それに加えて雨が降ることでさらに滑りやすく、ハードなコースになる。
少し気を抜いた瞬間にトラブルに巻き込まれる可能性のある非常にシビアなレースになると予想していた。
特にスタート後はスリップする危険と、落車に巻き込まれる危険も多く、万全を期すためにレーシングゼロにチューブレスタイヤを装備してスタートした。
パレード走行区間は落車の危険が一番高い区間でかなり慎重に下ったために位置を下げてしまった。
しかし、初っ端から動くつもりは無かったので別に悪い状況ではない。
そのまま無理せずに集団の先頭が見える位置で走る。
下り切ったところでパレードが終わりレースがスタートする。
探り探りという言葉がふさわしい様子で、アタックがかかる。
一気に逃げを決める、というよりは誰が動きたいのか、どういう意図があるのかをお互いに様子見する感じ。
何度かアタックがかかるが、決定的な動きは生まれない。
下り区間を利用して集団を分断しようとする動きもあり、油断する場面が無いままレースが進む。
テクニカルなコースによるインターバルの連続で集団の人数はみるみる減っていく。
有力選手がトラブルに巻き込まれたという情報は無く、順当に力のある選手とチームだけが集団に残る。
3周を消化し4周目に入る。
相変わらず散発的なアタックがかかるが決定的な動きは生まれず。
裏側の一番長い登りへ。
麓から2名が抜け出す。
動くか悩んだが、登りで抜け出すことでその先の下りを安全にクリアでき、かつ後ろから下りを攻めてきた選手と合流できると考え、前にブリッヂをかける。
前に追いつき、先行するかと考えたところで活性化した集団に追いつかれる。
そこから今まで無かったほどにアタックが連続し、自分を含む7名が抜け出す。
7人では逃げとしては少ないな、と考えていると後ろから2名が追いつき9人逃げになる。
メンバーとしてはブリッツェンから岡選手と堀選手、右京から小石、ブリヂストンから優、マトリックスから安原選手、シマノの中井選手、ブラーゼンから柴田選手、MIVROから岩島選手、そして自分。
各チームの選手がバランスよく入っているので場合によっては終盤まで逃げが続く可能性もあると考え、温存モードで逃げる。
集団とのタイム差は1分弱の状態が続き、40秒台に入ってくると少しペースを上げて引き離しにかかる。
集団のペースもあまり緩んでいないのか、1分以上に開くことは無い。
しばらくすると集団からブリジストンの石橋が単独でブリッヂを仕掛けていることがライムボードで分かる。
石橋が追いついてくれば逃げの牽引力がかなり上がるので悪くないと考えていたが、それを追って集団もタイム差を詰めてくる。
6周目の長い登りで絞り込まれたメイン集団に追いつかれる。
40人ほどに人数が絞り込まれており、他の選手の表情を観察してみても楽に追いついたという様子ではなかった。
逃げで多少消耗はしたものの、他の選手が追走のために脚を使ってきたであろうことを考えると、そこまで大きなディスアドバンテージではないと感じた。
集団の人数が絞り込まれ周回数もこなしたことから、コーナーの危険度は最初よりは下がったと判断し、ここでバイクチェンジ。
7周目に入りしばらくしたところでメイン集団を追ってきた最終便が合流したことで集団の人数は60人ほどに。
キナンは自分、雄大、中島さん、椿が残る。
先ほどの逃げが捕まったことで大きな逃げは決まらないと判断し、自分は待ちの態勢に入る。
しばらくしてブリヂストンの優が単独で逃げ、集団が落ちつく。
ジワジワとタイム差が広がっていき、3分ほどに開く。
集団のコントロールをシマノが行い、それ以上は開かず安定したペースで残りの距離を消化していく。
その間にチームメイト同士で脚の具合を確認し合う。
中島さんはゴールスプリントできる感じではなく、雄大もあまり余裕はない。
椿も残れる感じではないようで、補給を持ってきてくれたり、サポートに回ってくれている。
集団がジワジワとペースを上げ始め、ラスト6周前で優の逃げが捕まる。
ラスト6周からアタックが再びかかりはじめ、集団の人数が絞りこまれていく。
新城さんと別府さんの動きは特に要注意で、集団の動きに大きくかかわる。
アタックの掛け合いとチェックを繰り返す内に集団の人数がドンドン絞られていく。
自分もかなり慎重になりつつ、危険と感じた動きは外さないように動き続ける。
自分の予想では勝敗に関わる動きが起きるのはラスト40kmを切ってから。
出来ればラスト20kmまでは、そういう動きを外さないようにしつつ脚を残したい。
しかし出入りの激しい展開で、危険と判断し動いても集団に追いつかれる展開が続く。
ジワジワと脚を消耗していく中で周りの動きと表情に注意を払い、自分の状態と比較し続ける。
ラスト4周に入る。
愛三の早川さんが単独で抜け出し、続いて新城さんが一番長い登りが始まる1km手前の平坦で抜け出し、それを数名が追う。
その後に一度下って登りが始まる。
ブリッジを仕掛けるなら今しかない、と判断し登りで一気に前を追う。
全力で踏み続けるが勾配のキツイ区間で詰め切れない。
勾配が緩くなる区間に入るが、一気に踏み過ぎたためにオールアウト状態で踏めない。
あと数秒、というところまで詰めたのに追いつけない悔しさを感じながら失速する。
自分が失速する横を入部さんを始めとした数名が抜かしていった前に追いつく。
ここで遅れてしまうと何も残らないので、何とか踏ん張り集団にへばりつく。
脚がかなり限界で攣りかけているのでとにかく回復させることに集中する。
集団では先ほどの動きで、先頭に新城さん、入部さん、右京の横塚選手の3人が先行。
それをシマノの湊選手、NIPPOの伊藤さん、愛三の草場選手、ジョッティのマリノ、ブリッツェンの譲さんの5人が追走する。
自分はとにかく集団で休み次の動きに備える。
その後もアタックがかかるが、先頭との差は詰まらず。
逃げ切られることが濃厚になる。
ラスト2周に入るホームストレートで再び集団が分裂する動きが生まれる。
そこに反応し、自分、ブリッツェンの増田さん、紺野選手、小石の4人で抜け出す。
しかし思った以上に疲労が半端なくフラフラ。
何とかついて行こうとするが、長い登りで遅れ、平坦区間で詰めようとするが意識朦朧で詰めれず。
遅れたところに後ろから、NIPPOの西村選手、愛三の早川さんと岡本選手、右京の吉岡選手、の4人に追い抜かれたのでそこに付きなおす。
そこから西村選手がアタックしていき4人になり、前から小石が遅れてくるが千切れていき4人になる。
ラスト1周に入り、切れかけた気持ちを繋ぎなおす。
この4人の中で少しでも上位に入らないといけない。
スプリントが無い自分としてはどこかで仕掛けないといけない。
何処で動くか見定めていると、長い登りに入ったところで早川さんがアタックする。
それに被せてさらに自分がアタックし、単独で先行する。
しかし、下りに入る手前で3人に追いつかれ再び4人に。
ラスト4kmを切ったあたりから岡本選手が自分のマークに入る。
ラスト2kmを切ったところでアタック。
岡本選手が付いているが、吉岡選手と早川さんは離れている。
ゴールまで行けば岡本選手に負けるのを承知で、後ろの2人に追いつかれないために踏み続け、ゴールスプリントで負けて12位でゴールした。


感想

作戦通りに動き、チャンスを逃すことなく走ることが出来ての今回の結果だった。
終盤での新城さんの動きへのブリッジを成功させられなかったことが全ての分かれ目だった。
ブリッヂの力の加え方、タイミング、判断、そういったところで、まだまだ改善の余地があると感じた。
今の自分の力を含めたチームとしての実力で狙うことが出来る限界の成績だったのではないか思う。
個の力を伸ばすことは大前提として、チームとして出場できる以上はその利点を生かすことが出来るように連携とコミュニケーションをさらに高め、より練度の高いレースを展開していく必要があるのだと感じた。
シーズン後半に向け、気持ちを高めなおし、より良いレースが出来るように頑張っていきたい。


キツさレベル
12
途中では意識が朦朧とするほどまでに追い込んでいた。
全力を出し切ってのレースで、燃え尽きたというくらいに消耗した。


チームスポンサー商品紹介

uvex(ウベックス) sportstyle 104 v 調光レンズサングラス
チームで使用しているサングラスです。
ノーズパッドの角度とイヤーパッドの曲がりを調整できるので自分の顔に合わせることが出来ます。
調光レンズが付属し、交換も可能です。
この調光レンズの色変化の幅が素晴らしく、クリアから完全なブラックまで天候に合わせて変化してくれるのでかなり便利です。
レンズの撥水具合もかなり良くオススメの一品です。
今回のような雨のレースでは必需品ともいえる一品です。 amazonをお気に入り登録される際はこちらからどうぞ!

山本元喜のYouTubeチャンネルはコチラ!

山本元喜の本はコチラ!

COMMENTS

1 Comments
There are no comments yet.

-  

管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2019/07/10 (Wed) 07:38 | EDIT | REPLY |   

REPLY

Leave a reply