Genki一杯

Top Page > レポート > レースレポート > ツール・ド・フローレス 6日目

ツール・ド・フローレス 6日目

クラス:2.2クラス ステージレース
開催国:インドネシア
日程:7月19日
距離:120km
天候:晴れ



クラス:2.2クラス ステージレース
開催国:インドネシア
日程:7月19日
距離:120km
天候:晴れ
平均ワット:206W
最大ワット:1074W
※パワー2マックスでの測定
出場チームメイト:トマ・ルバ、ジャイ・クロフォード、阿曽圭佑、中西健児、山本元喜

インドネシアで行われたUCI2.2クラスのステージレースの最終日。


レース前のミーティング

引き続きトマが総合リーダーをキープしているのでそれを守るためにコントロールする。
チーム総合も1位に付けているが2位とのタイム差が近いので逆転されないように気を付けて走る必要がある。
チームとしての力が一番あることはここまでの5日間で分かっているので落ち着いて対応していくように気を付けるという感じ。


レースレポート

昨日と同じくパレード中にキナンの選手が集団先頭に全員集合。
9kmほどの長いパレードを終えてレーススタート。
今日は2km地点にKOMが設定されているはずが、スタート直後に急な下りが始まる。
7イレブンの選手が飛び出して行く。
が、コーナーでオーバーランして路肩に落ちている。
ヘアピンコーナーが連続してから登りが始まる。
急勾配を一気に登り切ってKOM。
集団が若干バラケているが、トマはトップにしっかり残っている。
ジャイと一緒に集団の先頭に追い付く。
ジャイが先頭に出てコントロール開始。
KOMが終わってからも登りが続く。
そこで2人が飛び出す。
総合に関係のない選手だったので見送る。
昨日のステージで逃げたメンバーの内ホワイトハウス以外の全員を捕まえたことで「総合計の選手は逃げれない」と感じているのかもしれない。
2人でしかもそこまで強くない選手が逃げていることで集団のコントロールに余裕が出る。
さらにピシュガマンも選手を1人コントロールに送り込んでくれたおかげでジャイがコントロールから抜ける。
阿曽と中西とピシュガマンがコントロールする。
これでチーム総合も安全に狙っていくことが出来る。
タイムは1分半くらいを維持してレースが進む。
2回目のKOMを含む緩い登りで総合に関係ない選手がアタックを仕掛ける。
1人は見送ったが、その後にピシュガマンの総合2位の選手が仕掛けてきたのでそこは逃がさずに捉える。
上手くコントロールしてくれているおかげで安心して走ることが出来る。
その後、KOMを越えた下りでフテューロの一昨日まで総合リーダーだった選手が抜け出る。
昨日のミーティングで「下りは安全に下る」という共通認識が出来ていたので見送る。
ここで焦って追う事で落車する方がよほど困る。
下り切って平坦区間に入る。
登りで仕掛けた選手が集団に帰ってくる。
フテューロの選手は前に合流し逃げが3人になる。
タイム差は2分程。
そこから最後の山岳に向けて徐々にタイム差を詰めていく。
阿曽と中西とピシュガマンがかなり頑張って牽いてくれている。
その甲斐あってKOMスタートでタイム差は1分20秒。
登りだしと共に中西が下がっていき、阿曽も1回牽いて下がる。
昨日のミーティングでトマが「阿曽と中西はKOMスタートがゴールだと思って走ればいい」と言われていたので任務全う。
そこからジャイが先頭で登る。
この登りは8.5kmで平均勾配8%。
イメージ的には十三峠×2。
途中でCCNがペースを上げてくる。
その後ろに付く。
しばらく登ったところでピシュガマンがアタック。
絞り込まれていた集団がバラバラになっていく。
トマがしっかりと反応してピシュガマンと一緒の6人の集団に残り、自分は少し遅れる。
後ろを見ると木端微塵になっていて、7イレブンの2番が見える。
チーム総合の2位は7イレブンで3分差。
先頭の6人にも7イレブンの4番が入っているので、自分が後ろの2番に追いつかれた上で、もし千切られてしまうとチーム総合が危うい。
ここで無理に前の集団に追いついたとしても、脚を使い切って千切れてしまう可能性が高い。
自分の限界ギリギリのペースを維持して登るのがベスト。
前のペースが落ちたり、山頂で射程圏内であれば追いつけばいい。
そのままペースを維持して登る。
時々後ろを振り返り、7イレブンとの距離を把握する。
前の6人ではアタックがかかり、トマとピシュガマンに7イレブンが続く。
残りのメンバーは千切れる。
千切れたメンバーは脚を使いすぎたせいで一気に失速、抜かす。
これが有るから長い登りで無理は禁物。
残りの距離を確認しながら登る。
後ろからホワイトハウスが自分を抜かしていく。
付いて行こうか悩んだが、ペースを乱したくなかったのでやめる。
後ろの7イレブンとは徐々に離れていく。
そのまま踏み続けトマ達3人が見える30秒遅れの位置でKOMを通過する。
8.5km、30分間のKOMの平均出力320W。
今回のレースで30分間の平均出力の最大はここ。
他の登りでも2分340Wとかなのでかなり踏めていたという事になる。
この距離を詰めることは出来なかった。
そこから下りに入る。
無理に下りを攻めて落車してしまっては元も子もないのでギリギリ安全なペースで下る。
後方にいるであろう7イレブンの2番は下りがド下手なので追いつかれる心配はない。
ヘアピンの連続する下りでラスト25kmを過ぎる。
下り切り、緩やかなアップダウンが始まる。
ラスト10km手前でキナンのチームカーがやって来て「前と2分で後ろのジャイと7イレブンとも2分だから、このまま踏んで単独ゴールを目指そう」と言われる。
2分であれば逃げ切れる可能性も高い。
しかしここまで単独で走って来たこともありかなり疲れている。
もし、追いつかれた際に千切られてしまうと7イレブンの4番に個人総合を逆転される危険性がある。
出し切らないように気を付けながら逃げ切りを狙って走る。
しかし自分について走っているコミッセールバイクが教えてくれる後ろとのタイム差がドンドン縮んでいく。
これは確実に追いつかれる振り返ると姿が見える。
後ろを確認しながら、アップダウンの下りで追いつかれるように調整する。
登りで追いつかれ様にダッシュされると千切られる可能性がある。
ラスト5kmを切ってジャイと7イレブンに追いつかれる。
そこからはローテーションに加わらず、後ろに付いて脚を溜める。
自分の仕事はこの集団で確実に勝つこと。
ラスト1kmを切って集中する。
500mからアタックしようか、と思っていたが、今回のレースは500mを切ってからコーナーがあることが多いのでゴールが見えてからに切り替える。
やはりゴール前にコーナーがあった。
ラスト300mを切ったところからダッシュしてステージ5位。
ラスト250mの平均出力823W
トップグループでは追いついたホワイトハウスを含めた4人での勝負になりトマがステージ優勝した。


感想
今日のステージに関しては阿曽と中西とピシュガマンが上手くコントロールしてくれたおかげでかなり安心して走ることが出来た。
脚も溜めながら落ち着いて走ることが出来たのでかなり助かった。
ラストの登りでの動きでは、個人総合とチーム総合の両方を意識して走る必要が有ったの出し切らないように気を付けて走った。
サブエースとして走ることが出来たので脚を温存しつつ最後までしっかりと勝負するという今までにない経験をすることが出来たのは大きかった。
今日のステージの結果、トマのステージ優勝と総合優勝、自分のステージ5位と昨日から1つ上がっての総合5位、ジャイのステージ7位と総合10位、そしてチーム総合1位という完璧な結果を残すことが出来て本当に良かった。
今回のレースでは全員のコンディションが良く、連携を上手く取れて走ることが出来たので凄いいい経験になったと思う。
ここに来て本格的にコンディションが上がってきているので、シーズン後半もこのままの勢いで駆け抜けれるように頑張りたい。


キツさレベル

出し切ってしまわないように気を付けて走ったが、さすがに最後の登りではかなり疲労した。

チームスポンサー商品再紹介
ワコーズ MTL メンテルーブ
もはや説明する必要すらないのではないかと思えるワコーズさんのメンテルーブ
高校時代からお世話になっています。
今でこそ専用のチェーンオイルを使用していますがそのころはメンテルーブをチェーンさしてもいました。
基本的に万能でなんにでも使えるオイルです。
特におすすめの用途としてはワイヤー回り。
備え付けの延長パイプを使うころと奥まった部分にも油をさすことができます。
錆びたネジの復活にも効果がありますのでぜひ試してみてください。 amazonをお気に入り登録される際はこちらからどうぞ!

山本元喜のYouTubeチャンネルはコチラ!

山本元喜の本はコチラ!

COMMENTS

1 Comments
There are no comments yet.

-  

いつも楽しくブログを拝見させていただいています!質問ですが山元選手のボトルはどのようなものを入れていますか?
水は自分は合わないのですがおすすめのものなどあれば教えていただければと思います。

2017/07/19 (Wed) 21:20 | EDIT | REPLY |   

REPLY

Leave a reply