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JBCF西日本ロードクラシック

クラス:Jプロツアー
開催地:広島森林公園
日程:8月29日
距離:60km
天候:晴れ



出場チームメイト:282山本元喜、284新城雄大、285山本大喜、288トマ・ルバ


レースレポート

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今回のレースは60kmという、かなり距離が短いレース。
レース前の予想では消耗戦にはなりにくい、という考えがあった。
キナンは前日のバンクリーグに中島さん、椿、雄大が出場しており、疲労度的にレースで動ける状態では無かった。
雄大は一応出走はするが、脚を回す程度に留めるという事になっており、レース展開に絡む予定はなし。
基本的に、トマ、自分、大喜の3人でレースの展開に対応するという事になっていた。
キナンの特徴は攻撃的な走りではあるのだが、周回数が短く消耗戦になりにくい、と予想していたこのレースにおいては、無駄足を使っては勝負が難しいという考えであった。
ただでさえ人数的に不利な状況なので、一人一人が脚を残して最終局面に挑めなければ、勝機が無いと考えていたからである。
したがって、今回の作戦はラスト2周まで待ち、そこから攻撃を仕掛けるという事になっていた。
余程強力なメンバーが動いたり、集団大きく割れるような展開以外では基本的には逃げは気にしない。
展開を外してしまい逃げ切りが確定するような最悪の場合であっても、「今日はチャンスが無かった」と割り切ろうという事になっていた。
それほどまでに極端に作戦を振り切ってしまわないと人数的に勝ち目がないと考えていたからである。
今日は3kmのニュートラル走行を挟んでからレース開始。
トラブルがあったものの一応のところ大きな影響は無かった。
パレードを終えレースが始まる。
スタートから細かいアタックが連続するが、大きな動きはない。
そんな中、フェンスで囲まれたトンネルの半ばで落車発生。
左端を走る自分がギリギリ目視できる、右の端で発生した落車が左に波及していく。
自分の所まで広がるか?と警戒したが、通り抜けることに成功。
かなり大きい落車だったなと思い振り返ると、道がこけた選手で塞がって完全に止まっていた。
この落車で雄大が足止めを食らったものの、トマ、自分、大喜は無事回避。
そもそもトマは落車が嫌で、ずっと集団の先頭付近にいる。
細かいアタックにもある程度一人で対応してくれており、20番手辺りから先頭を眺める自分と大喜は「助けに行くべきか?でも、作戦では動かないっていう話だったし……」という感じで二人とも少し困惑していた。
前の細か動きはトマに任せることにして、自分は集団内で大きな動きが無いか気を付け続ける。
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やはり細かいアタックはかかるものの、決定的な動きは生まれないまま距離を消化していく。
勝手に激しい展開になって、全員が消耗してくれることを願っていた自分達としては、少し思惑道理には行っていない状況。
とは言っても、自分達から動いて無駄に消耗する訳にもいかないので、結局はラスト2周に的を絞って脚を温存するしかない。
しかし、三段坂で他の選手の様子を観察していると、辛そうにしている選手が多いことが少し気にかかる。
暑さのせいもあって、消耗している選手が意外に多いのかもしれない。
それもあって、逃げの動きが少ないのだろうか。
なんだかんだで大きな逃げが出来ないまま、3周目の後半に入っていく。
ブリッツェンの鈴木譲さんが、アップダウン区間でアタックを仕掛けたことを皮切りに集団のペースが上がる。
ハイスピードでアップダウンをクリアし、譲さんを含む抜け出した選手を吸収して三段坂へ。
そこからマトリックス?のペースアップで集団が縦に伸びる。
トマを含む10名程が加速していき、そこにブチブチと千切れた集団が続く。
大喜はマズイと判断したようで、アタック気味に前に上がっていった。
自分は少し様子を見ていると、近くにブリッツェンの小野寺選手がいたので、後ろに付く。
譲さんが小野寺選手を牽引して前に引き上げていき、三段坂の頂上まで小野寺選手が踏み切って前の割れた集団に追いついた。
後ろを確認していなかったのだが、この時点で集団が20人ほどに割れていたらしい。
20人ほどに絞られた状態で、ゴールライン手前の登りへ。
ここでエンシェアの阿曽選手がアタックし単独先行。
そこに大喜がブリッヂしに行く。
一旦先頭の様子が見えなくなったが、ゴールラインを通過しラスト2周に入るタイミングで、チラリとブリッツェンの選手が大喜を追って飛び出しているのが見える。
集団内の選手を確認すると増田さんが行っているっぽい。
阿曽選手、大喜、増田さんの3人逃げはかなり強力なはず。
他のチームが追走に入るだろうと様子を見ていたが、それらしい動きは起きない。
ヒンカピーの門田選手が単独でブリッヂしに行くが、それも見送り下りで脚を止めている状態。
これは皆脚に来ていて追えないのか?と疑い、試しに下りでアタックしてみる。
振り返ると先頭に居た愛三の大前選手は反応してきいていたが、集団は姿が見えない。
これはチャンスと判断し、大前選手とローテーションを回して前を追う。
下り切るまでに何度か後ろを確認したが、集団が追ってきている様子はない。
門田選手に追いつき3人になったので、自分はローテーションから抜ける。
大喜が前に居るので、自分が積極的に追う必要が無いからである。
こういうところがロードレースがチーム競技である理由。
大前選手と門田選手がローテーションを回しながら前の3人を追う。
モトバイクから「前と15秒、集団と1分15秒」とタイム差を教えてもらう。
三段坂の麓では前に3人が見えている状態。
一発全力で踏めば追いつけるが、門田選手と大前選手の動きを見ることにする。
そこまで、二人でローテーションを回していた疲労が大きかったようで、大前選手登りの途中で遅れる。
門田選手がかなり良い勢いで踏んでいき、山頂で前の3人に合流し5人になる。
かなり良い展開に持ち込むことが出来た。
ここからは適度にローテーションを回して、最後の三段坂に備えればいい。
メイン集団とは1分以上開いており、勢いがあるのは前の5人なので追いつかれる心配もない。
ラスト1周に入る前に大喜と相談し、先に大喜が仕掛ける形でラストの三段坂で動くことにする。
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自分が動けば確実に他の選手の追走に合うが、大喜であれば見送られる可能性もある。
大喜が捕まったとしても、自分も脚を残しているのでアタックするなり、ゴールスプリントに持ち込むなり、考えればいい。
という訳で5人で回っていたのだが、下りの途中で大喜から「トマが来てる」と言われる。
「マジで?」と思いながら何度か後ろを振り返ると、トマを含む数名が追ってきているのが見えた。
大きな集団では無かったので、トマが追いつけばさらに有利になると判断し、ローテーションから外れ、付き位置で後ろを待つ。
大喜もローテーションを抜け、トマの姿を確認した他の選手がペースを上げようとしたが、トマ、ブリッツェンの西村選手、愛三の大前選手の3人がすぐに追いつく。
大前選手は一度千切れているので展開には絡めなさそうだが、西村選手には少し警戒が必要。
下り切り、三段坂の入り口へ。
後ろを振り返って状況を再確認すると、トマと西村選手が牽制を掛け合っていた。
「そのまま離れるのか?」と思っていると、1つめのトンネルでトマがアタック。
それにピッタリと西村選手が付き、そこに増田さん、大喜、自分の順に反応。
トマが踏み止めたタイミングで大喜がアタック。
増田さんが付いたので、離れるわけにはいかないと、自分も反応する。
大喜が踏み止めたタイミングで次は自分がアタック。
しかし、そこにもしっかりと増田さんが反応してくる。
勾配が緩くなったところで自分が脚を緩めると、増田さんがアタック。
カウンターアタックではあったが、これは離れるわけにはいかないと、ピッタリ付く。
増田さんが踏み止めたタイミングで大喜がアタック。
激しい打ち合いが続いたこともあり、大喜がそのまま先行する。
キナンとしては誰かが勝てばいい。
このまま大喜が逃げ切るのは全く問題ない。
増田さんがペースを落としたところで、門田選手が前に出て牽引する。
大喜は離れてはいるが、決定的な差ではない。
門田選手の牽きで三段坂の頂上へ向かう。
微妙に後ろが疲れ切らない、頂上を越えた後も踏み続けられる良いペースで牽引してくる。
このまま上手く協調されると、大喜が捕まる可能性があったので、ペースを乱しにかかる。
頂上の結構手前からアタックしわざと全員が踏む状況を作ることで、頂上を越えた後の下りで脚が止まるように仕向ける。
自分がかなり踏んでいる様子を振り返って確認した大喜は、「あの人追ってきてる」と思ったらしい。
頂上手前で踏み止めて、緩んだペースで下りへ入る。
門田選手と阿曽選手がローテーションを回して追うが、当然自分は加わらない。
増田さんもローテーションに加わらず、ローテーションが乱れたことで大喜とのタイム差が広がる。
大喜の姿が見えないくらいに離れたところで、トマと西村選手が追いついて来る。
6人でのゴールスプリントは確実。
若干のけん制が入りつつも、トマが先行し門田選手、西村選手、自分の並びでゴールに向かう。
ラスト200m手前の踏み始めで門田選手がチェーン落ちし、西村選手が先頭に出る。
そこを巻くりに行こうとしたのだが、スプリントが伸びきらず3位でゴール。
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自分の後ろにトマが居て、4位でゴール。


感想

距離の短さが心配ではあったのだが、予想よりはるかにハードなレースとなった。
暑さによるダメージが非常に大きく、あまりペースが上がっていたいと感じたのだが、大半の選手が消耗していたようだった。
レース展開については、キナンの作戦が綺麗に嵌り圧倒的に有利な状態で最終局面を迎えることが出来た。
ワン・スリー・フォーフィニッシュを決めることが出来たので、かなり良かったと思う。
最後のスプリントについては改善が必要ではあるが、経験としてはかなり良かった。
Day2は距離が2倍になるので、今日よりも遥かにハードなレースになると予想される。
今日の時点でかなり有利に展開出来ていたので、勢いこのままに挑みたい。


キツさレベル


熱中症気味になりレース後は心拍数がかなり辛かったが、しっかりとリカバリーできている。


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