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ツアー・オブ・チンハイレイク 7日目

ツアー・オブ・チンハイレイク

 

クラス:HC ステージレース 7日目

開催国:中国

距離:190.1km

天候:晴れ




 

グイデからクスンフアへ向かう直線レース。

スタートしてすぐ20kmから登り出し1級山岳通過後、130km過ぎまで延々とアップダウンを繰り返すコース。

80.6kmと113.7km地点に中間スプリントが、46.9km地点に1級の山岳が104.9km地点に3級の山岳が設定されていた。

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レース前のミーティング

 

自分は総合が遅れているため逃げ切りも狙えるのでスタートから逃げを狙って行けという指示。 

逃げていれば逃げから千切れても楽に登りをクリアすることが出来る可能性もある。

 

 

レースレポート

 

パレードは無し。

号砲でレース開始。

スタート直後はパレードか?と疑うほど遅かったが、すぐにアタック合戦が始まる。

緩やかなアップダウンが続く道で延々とアタック合戦が続く。

今日は初っ端から動いているので結構きつい。

2、3回10名ほどで飛び出し、決まるか?という展開もあったが結局すべて潰れる。

メーターを見ると20km地点。

ここからは登りが始まる。

本格的に登れる選手が山岳ポイントを目指して逃げようとしてくるはず。

その選手と逃げても千切られるだけで無駄。

さらに、登りで逃げようとアタックをして足を使いすぎると一気に遅れる可能性があると判断し、集団内にいることにする

自分が諦めた直後に数名の逃げが決まり、そこにマラグッティも後追いで合流した。

集団はRTSが自分にとって少しキツイ位のペースで引く。

いつもと同じ、集団内を下がりながら登りってペースが緩んだ時に前に上がる戦法で足を溜める。

登りは46kmまで続く。

ラスト6kmは平均勾配8%越えのハズ。

KOM開始のラスト6km手前でアタックがかかる。

付いて行けないと思い即座にマイペースで登りだす。

前もって集団前方まで上がっていたこともあり他の選手にドンドン抜かれていく。

道が右に曲がり山間の開けた景色にガラッと変わる。

勾配もガラッと変わり8%開始。

左にKOM開始の看板がある。

ここから6km。

去年走っている石橋が「ここからかなりキツインですよ。」と言いながら抜いて行く。

すでに結構きついので無理に付かずにペースを維持。

途中で先に逃げていたマラグッティが前から千切れて降ってくる。

数人に抜かれるたびに付いてみようとするが足がキツく無理。

開始直後にアタックしまくっていたのが今になって効いて来ている。

いつもだったら付けているような集団にも付けず遅れる。

ヤバい、このままだと1人になってしまってゴールできなくなる。

焦って後ろを見ると10人ほどの集団が結構後ろに居て、その後ろは木端微塵。

あれに付けなければ終わる。

メーターを見ながら登るが、45kmを過ぎてもラスト1kmの看板が出てこない。

これは精神的にかなりキツイ。

やっとラスト1kmの看板が見える。

それと同時にさっき見えていた後ろの集団に追いつかれる。

その集団にマラグッティとアントニオも居た。

集団最後尾で下りに入る。

コーナーもあるが比較的直線的な下りを爆速で下っていく。

途中虫が飛んできてサングラスの右目の部分に直撃して跡形も無く消し飛ぶ。

サングラスに虫の体液が付いて視界が悪くなったので急いで拭いて前を追いかける。

下りが緩くなったところで前に追いつき一安心。

この下りでの最高速度は98.7km/hだった。

時速100km一歩手前である。

下り切って再び登りだす。

前方につづらおりの登りが見える。

結構上の方をチームカーが走っているのが見える。

今からあそこまで登ると思うとゲッソリする。

集団は人数が増え20人ほどでユックリ登っているがかなりしんどい。

さっき見えていたところまで登ってくる。

更に3段くらいのつづらおりが見える。

どうせなら最初から見えていて欲しかった。

またそこまで登る。

更に上に続いている。

そもそも登りの終わりが見えない。

遥か上方に尾根がと続いてる。

この山脈を越えるはずなので、まだまだ登ることになる。

正直千切れたい。

しかしここから千切れるとゴールは出来ず明日走れなくなる。

泣きそうになりながら集団後方に付いて行く。

やっと登りきり下って、またすぐ登る。

再び下ってまた登る。

メーターを見ると85km。

まだ半分も行っていない。

本当にやめたくなる。

そもそもコースマップではここまでハードなアップダウンというイメージは受けなかったはず。

やめたい、やめたい、と思いながらやっと半分の95km地点までくる。

ここでコースを思い返す。

たしかラスト60kmは下りだったはず。

あと35km。

そこまで粘れば後は集団後方で休んでいれば勝手にゴールまで行けるはず。

1時間弱だろうか?頑張るしかない。

しかし、そこまであと何回登りがあるか分からない。

もっとちゃんとコースマップを見ておけば良かったと今さら後悔する。

登りが終わって下ってまた登る。

出来れば毎回の登りの終わりに、頂上までの距離のカウントダウンの看板を立ててほしい。

登りの途中でKOMスタートの看板が出る。

たしか3級山岳だったはず。

わざわざ3級山岳にするという事はここで登りが終わりだろうか?

登り終わって下る。

また登る。

いい加減うんざりしてきた。

足の調子はかなり回復してきているが、登りがいつ終わるか分からないので精神的にきつい。

後ろに上がり、他チームのチームカーにコースマップを見せてもらう。

最初からこうしていれば良かったが、途中まではその事に気付く余裕もなかった。

今どこか聞くと、現在補給所手前の登り。

補給所後の後の登りで最後なので、登りはあと2つ。

やる気が上がる。

登りきり、下る。

つづらおりの登り以降チームカーが下がってこなかったせいで、途中で他のチームカーからペットボトルの水を1本貰っただけで何も補給できていない。

水も捕食も何も残っていない。

下り切ったところの補給所で、しっかり減速し確実にボトルと捕食をサコッシュで受け取る。

もし、受け取りに失敗すれば戻ってでも受け取るつもりだったので無事に受け取れて安心した。

そこからは最後の登り。

なぜか分からないがペースが上がり、少しキツイ。

集団内から野太い悲鳴と文句の声が上がり、少ししてからペースが落ちる。

登りが意外と長い。

勾配は緩めではあるが延々と続いている。

アントニオがキツそうに下がってきたので、「これが最後の坂だから」と言って助けながら登りきる。

下りに入る。

意外と緩い下りで50km/h後半で下っていく。

道も広めで真っ直ぐな上、路面も綺麗。

「これなら安心して集団後方でゴールまで行ける。」と思っていると、路面注意の看板が現れ道が無くなる。

無くなったのではなく、急に下りが急になったので無くなったように見えただけだった。

かなり急な下り。

しかも路面はコンクリートのように変わり、かなりでこぼこで荒い。

コーナーも連続しかなり危ない。

左は崖の壁で右側には膝丈ぐらいのコンクリートの壁が有るだけでその向こうは断崖絶壁。

右にオーバーランして突っ込めばそのまま崖下に落ちて行って冗談じゃなく死ぬ。

そんな下りを超高速で下っていく。

怖すぎてメーターは見れなかったが、データではだいたい60km/hで下り、最高75km/hも出ていた。

当然、そこまで攻めて下れば遅れる選手も出てくる。

遅い選手を抜いて行く。

途中で自分の前の選手が路面のでこぼこで跳ねて着地時に少しスリップする。

自分も同じタイミングで跳ねてスリップしたが、ひるまずに突っ込んでいく。

左のコーナーは左側に崖の壁が有るので先が見えずコーナーの深さが分からない。

自分の前の選手がコーナーの深さを見誤り、外側に膨らんでいく。

自分はしっかり減速していたので問題無いが、前の選手は相当ヤバイ。

このまま膨らみ続けると崖下に落ちてしまう。

どうなる!?と思って見ていると、ギリギリの所でブレーキが間に合ったようで立て直す。

そんな状況の中で下り続けると、下りが緩くなり集団が1つになる。

落車の音も聞こえなかったし全員無事に下れたようだ。

そこからは集団でローテーションしながら下ってゴールした。

自分は後方で休みながら下り、最後の方だけ前に出て来てゴール。

 

 

感想

 

逃げれるか?と思って前半にアタックを繰り返したがそのせいで酷い目にあった。

しかし、ずっと集団後方にいたとはいえ、我慢することが出来て良かった。

後半には集団のペースが遅かったこともあり回復してきたので良かった。

やはり、前半にアタックを連発すればかなりのダメージが来るので回数を絞って逃げることが出来ないと残っていくのは難しいと実感した。

明日以降もハードなレースが続くのでひたすら耐えて頑張りたい。

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