campagnolo愛を山本元喜が語る
CATEGORY機材
自分が選手になってから、ずっと使用し続けているコンポーネント“campagnolo”
使用歴7年の自分が愛を込めて最新のrecordを写真付きで紹介していきます。
使用歴7年の自分が愛を込めて最新のrecordを写真付きで紹介していきます。
自転車好きであれば誰もが憧れるであろう、campagnolo.
イタリア仕込みの美的センスが光る、エルゴノミクスな曲線で描かれた非常に美しい見た目が特徴。
また、乗り手の感覚をバイクに伝える細やかな気配りが各所に散りばめられ、コンポーネントを通してバイクと一体となる感覚を味わうことが出来る。
大学卒業後にNIPPOに所属して、そこから3年間カンパ。
NIPPOからキナンに移籍してから今年を含めて4年間カンパ。
プロ期間中に100%カンパって選手は日本には中々いないと思う。
趣味でカンパに長年乗っている人は多いかもしれないが。
しかもその期間が7年間ともなれば、恐らく日本人選手でカンパ歴は一番長いのではないだろうか?
それだけ長くカンパを使っていれば愛着も沸くし、カンパの扱い方も自然と体に馴染んでいる。
逆にシマノについては大学卒業後から触れておらず、フィーリングや技術的進化もほとんど知らなかったりする。
ちなみに自転車を始めたのが、高校1年生からで高校3年間、大学4年間を含めて7年間がシマノ。
今年でちょうど、シマノとカンパの利用年数が同じになる。
ちなみに、密かに保有しているプライベートバイクには11速ではあるが、super record EPSが付いている。
あまり大きな声では言えないが、ジロを走った現物である。
前置きはこれくらいにして、今年から使用しているcampagnoloの紹介に移ります。
今年からキナンサイクリングチームは使用コンポーネントがrecordに変わりました。
そして、スプロケット歯数も12段へ進化。
国内コンチネンタルチームとして、唯一の12速使用チームとなっています。
それに伴い様々な部分がアップグレードされたコンポーネントの魅力を写真付きで解説していきます。
まずはコンポーネントの顔ともいえるエルゴレーバー。

キナンはワイヤー式、リムブレーキを使用しているが、ぶっちゃけたところ11速のコーラスからグリップ形状に大きな変化は無し。
逆に12速になったにも関わらず、大型化しなかったのは良いところ。
カンパの良さを直接肌で感じられる一番のポイントであるエルゴレバーは、その名の通りエルゴノミクスを取り入れた左右非対称のグリップの形状により、握り込んだ際に非常に心地よくフィットする。

レバー形状は下ハンドルを握った際によりブレーキングしやすいように改良されており、変速レバーもアップダウン共に若干の大型化が図られ、より変速しやすくなっている。
しかし、それ以上に嬉しい見た目から分からない改良点がブレーキリリースボタンの三段化である。
Campagnoloはブレーキアーチの開放をレバー付け根上部にあるボタンの位置を変えることで行う。
今回のモデルより、ボタンで調整できるレバーの開き具合に「開放」「標準」に加えて「狭目」が追加された。
これにより、これまで手が小さいことで“ブレーキレバーが遠い”と感じていた人がより使いやすくなったのである。

ちなみに、ディスクブレーキモデルは上部が大型化するようだが、グリップ自体の握りに変化は無さそう。
ちなみに、今回のモデルよりrecordのブレーキレバー付け根に開けられていた穴が無くなっている。
11速の際にはrecordが穴2つ、superrecordが穴3つで、superrecord EPSはシフトダウンレバーにも穴あり。
12速ではrecordが穴無し、recordディスクブレーキモデルが穴1つ、superrecordは全モデル形状は違えど穴3つ、superrecord EPSはシフトダウンレバーにも穴あり、と非常に細かく分類されている。
自分の予想では、record EPSは穴2つだろう。
変速周りに目を向けてみる。
フロントディレイラーに関しては特にいう事が無い。
直線と曲線の組み合わせが美しく、見ていて気持ちがいい。

インナー側のケージが上下に大きくなったことにより、11-32のカセットスプロケットを付けた際の大きなギア差でもストレスなく変速することが出来る。

リアディレイラーに関しては芸術的である。
トップギアに入った状態とローギアに入った状態で大きく表情を変える。


11速モデルからの変更点は多いが、特に大きいのはプーリーが上下で形状が異なっている点だろう。
12速化したことにより、これまで以上に精密なチェーンの誘導が求められたことで上部のプーリーは歯が深くなり、カセットへチェーンを誘導しやすくなっている。
逆に下部の歯は浅くなる事でチェーンをキャッチしやすくなっているのだろう。
トップギアに入っているときには非常にコンパクトに収まっていて静かな美しさがある。

ローギアに入っているときには、32に対応できるように追加されたディレイラーハンガーに接続するパーツの影響もあり、非常に存在感のある伸び方を見せる。
ちなみに、写真の状態はアウター×ローの状態である。
あまり褒められたギアの状態ではないが、この状態でもディレイラーが干渉することなく対応している。

写真からは分かりにくいかもしれないが、リアディレイラーの後部には穴が2つ空いている。

クランクは自分のレースバイクにPower2maxが装着されているので、純正品は使っていないがスペアバイクにはrecordのクランクを使用している。
クランクは基本的な4アームの形状はそのままに、高剛性化しつつよりエアロ形状に変わっている。

継ぎ目のないカーボンで一体となっているため非常に美しい。
recordでは従来の4アームの形状を引き継いでいるが、superrecordではチェーンリングまでさらにアームが延長された上に、近しいアームが繋げられていることでより剛性が高められている。
リアディレイラーとクランクはカーボンの柄が非常に美しく、ずっと眺めていたくなる。
ブレーキアーチに関しては少し残念な点がある。
Campagnolo特有の肉抜きが減少した点である。

しかし、昨今の時流としてディスクブレーキへの意向が進んでいる以上、ディスクブレーキとのフィーリングのギャップを埋めるため、制動力が高い形状に変化していくのは当然ではある。
しかし、左右から眺めると部分部分を細く絞ることによって独特の粘りあるブレーキ感も残そうとしている様子も伺える。


また、使われているパーツ一つ一つが曲線で構成されており、優しい印象を受ける。
最後になるが、YONEXとCampagnoloの組み合わせについて触れておこうと思う。
「普通、Made in Japanを謳うYONEXのフレームを使っているのであれば、シマノを使うだろう」という考え方になるとは思う。
そこにはチームの考え方も絡んでおり、キナンではcampagnoloを使っているのだが、悪くない。
むしろ良い。
その良さには様々な要素があるのだが、何より美しい。
YONEXのフレームは性能は当然として、塗装・内面共に非常に美しく仕上がっている。
ただのスポーツ機材ではなく、芸術品のような美しさを兼ね備えていると自分は考えている。
そこに組み込まれるcampagnolo。
コンポーネントの美しさにおいてcampagnoloを越えるものは他に無い、と自分は断言する。
機材として充分に機能するだけでなく、イタリア仕込みの光るセンスが見る人を惹きつける。
このYONEXとCampagnoloの組み合わせは性能だけでなく、見た目の美しさとして非常に完成されていると自分は感じている。
コンポーネントとフレームが自然と一体となっているのである。
世のYONEX乗りの方にはぜひともCampagnoloの導入を考えてもらいたい。

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イタリア仕込みの美的センスが光る、エルゴノミクスな曲線で描かれた非常に美しい見た目が特徴。
また、乗り手の感覚をバイクに伝える細やかな気配りが各所に散りばめられ、コンポーネントを通してバイクと一体となる感覚を味わうことが出来る。
山本元喜のカンパ歴は7年!
大学卒業後にNIPPOに所属して、そこから3年間カンパ。
NIPPOからキナンに移籍してから今年を含めて4年間カンパ。
プロ期間中に100%カンパって選手は日本には中々いないと思う。
趣味でカンパに長年乗っている人は多いかもしれないが。
しかもその期間が7年間ともなれば、恐らく日本人選手でカンパ歴は一番長いのではないだろうか?
それだけ長くカンパを使っていれば愛着も沸くし、カンパの扱い方も自然と体に馴染んでいる。
逆にシマノについては大学卒業後から触れておらず、フィーリングや技術的進化もほとんど知らなかったりする。
ちなみに自転車を始めたのが、高校1年生からで高校3年間、大学4年間を含めて7年間がシマノ。
今年でちょうど、シマノとカンパの利用年数が同じになる。
ちなみに、密かに保有しているプライベートバイクには11速ではあるが、super record EPSが付いている。
あまり大きな声では言えないが、ジロを走った現物である。
前置きはこれくらいにして、今年から使用しているcampagnoloの紹介に移ります。
今年からキナンサイクリングチームは使用コンポーネントがrecordに変わりました。
そして、スプロケット歯数も12段へ進化。
国内コンチネンタルチームとして、唯一の12速使用チームとなっています。
それに伴い様々な部分がアップグレードされたコンポーネントの魅力を写真付きで解説していきます。
コンポの顔!エルゴレバー!
まずはコンポーネントの顔ともいえるエルゴレーバー。

キナンはワイヤー式、リムブレーキを使用しているが、ぶっちゃけたところ11速のコーラスからグリップ形状に大きな変化は無し。
逆に12速になったにも関わらず、大型化しなかったのは良いところ。
カンパの良さを直接肌で感じられる一番のポイントであるエルゴレバーは、その名の通りエルゴノミクスを取り入れた左右非対称のグリップの形状により、握り込んだ際に非常に心地よくフィットする。

レバー形状は下ハンドルを握った際によりブレーキングしやすいように改良されており、変速レバーもアップダウン共に若干の大型化が図られ、より変速しやすくなっている。
しかし、それ以上に嬉しい見た目から分からない改良点がブレーキリリースボタンの三段化である。
Campagnoloはブレーキアーチの開放をレバー付け根上部にあるボタンの位置を変えることで行う。
今回のモデルより、ボタンで調整できるレバーの開き具合に「開放」「標準」に加えて「狭目」が追加された。
これにより、これまで手が小さいことで“ブレーキレバーが遠い”と感じていた人がより使いやすくなったのである。

ちなみに、ディスクブレーキモデルは上部が大型化するようだが、グリップ自体の握りに変化は無さそう。
ちなみに、今回のモデルよりrecordのブレーキレバー付け根に開けられていた穴が無くなっている。
11速の際にはrecordが穴2つ、superrecordが穴3つで、superrecord EPSはシフトダウンレバーにも穴あり。
12速ではrecordが穴無し、recordディスクブレーキモデルが穴1つ、superrecordは全モデル形状は違えど穴3つ、superrecord EPSはシフトダウンレバーにも穴あり、と非常に細かく分類されている。
自分の予想では、record EPSは穴2つだろう。
純粋な機能強化のFDと芸術的なRD
変速周りに目を向けてみる。
フロントディレイラーに関しては特にいう事が無い。
直線と曲線の組み合わせが美しく、見ていて気持ちがいい。

インナー側のケージが上下に大きくなったことにより、11-32のカセットスプロケットを付けた際の大きなギア差でもストレスなく変速することが出来る。

リアディレイラーに関しては芸術的である。
トップギアに入った状態とローギアに入った状態で大きく表情を変える。


11速モデルからの変更点は多いが、特に大きいのはプーリーが上下で形状が異なっている点だろう。
12速化したことにより、これまで以上に精密なチェーンの誘導が求められたことで上部のプーリーは歯が深くなり、カセットへチェーンを誘導しやすくなっている。
逆に下部の歯は浅くなる事でチェーンをキャッチしやすくなっているのだろう。
トップギアに入っているときには非常にコンパクトに収まっていて静かな美しさがある。

ローギアに入っているときには、32に対応できるように追加されたディレイラーハンガーに接続するパーツの影響もあり、非常に存在感のある伸び方を見せる。
ちなみに、写真の状態はアウター×ローの状態である。
あまり褒められたギアの状態ではないが、この状態でもディレイラーが干渉することなく対応している。

写真からは分かりにくいかもしれないが、リアディレイラーの後部には穴が2つ空いている。

カーボン柄が美しいクランク
クランクは自分のレースバイクにPower2maxが装着されているので、純正品は使っていないがスペアバイクにはrecordのクランクを使用している。
クランクは基本的な4アームの形状はそのままに、高剛性化しつつよりエアロ形状に変わっている。

継ぎ目のないカーボンで一体となっているため非常に美しい。
recordでは従来の4アームの形状を引き継いでいるが、superrecordではチェーンリングまでさらにアームが延長された上に、近しいアームが繋げられていることでより剛性が高められている。
リアディレイラーとクランクはカーボンの柄が非常に美しく、ずっと眺めていたくなる。
様々な思いの絡むブレーキ
ブレーキアーチに関しては少し残念な点がある。
Campagnolo特有の肉抜きが減少した点である。

しかし、昨今の時流としてディスクブレーキへの意向が進んでいる以上、ディスクブレーキとのフィーリングのギャップを埋めるため、制動力が高い形状に変化していくのは当然ではある。
しかし、左右から眺めると部分部分を細く絞ることによって独特の粘りあるブレーキ感も残そうとしている様子も伺える。


また、使われているパーツ一つ一つが曲線で構成されており、優しい印象を受ける。
スポーツバイクを芸術品としても観る
最後になるが、YONEXとCampagnoloの組み合わせについて触れておこうと思う。
「普通、Made in Japanを謳うYONEXのフレームを使っているのであれば、シマノを使うだろう」という考え方になるとは思う。
そこにはチームの考え方も絡んでおり、キナンではcampagnoloを使っているのだが、悪くない。
むしろ良い。
その良さには様々な要素があるのだが、何より美しい。
YONEXのフレームは性能は当然として、塗装・内面共に非常に美しく仕上がっている。
ただのスポーツ機材ではなく、芸術品のような美しさを兼ね備えていると自分は考えている。
そこに組み込まれるcampagnolo。
コンポーネントの美しさにおいてcampagnoloを越えるものは他に無い、と自分は断言する。
機材として充分に機能するだけでなく、イタリア仕込みの光るセンスが見る人を惹きつける。
このYONEXとCampagnoloの組み合わせは性能だけでなく、見た目の美しさとして非常に完成されていると自分は感じている。
コンポーネントとフレームが自然と一体となっているのである。
世のYONEX乗りの方にはぜひともCampagnoloの導入を考えてもらいたい。
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