選手のギア選択について
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今回はギア比に関する内容です。
皆さんはレースでどのようなギアを選択していますか?
プロがレース中に平地を走る際にどの様なギヤ比にしているのか興味があります。個人差はあるでしょうが大体どの程度なのでしょう?」
という質問を頂きました。
ギア比の選択に関しては様々なパターンがありますが、基本というものは存在します。
まず、フロントのギアの選択肢としては基本的にアウター53、インナー39になります。
例外的に富士山のような激坂が続くレースではインナーに36や34を使うことがありますが、アウターは53のままです。
逆に大きい方向に関しては55辺りが限界かと思います。
これはメーカー自体が用意していないということもありますし、フロントディレイラーが対応しきれないという理由もあります。
しかもこういった大きいギアを使うの、はタイムトライアルくらいでロードレースではまず使用しません。
基本的に53×39を使うのはチェーンの長さの調整や、落差が激しいことによるチェーン落ちを防止する目的があるからです。
「常に55-34を使っていれば幅広いギア比を使えるじゃん!」と思うかもしれませんが、非推奨の幅の広いギア選択はメカトラブルの原因となるのです。
特にフロントはギアの大きさがアウターとインナーで大きく違うのでチェーン落ちに直結します。
一度チェーンが落ちてしまうと、だいたいの場合はその場に止まっての修理、最悪の場合にはディレイラーの破損にも繋がってしまうのです。
フロントのギア選択が53-39でほぼ固定であるため、コースによるギア比の選択はリアによって行われます。
とは言っても11×25、11×27、11×29のどれかから選択します。(11sの場合)
ド平坦のレースでは11×25、山岳では11×29、その中間で11×27。
非常にわかりやすくていいですね。
後は選手ごとのフィーリングの違いによってギア選択を行っています。
ですが、最近自分が感じているのは「だいたい53-39、11-27でよくね?」ってことです。
だいたいのレースにおいてこの組み合わせのギアで全て解決な気がします。
自分のレースにおける平均ケイデンスがだいたい70rpmくらい。
ギアを重くしがちなので少し遅いかもしれません。
時速はギア比×ケイデンス×タイヤ周長(m)×60÷1000で算出できます。
ですのでタイヤの周長を2155mmと仮定し、70rpmで39×27のギア比を使用した場合の時速は
39÷27×70×2.155×60÷1000≒13
時速13kmとなるわけです。
レースにおいて時速13kmを切ることは中々ありません。
そもそも時速13kmを切ってくるような登りにおいては、インナーに34辺りを使用すると思うので11×29の必要性はなおさら落ちてきます。
ギア比が高い側に関しても同様に計算すると
53÷11×70×2.155×60÷1000≒43
時速43kmとなります。
スピードが上がった場合においてもケイデンスを90rpmまで上げれば時速56kmまで対応可能です。
平坦において時速56kmが出ることは結構稀ですし、下りでそれを上回ってくるようであれば脚を止めて前傾姿勢をとった方が加速します。
よって53以上のフロントギアは必要にならないわけです。
結論として一般の方のギア選択においてフロント53×39、リア11×27があれば大丈夫ということになります。
「ヒルクライムのみ」や「クリテリウムのみ」といった偏ったレース選択を行う場合にはこの通りにはなりません。
ちなみに34×29を使って70rpmで走ると時速10.6kmになります。
皆さんがレースに出る際にギア比にこだわるようであれば時速を算出することでイメージを抱きやすくなると思います。
計算式は
フロント歯数÷リア歯数×ケイデンス×タイヤ周長(m)×60÷1000
です。
ぜひ参考にしてください。
なんでも来いの11‐32
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皆さんはレースでどのようなギアを選択していますか?
今回の質問はギア比に関して!
「プロがレース中に平地を走る際にどの様なギヤ比にしているのか興味があります。個人差はあるでしょうが大体どの程度なのでしょう?」
という質問を頂きました。
ギア比の選択に関しては様々なパターンがありますが、基本というものは存在します。
選手のフロントギアの選択は?
まず、フロントのギアの選択肢としては基本的にアウター53、インナー39になります。
例外的に富士山のような激坂が続くレースではインナーに36や34を使うことがありますが、アウターは53のままです。
逆に大きい方向に関しては55辺りが限界かと思います。
これはメーカー自体が用意していないということもありますし、フロントディレイラーが対応しきれないという理由もあります。
しかもこういった大きいギアを使うの、はタイムトライアルくらいでロードレースではまず使用しません。
基本的に53×39を使うのはチェーンの長さの調整や、落差が激しいことによるチェーン落ちを防止する目的があるからです。
「常に55-34を使っていれば幅広いギア比を使えるじゃん!」と思うかもしれませんが、非推奨の幅の広いギア選択はメカトラブルの原因となるのです。
特にフロントはギアの大きさがアウターとインナーで大きく違うのでチェーン落ちに直結します。
一度チェーンが落ちてしまうと、だいたいの場合はその場に止まっての修理、最悪の場合にはディレイラーの破損にも繋がってしまうのです。
リアギア=スプロケットの選択は幅が広い!
フロントのギア選択が53-39でほぼ固定であるため、コースによるギア比の選択はリアによって行われます。
とは言っても11×25、11×27、11×29のどれかから選択します。(11sの場合)
ド平坦のレースでは11×25、山岳では11×29、その中間で11×27。
非常にわかりやすくていいですね。
後は選手ごとのフィーリングの違いによってギア選択を行っています。
最近の自分の個人的なフィーリング
ですが、最近自分が感じているのは「だいたい53-39、11-27でよくね?」ってことです。
だいたいのレースにおいてこの組み合わせのギアで全て解決な気がします。
自分のレースにおける平均ケイデンスがだいたい70rpmくらい。
ギアを重くしがちなので少し遅いかもしれません。
時速はギア比×ケイデンス×タイヤ周長(m)×60÷1000で算出できます。
ですのでタイヤの周長を2155mmと仮定し、70rpmで39×27のギア比を使用した場合の時速は
39÷27×70×2.155×60÷1000≒13
時速13kmとなるわけです。
レースにおいて時速13kmを切ることは中々ありません。
そもそも時速13kmを切ってくるような登りにおいては、インナーに34辺りを使用すると思うので11×29の必要性はなおさら落ちてきます。
ギア比が高い側に関しても同様に計算すると
53÷11×70×2.155×60÷1000≒43
時速43kmとなります。
スピードが上がった場合においてもケイデンスを90rpmまで上げれば時速56kmまで対応可能です。
平坦において時速56kmが出ることは結構稀ですし、下りでそれを上回ってくるようであれば脚を止めて前傾姿勢をとった方が加速します。
よって53以上のフロントギアは必要にならないわけです。
山本元喜の最適な結論!
結論として一般の方のギア選択においてフロント53×39、リア11×27があれば大丈夫ということになります。
「ヒルクライムのみ」や「クリテリウムのみ」といった偏ったレース選択を行う場合にはこの通りにはなりません。
ちなみに34×29を使って70rpmで走ると時速10.6kmになります。
皆さんがレースに出る際にギア比にこだわるようであれば時速を算出することでイメージを抱きやすくなると思います。
計算式は
フロント歯数÷リア歯数×ケイデンス×タイヤ周長(m)×60÷1000
です。
ぜひ参考にしてください。
なんでも来いの11‐32
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