コッピバルタリ 1日目
コッピ・バルタリ 1日目
クラス:1クラス ステージレース
開催国:イタリア
日程:3月24日
距離:95.9&13.3km
天候:晴れ
出場チームメイト:ダミアーノ・クネゴ、グレガ・ボーレ、ジャコモ・ベルラート、ダニエーレ・コッリ、窪木一茂、アントニオ・ニーバリ、山本元喜、アレッサンドロ・ビソルティ
午前中にガッテオ周辺を周回するセミタッパaと午後に1チームを2つに分けて行うチームタイムトライアルのセミタッパbが有った。
午前中のガッティオ周辺の周回コースは50.4kmと64.5kmと78.6km地点に2級山岳が設定されていた。
ガッティオを出発後平坦区間の周回を終え、山岳ポイントが含まれる周回を3周後、へ右端の周回を1周走ってゴールするコース。
午後のチームタイムトライアルは出発後コーナーが連続し、それ以降もコーナーが配置されているテクニカルなタイムトライアルだった。
セミタッパa前のミーティング
前半に発生する逃げにベルラートと一緒に乗れるようにアタックするようにという指示。
逃げれなければクネゴの側で指示に従いながら動くようにといういつもと同じ指示。
レースレポート
車の先導でしばらく走った後スタート地点で止まりしばらくしてからレース開始。
スタート後、遅めのペースで少し走ってからアタック合戦開始。
集団前方でアタックに反応しようとしていたが集団のあまりの勢いに飲み込まれる。
シーズン開幕時のレースとは勢いが全く違う。
若干の横風が吹いている事もあり、集団の前方に上がるのもかなり苦労する。
集団の横を前に上がろうと苦しんでいると無線で「アタックに反応しろ!」という指示が出る。
無理やり集団先頭まで上がり、その時発生したアタックに反応。
アタックに反応する事よりも前に上がる事の方がかなりキツイ。
飛び出しは不発に終わり集団に追いつかれる。
集団前方を維持しようと踏ん張るが若干集団に飲み込まれる。
少しでも飲み込まれれば集団の先頭に出ようとしている選手に左右から抜かされてドンドン後ろに下がってしまう。
集団のほぼ先頭で粘れるかどうかが集団先頭でアタック合戦に参加できるかどうかの重要な要因なのだろう。
その後再び先頭まで上がりアタックに反応するが不発。
再び集団に飲み込まれる。
そこから集団のペースが上がり縦に伸びた集団内で苦しむ。
集団が緩んだところで苦しみつつ前方に上がりアタックを仕掛けた2人に反応して合流する。
集団から飛び出していたためローテーションを開始する。
1回ローテーションしたところで後ろから数名に追いつかれる。
ベルラートも追いついて来ていた。
人数が増えたことで飛び出したメンバーの勢いが落ち、再びアタックがかかる。
ベルラートの指示でそのアタックに反応。
アタックした選手が踏むのをやめ、自分が先頭になる。
自分の後ろは少し離れている。
このまま単独で飛び出せるか?と考え、無理をし過ぎない程度に踏んでいく。
しばらく踏んだが後ろとの差が広がらないので単独で飛び出す事は無理と判断し、集団に戻る。
飛び出した集団の最後尾に入ろうとしていると人数がかなり増えている。
集団に追いつかれたから人数が増えたのだろうと考えて踏むのを緩めていると不意に集団が途切れる。
まさかの10人以上の飛び出しになっていた。
急いで踏み直しなら後ろを確認するとメイン集団とかなり離れている。
自分も前の集団と離れている。
ヤバいと思いながら前を追いかけるが集団から飛び出していたダメージも有り前に追いつけない。
前の集団は逃げを決める為に全力でローテーションを回している。
案の定追いつけず集団が迫ってきたため集団内に戻る。
一度は逃げ集団に入ったにもかかわらずそこから判断ミスで遅れてしまうなんて情けなさすぎる。
集団も大人数の飛び出しを何としても吸収しようと全力で追いかける。
逃げる側も全力のためさが中々詰まらずメイン集団の1列の追走が長時間続く。
最終的にメイン集団が前に追いつく。
追いついた後に飛び出した少数の選手が逃げを決めた。
逃げが決まった後もレースの距離が短いこともあり集団はあまりペースを落とさない。
少ししてから「登りに備えて前に上がれ!」という指示が無線から聞こえる。
前に上がろうとするが、登りに集団前方で入りたい選手が多くかなり密度が高い。
前に上がうとしては失敗という事を何度も繰り返していると、後ろからベルラートとニーバリがやって来て、「一緒に前に上がるぞ!」と言われる。
2人について前に上がって行くが、際どい位置を走っていることもあり遅れてしまう。
いよいよもって不味い状況になって来たと思っていると、ローターリーで集団が左右に分かれる。
大半の選手が右側に行ったが、そこから弾き出された少数の選手が左側に行った。
自分は左側。
しかし少数になったことが幸いし、中央分離帯を挟んで集団の左側を一気に前に上がって行く。
中央分離帯が無くなったタイミングで集団の先頭に居たチームメイトと合流。
登りに向けて集団の先頭付近を維持する為に先頭で引くようにという指示が出る。
集団の先頭に出てスカイとスカイダイブの選手と3列で並走しつつ先頭を引く。
40km辺りから先頭で引き始めそのまま登りを含むほぼ1周を集団の先頭で走る。
ペースがそこまで速くなかった事が幸いし耐えきることが出来た。
そこから一旦集団内に下がるとしばらくしてから「アモーレ・エ・ヴィータが先頭でローテーションしているから一緒に回れ」という指示が無線から出る。
比較的集団前方にいたので少しして集団の先頭に上がることが出来た。
しかし上がった時には集団の先頭がスカイのトレインに変わっていた。
ここに混ざった方が良いのか?と思いながら入ることができるかトレインに併走しながら様子を見るが混ざれそうな雰囲気が一切ない。
それ以前にかなりペースが速く併走しているのも、もう限界。
集団内に下がる。
位置取りが本格的に激しくなってきた事と今までの疲労で集団のほぼ最後尾まで下がってしまう。
そこからは集団の後ろにひたすら付いて行く孤独な戦いが始まる。
登り前の平坦区間を抜け2周目の登りへ。
平坦区間で速かった集団のペースが登りに入って一気に落ちることにより、集団の前は遅いが後ろは速いという状況が生まれる。
結果として集団が短くなり集団の密度が一気に上がる。
そのせいで選手同士の距離が近くなり前後左右の接触が増える。
自転車は速度が遅くなれば不安定になる。
その状況で他の選手と接触が増えたことにより落車が発生する。
登りが狭いため落車が発生すればそれより後ろの選手は全員足止めを食らう。
集団のほぼ最後尾に居た自分も足止めを食らう。
その区間を抜けて再スタートするが、登りが急なせいで再スタートに失敗した選手やチェーンが落ちた選手が道の真ん中に突っ立っているためかなり危険。
足止めを食らって遅れた分を取り戻すためにハイペースで前を追いかけ、下りの途中で集団に追いつく。
追いついたはいいがかなりヘロヘロ。
後は集団後方で最後の登りをいかに耐えるかのレースだろうか?と思いながら走る。
すると3周目の登り前にある平坦区間で落車が発生。
地面に倒れている数名の中にクネゴもいる。
その側にベルラートが止まっていたので自分もクネゴの集団復帰を少しでも手伝うために一緒に待つ。
ストラデビアンキで骨折した小指を再び打ったらしくかなり苦しんでおりレースに復帰できるか分からない状況。
それでもベルラートと一緒に待っていると痛みを堪えて再スタートする様子。
ベルラートが先頭で前を追いかける。
2番手にクネゴで3番手に自分。
本来であれば自分が2番手に入るべきであるがコーナーが連続する区間という事で邪魔をしないように3番手で直線区間に入ったら前に出ようと備えていた。
しかし、平坦区間に入る前に車の作る風の流れを上手く利用して2人が加速。
それを上手く利用できなかった自分がそこから千切れる。
待ったにも関わらず何もせずに遅れてしまい1人になる。
何がしたかったのか分からない状況。
仕方が無かったので他の遅れた選手と合流し協力してゴールした。
感想
本格的にシーズンが始まったというのを感じるしんどさのレースだった。
まさにヨーロッパのレースという感じで距離が短かったこともあり終始苦しみっぱなしだった。
ここまで苦しむのは指をケガした事による練習不足もあるとは思うので、苦しんで苦しむことで追い込んで、少しでも早く調子を上げることができるように頑張りたい。
キツさレベル
8
始めのアタック合戦に始まり、中盤の先頭を引いたことや落車で足止めを食らったり、遅れてからもかなり良いペースでローテーションしたり常に苦しみ続けたレースだった。
距離が短かった分キツさを圧縮したようなレースになっていた。
セミタッパb前のミーティング
チームタイムトライアルという事もあり出走の順番の確認程度のミーティングで終了。
順番&メンバーは、ベルラート、ビソルティ、ニーバリ、自分。
レースレポート
スタート直後からコーナーが連続。
慣れないタイムトライアルバイクでのコーナーリングでビビりまくり遅れる。
コーナー毎に遅れる。
そのたびに全力で前を追いかけ追いつく。
追いついて落ち着く間もなくコーナーで遅れる。
前の自分を除いた3人での交代が始まる。
最初の3kmでコーナー9回+ロータリー直進1回。
そのたびに3人の後ろで遅れては追いつきを繰り返す。
やっと直線区間に入る。
ここからが自分の仕事!とはいかない。
コーナー連続区間で負ったダメージが大きすぎてヘロヘロ。
最初前に出れなかった分長く引こうとするが限界過ぎて無理。
その後もちょくちょくコーナーが現れる為そのたびに遅れかけては追いつく。
インターバルのかかり過ぎで足が限界。
先頭に出て頑張って踏むが右のふくらはぎが痙攣しかける。
そしてそのままボロボロになりつつも千切れることだけは回避してゴール。
感想
とにかくしんどかった。
試走した際にマズイとは思っていたが、コーナーと午前中の疲れのダブルパンチで本当にキツかった。
コーナーだけはどうにかしないと致命的なダメージを負うことになってしまう。
キツさレベル
10
1日で2回も限界まで追い込まれる日が来るとは思いもしなかった。
タイムトライアルの心拍のデータがアルゼンチンのタイムトライアルとほぼ同じだった。
午前中にレースをした後にアルゼンチンレベルのタイムトライアルをすればここまでしんどいのも納得である。
残り3日もあるので頑張って我慢したい。
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