ジロ・デ・トレンティーノ 4日目
ジロ・デ・トレンティーノ 4日目
クラス:HCクラス ステージレース
開催国:イタリア
日程:4月22日
距離:161.1km
天候:晴れ
出場チームメイト:ダミアーノ・クネゴ、ジャコモ・ベルラート、アレサンドロ・ビソルティ、アントニオ・ニーバリ、ピエールパオロ・デネグリ、イウリ・フィロージ、山本元喜
マレを出発後、複数の周回を経てクルスにゴールするレース。
70.6kmと102.4km地点に2級山岳ポイントが126.3km地点に1級山岳ポイントが設定されていた。
レース前のミーティング
自分への指示はゴールすることが出来るように頑張れという事、楽に登れるようにクネゴの側にいるようにという指示だった。
レースレポート
パレードはほとんど無しでレーススタート。
スタートからアタック合戦が始まりハイペースでレースが進む。
出来れば山岳に入る前に逃げが決まって、安定したペースで登りたいと思いながら付いて行く。
願い叶わず逃げが決まらないまま登りが始まる。
ハイペースで集団が進み必死について行く。
少なくない人数が千切れていく。
必死になりつつメーターを確認するとまだ30kmになっていない。
ここは山頂への登りでは無い。
マジか、と思いつつ頑張って付いて行くと平坦区間に入る。
ここでいったん休憩。
あと少しで始まるであろう山頂へ向けての登りに備える。
休憩とは言っても、まだ逃げが決まっていない為集団のペースは速いまま。
油断すると千切れかねないので休みながらも集中は切らさない。
そして山頂へ向かう登りが始まる。
頑張って付いて行くがさっきのダメージも抜けきっておらず相当キツイ。
しかし、この登りで千切れてしまっては完走することは絶望的。
何としても付いて行こうと必死に食らいつく。
少しずつではあるが遅れる選手が出てくる。
自分も千切れるギリギリの状態。
限界まで耐え続けたが山頂まで残り2kmという辺りで千切れる。
千切れてからも少しでも遅れるのを防ごうと頑張って踏もうとするが、千切れる前に限界まで踏んでいたせいでフラフラ。
嗚咽しながら泣きそうになりながら登る。
山頂を過ぎた時点で完全に1人。
逃げが決まれば前が緩むかもしれないと思い諦めずに下りも踏む。
しばらく踏んでいると後ろから20人近い集団に追いつかれる。
かなり全力で踏んでおり、前に復帰する気満々の集団。
これに付いて行ければ集団に戻ることが出来る!と考え付いて行く。
集団がかなりのハイペースで下りに突っ込んでいく。
集団に付いて自分もハイペースで下る。
昨日から取り戻している下りの感覚が更に研ぎ澄まされているおかげで「速い」とは思うが「怖い」とはあまり感じない。
これならば下りの問題は克服したと言えると思う。
ハイペースで下る集団に付いて行けたおかげで、下りが終わる直前に集団に復帰することに成功した。
集団に追いついた時点で逃げが決まっていたようでペースは少し落ちていた。
NIPPOの他のメンバーがいるところまで上がろうとするが中々上手く上がれない。
無理に上がることも出来るが、それをすると不意にペースが上がった時に付いて行く余裕が無くなってしまうのではないかと心配でできない。
上がろうとしている間にNIPPOのチームカーが前に上がって行く。
誰かが逃げに入ったのだろう。
あと少しでNIPPOのメンバーが固まっているところに合流できるというタイミングで山岳ポイントへの登りが始まる。
登りながらNIPPOの誰が集団にいるのかを確認すると、クネゴ以外の姿を確認することが出来た。
クネゴが逃げに入ったのだろう。
迫から山岳地点まで集団に付いて行く。
スカイのコントロールで進み、ギリギリ千切れないくらいのキツイペース。
最終日と距離が短いということで負荷の高いレースになっている。
縦に伸びている集団の後方で必死になりながら付いて行き山岳地点を集団で越えることが出来た。
レースは2回目の登りが終わり60kmが終わった。
後100kmでゴール。
下りに入る。
結構なペースで下っていくが、最初の下りに比べれば遥かにマシ。
下りで千切れるといった心配は無い。
次の登りは95kmから始まる山岳地点に向けての登りのはずなのでそれまでは出来る限り休んで足を回復させる。
集団の後方で休みながら走っていると91kmから登りが始まる。
見た感じかなり登っているっぽい。
山岳地点まで登り続けるのだろう。
前回の登りよりペースが上がっている。
今までのダメージで付いて行くのが限界。
踏み方も気にせずに全身を使って何とか付いて行こうと努力する。
しかし遅れる選手が出だしたタイミングで自分も限界になり千切れる。
諦めきれず千切れても踏み続けたが集団が離れていく。
集団からベルラートとフィロージが千切れて来たタイミングでチームカーに抜かされる。
抜かされる際にジュリアーニから「登りは抑えめで登り、平坦は踏んでいけ」と言われる。
そこからベルラートとフィロージと他の遅れたメンバーと合流し山岳地点を通過。
その後更に前から遅れて来た選手に合流し10人以上の集団になる。
自分単独ではゴールすることは厳しいが、これだけの人数が居れば協力してゴールできるはず。
と思っているとレース最後尾と書かれた車に抜かされてレース終了になってしまった。
感想
最初の登りからかなりハイペースで相当キツかった。
1回1回の登りで後の事は考えずに付いて行くために全力で登っていたので毎回限界近くまで追い込んでいた。
レース前には120km地点から始まる登りの麓まで集団に付いて行ければゴールすることが出来ると考えていたので、その手前の91kmからの登りで千切れてしまったのは我慢が足りなかった。
しかし手を抜いた訳では無く限界まで追い込んだ結果、千切れてしまったので登りの更なる強化が必要だと感じた。
今回のレースでは全日程を通して1度もアタックすることなく集団内での仕事をするためと集団に残る為に頑張っていた。
その分今までならば千切れていたと思う部分で残れていたという事が多々あった。
やはり前半にアタックに行き過ぎなければその分の力を他に回すことが出来るので粘れるようになるのは当然だと思う。
ここから後1歩強くなって今回千切れたようなタイミングでも付いて行けるようになるのがここからの第1の目標になった。
キツさレベル
10
毎回の登りで限界まで追い込んでいたので相当キツかった。
最後の登りではそれまでのダメージのせいで踏めなくなって千切れてしまった。
千切れてからは足がスカスカという感じだったので極限まで踏めていたと思う。
今は登りで付いて行けず千切れて情けないが、この気持ちに負けることなく日々努力して少しずつでも強くなっていきたい。
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