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ブレーキの左右設定

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今回はブレーキの左右設定の話を紹介します。
ロードバイクは必要最低限以外の物をそぎ落とした、理に適った形なのです。




自転車は技術の塊

ブレーキの左右設定とは?


ブレーキの左右の設定について悩んだことはありますか? 普段、何の疑問も持っていないことに関しても、改めて目を向けることで見つかる事もあるかもしれません。
今回は、ブレーキの左右設定の理屈を紹介したいと思います。

自転車にはブレーキが左右に付いています。
「何言ってるの? ブレーキは前後でしょ」と考えた、そこのあなたも間違いではありません。
ですが、ここで話題にするのは、止める側の挟むブレーキの話ではなく、ハンドルに付いている引く側のブレーキです。
「ハンドルには左右にブレーキが付いている」と言うと、「何を当たり前のことを言い出すのか」と思われるかもしれません。
しかし、ブレーキが左右に分かれている、という簡単な事柄も、深く考えると「なるほど」と思う事は多々あるのです。

大半のママチャリは右前


まず、ブレーキは左右に分かれていますが、その繋がる先は、前後輪のブレーキです。
実はこの左右のブレーキが繋がる先は、基本的に統一されています。
日本の自転車の大部分であると言っても過言ではない「ママチャリ」では、「右前」と呼ばれる、右手側が前ブレーキに繋がる形になっています。
これにはちゃんとした理由があります。
自転車は前ブレーキの方が止まりやすく、その前ブレーキを強い力で制御できるように、右が前に設定されているのです。
だいたいの人は右利きなので、左手に比べて右手の握力が強くなっています。
実に理にかなった設計ですね。

ロードバイクの右前は違和感がある?


これはロードバイクでも同じです。
自分のバイクも右側が前に設定してあります。
しかし、ロードバイクで右ハンドルのブレーキを前に繋ぐ形にすると、少し違和感が出ます。
具体的には、ハンドルの左右の振りが少し重くなったり、ワイヤーが不自然に交錯したりといったことが起きるのです。
自分でロードバイクを組んだことがある人は、困った経験があるかもしれません。
正しく自転車を組んでいるはずなのに、なぜか細かいところがしっくりと仕上がらない。
トラブルが起きるような感じではないが、少し不自然なワイヤーの取り回しになる、といった具合です。
実はロードバイクのフレームは、左ハンドルのブレーキが前ブレーキに繋がる形「左前」になるように設計されているからです。
だから「右前」にすると、少し無理のある形になるのです。

ヨーロッパの人は左利き?


これはなぜでしょうか? 自転車発祥の地であるヨーロッパには、左利きの人が多いからでしょうか?
違います。
ヨーロッパの人も大半は右利きでした。
しかし、ブレーキに関しては、たいてい「左前」でした。
恐らくですが、ヨーロッパの道路事情と競技環境が影響していると考えられます。
ヨーロッパの大半は日本と逆で右側通行です。
そして、ロードレースでの立ち補給は、通行車線側の路肩から行われます。
つまり、ヨーロッパのレースでは、立ち補給を右の路肩から、右手で受け取る必要があるのです。
補給の受け取りの際は、片手でハンドルを操作することになります。
補給所では前が詰まったり、落車が発生した際には急ブレーキをかける必要があります。
その際に、片手でもしっかりとブレーキをかけれるように、左前に設定してあるのです。
だから、ロードバイクのフレームは「左前」になるように設計されているのです。

ちなみに日本に関しては、上記の内容が逆転するので、右前が安全な形となります。

自転車は技術の塊


自転車は単純かつ高性能であるために、様々な工夫やギミックが詰め込まれています。
一つ一つの形状に意味や拘りがあり、それを知れば知るほどに自転車の魅力を感じれるのではないか、と思います。
今一度、自分の自転車を見つめてみて、そんな魅力を見つけてみてはどうでしょうか?
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