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上手な先頭交代

今回はレース中の先頭交代についての話になります。
綺麗な回し方から、駆け引きまで、先頭交代に関するいろいろな情報を載せています。





今回の質問はコチラ!


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ローテーションの種類と動き


という訳で、今回の内容は先頭交代についてです。
質問のシチュエーションとしては、レース中に複数で逃げている、と言った状況でしょう。
逃げのローテーションには大きく2つ存在します。
ある程度の人数で逃げている際に行われる、先頭がドンドン交代していく、高速ローテーション。
少人数で逃げている際に行われる、30秒~1分で先頭を交代する、ローテーション。
上記2つのローテーションのどっちのパターンにおいても、基本的に

1.先頭が合図を出しつつ、横に抜ける。
2.横に抜けた元先頭がペースを落として下がる。
3.ペースを維持している新先頭に抜かれる。

この動きを繰り返します。
つまり、抜く側は今まで通りに走り、抜かれる側が交代の動きを行う訳です。

ローテーションの目的と注意点


ローテーションで重要なのは、全員でペースを維持することです。
ペースのアップダウンが生まれると、後ろに付いている選手まで疲労してしまい、体力が温存できないからです。
抜く側が、ペースを上げて抜きに行くと、集団のペースが急に上がってしまいます。
ですので、抜く側はペースを維持
前の選手がいなくなり風をもろに浴びることになるので、踏む力は増えますが、ケインデンスは変わらないように気を付けましょう。
抜く側はペースを上げないことに気を付けるだけでなく、当然、落とさない事にも気を付けないといけません。
ペースダウンは逃げが潰れることに直結するからです。

交代の際に気を付ける事


先頭の交代は、先頭が合図を出して横にズレることで行われます。
後ろの選手の判断で抜きにかかると、ペースを上げる必要がありますし、抜くための左右の動きも生まれて危険です。
抜きにかかっている際に、交代しようとして自分側に寄ってきて接触、落車する可能性もあります。
もし、抜きにかかるのであれば、声掛けは必須ですね。
そして、抜かれる側は横にズレたらペースを落としましょう。
抜かれる側が踏み続けていると、必然的に抜く側がペースを上げる必要があります。
“ズレてもペースを落とせない”“前に出る際にやたらと踏む”こういった選手はプロでも時折います。
そういう選手は周りから“下手くそ”と認識され、利用して千切られたり、嫌がらせで脚を消耗させられることもあります。
自分がターゲットにされないよう、上手いローテーションを身に付けましょう。

先頭交代しない選手との2人逃げ


意図をもって行われるのが「逃げ」ですので、片方が協力的でない場合には、まずその理由を考え、その内容によって対応を変えます。
例えば、
1.前の逃げにブリッヂする際に前に、「前にチームメイトがいるから協力できない」
2.ただ単に逃げを潰したいから、チェックに入っただけ。
3.中間スプリント等を狙いたいから牽きたくない。

こうった状況が考えられます。
1の際には仕方が無いので、とにかく全力を尽くし、一人で牽いてでも前にブリッヂを成功させます。
そして、仕返しと言わんばかりに存分に付き位置になって嫌がらせします。
2の場合には諦めるしかないですね。
一人でやたら滅多に踏んでも消耗してしまい、無駄足になるからです。
一度集団に戻り、次のタイミングを待ちます。
理想としては、チェックに入って来た選手が、再び動いた後に仕掛けるのが良いですね。
3の際には交渉です。
相手の目的の物を譲る代わりに、ローテーションに回ってくれないか? と取引を持ち掛けます。
“それが叶わない”或いは“目的が被っている”際には牽制合戦です。
お前が前に出ないのであれば、メイン集団に追いつかれることも辞さない、というくらいの勢いで、対抗します。
その中で、自分に有利な状況に持ち込んだり、アタックしたりして揺さぶりをかけます。


ローテーションはすんなり回らなかったり、もめる事も多々ありますが、経験を積めば積むほど、有利な状況を生み出すチャンスにもなります。
逃げ切りを狙う人は、周りを上手く利用するにはどうすればいいか? を常に考えて走りましょう!
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