ツアー・オブ・チンハイレイク 2016 7日目
ツアー・オブ・チンハイレイク 7日目
クラス:HCクラス・ステージレース
開催国:中国
日程:7月23日
距離:150.06km
天候:晴れ
出場チームメイト:ニコラス・マリーニ、ダニエーレ・コッリ、リカルド・スタキオッティ、石橋学、山本元喜
チリアンからスタートし南東のチンシズイに向うコース
94.6km地点に1級山岳が設定されていた。
レース前のミーティング
ジリオーリは昨日のレースの始めの5km程で起きた落車に巻き込まれて鎖骨を折ってDNF 。
今日はスタキオッティと石橋が逃げを狙って動きそれ以外のメンバーは登りで残れれば残ってゴールスプリントをするという指示。
レースレポート
今日は自分は休むという事で集団中盤に並ぶ。
いつも通りパレードが無く号砲でレース開始。
石橋が逃げを狙ってスタートアタックに行き5人ほどで飛び出した。
それを追加で追いかけた選手が多く逃げに集団が追いつく。
追いつきはしたが、集団先頭では逃げの為のアタックが頻発し1列で進み続ける。
石橋が先頭で展開し続けていたが、勾配が急になるところ飛び出していた選手たちが一旦吸収される。
集団に残って足を溜めていた選手が登りを利用してアタック開始。
ペースが上がり石橋が下がって行く。
集団の前にNIPPOの反応する選手がいなくなったので自分が上がる。
前に上がると2人が飛び出した状態になっていた
コルスがチェックのためにブリッヂを掛けに行くのでそれにチェックに入る。
自分は逃げたくないのでローテーションには加わらない。
コルスが逃げに入っていなければ、最終的に自分達で潰しに行くはずである。
自分の今日の目標は石橋を逃げに送り込む事なので、石橋が回復して前に戻ってくるまで時間稼ぎをすればいい。
飛び出した2人との差が中々詰まっていかない。
もしかしたら今飛び出している2人が逃げになるかもしれない。
そうなるのであれば今のうちに石橋を前に引き上げて発射してブリッヂを掛けた方が良い。
石橋を探して集団内に右から下がると、左側から石橋が上がって行くのが見えた。
自分も前に上がり直すと石橋が再びアタックを開始していた。
他の選手もアタックを再開し集団先頭が再び活性化していた。
そこからしばらく様子見。
再び勾配が少し急な登りが始まり石橋がジワジワ下がって来る。
登りが終わったところで再び動きが有るはずなので石橋の背中を軽く押してその場に留まらせる。
石橋の後ろに付いて登りきる。
下りに入ったので石橋に合図して集団の前に上がって行く。
下り切って平坦に入ったところでアタックした選手にコルスの選手が反応したのでそれに付いて行く。
飛び出した選手が自分達に追いつかれてから集団に吸収されたところで石橋がアタック。
かなり良いタイミング。
そこに追加で3人が追いつき4人の飛び出しが出来る。
集団を締めて逃げを決めようとするが差が開かない。
飛び出した4人の内にビノフォーエバーとコルスが入っておりローテーションが上手く回っていない。
コッリも上がって来て集団を抑えにかかるがピシュガマンの選手がアタックする。
コッリがそれに付いて前の4人に追いつく。
後ろを確認しながら何とか逃げを決めようとしていると、自分の側から加速して行く選手が目の端に映る。
タイミングを合わせてその2人に付く。
飛び出したのはコルスが2人。
ある程度近づいたところで2番手のコルスが追いつく為にもがいて行く。
後ろを見ると集団が離れている。
この状況であれば飛び出した1人を行かせて、残っている1人と集団に戻った方が良いと考える。
コルスが逃げに2人入れば逃げを追う可能性が低くなるし、ここで自分も前を追えば集団が活性化するのを手伝う事にもなりかねないからだ。
残ったコルスの選手が前を追い出せばいつでも反応できるようにしながら一緒に集団に吸収される。
そこから7人が飛び出した状態で登りへ。
追いつきたい選手が一気に加速して行く。
7人に、追加で飛び出した選手が追いつき、リーダージャージを含むかなりの人数が先行する展開になる。
20人近い選手が先行しているのでもしかしたらそのまま逃げていくかも、と思っていたが、逃げに選手を送り込んでいないチームが集団を全力で牽引し、なんとか前を吸収する。
吸収したところで22km過ぎ。
前に上がろうとコッリを抜くと「前輪が壊れた」と言われる。
前輪が左右に振れておりギリギリ走れているという感じ。
無線で連絡してから集団後方に下がってチームカーを呼ぶ。
コッリと一緒にチームカーを待ち、チームカーが上がってきたところでコッリが止まって車輪を交換する。
自分は減速してチームカーの車列で待つ。
車輪を交換したコッリがカーペーサーで復帰してきて車列に追いついたところで合流する。
そこからコッリがキツクならないように気を付けつつ前を曳いて集団に復帰する。
その間に逃げが決まっており10人ほどが先行する展開になる。
先行している集団には現在トップと同タイムで2位のコルスの選手と1秒差で3位のビノフォーエバーの選手が入っているという情報を無線から貰った。
この逃げがそのまま逃げ切れば今日は楽なレースになるだろうが、今までの展開から考えて追いつきに行く可能性が高い。
少しの間ペースが落ちてタイム差を2分程に広げてからタイム差をキープするペースで進みだす。
そしてその後、横風が始まる区間でペースが上がる。
1番始めのペースアップでは油断していたためかなり苦しまさせられたが、そこからは集団の前方に上がり続けてモロに風を受けないように気を付け続けた。
その最中に逃げが捕まる。
そこからは地味なアタック合戦後に2人が先行する。
しばらくペースが安定した後、71km地点の中間スプリントの登りでペースアップ。
コッリが前から離れていたので待つ。
登りが終わった後の緩やかなアップダウン区間で、集団を全力で追う。
石橋と自分と他数名で7km近く追い続けて追いつく。
そこでかなり足を使い疲労がヤバくなって来る。
集団後方で休んでいると、飛び出していた2人が捕まり、今度は15人ほどの選手が飛び出す。
そこにコルスの上位選手も入っており集団のペースかなり落ちる。
今日はこれで終了かと思っていると登りで地味にペースが上がる。
それまでで足が限界だったので山頂まで5kmというところで集団から遅れる。
石橋を含めた6人で集団から遅れる。
残りの距離が60kmほどあるので余裕はない。
しかし千切れたメンバーがかなり弱く6人のローテーションのペースが全然上がらない。
仕方が無いので自分が長めに曳いて相当頑張ってゴールした。
打ち切りギリギリのタイムでのゴールだった。
感想
最初から最後まで逃げが出来ては潰れてを繰り返す、かなり目まぐるしい展開のレースだった。
逃げが潰れるたびにペースが上がり、横風でペースが上がり、とかなり苦しんだ。
千切れてからも悲惨としか言えない状況だったのでゴールすることが出来て本当に良かった。
やはり遅れる際には大きな集団を確保する必要があると改めて感じた。
休みたかった日だったのにさらに疲れてしまった。
しかし調子は悪くなく、かなり踏めるようになってきているので、それは良いことだと感じた。
キツさレベル
9
昨日に比べればまだマシ、といった感じ。
調子が上がって来たので救われている部分もある。
ジワジワと蝕んでくるようなダメージが残っていると思うのでしっかりケアして明日を乗り越えたい。
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