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ニュージーランド・サイクル・クラシック 3日目

クラス:2.2クラス ステージレース
開催地:ニュージーランド
日程:1月13日
距離:157km





天候:晴れ
出場チームメイト:81トマ・ルバ、82ドリュー・モレ、83ライアン・カバナ、84山本元喜、85新城雄大、86孫崎大樹
平均パワー216W
最大パワー930W

レースレポート

ニュージーランド3日目!
ここ数日の悪天候から脱出して少し晴れ間の見える中レースが始まる。
今日はいつもよりも遅れが少なくレースが始まった。
パレードはやっぱりトラブルが発生する選手が多いことで少し長めになった。
自分もパレード中にパンクしてしまったが、コミッセールカーが「掴まれ!」と言ってくれたので、車の窓枠に掴まって集団まで引き戻して貰った。
ちなみに、車に掴まって集団に戻る際には腕を曲げてはいけない。
腕力でしがみつくのではなく、腕を伸ばして、カギ爪を引っ掛けるイメージで窓枠に手をかける。低速なら体を車に付けてしまうのもありだが、早い場合には話しておかないと危ない。
ヨーロッパでレース中に走りながらメカトラを治してもらう際に身に着けた技術。

若干の延長が行われたパレードが終わり、レーススタート。
今日のキナンの作戦としてはゴール前の登りでドリューやトマが勝負する、という作戦。
ライアンに関してはお腹を下しており、かなり調子が悪い。
同様に雄大も夜に腹痛と下痢で全然寝れなかった、と言っていたのでかなり状態が悪かった。
孫崎も下痢気味。
自分、トマ、ドリューはお腹の調子に問題が無い。
しかし、自分は日本の技術の粋であるウォシュレットが無いせいでお尻が痛い。
ニュージーランドのトイレットペーパーは硬いので、強く吹き過ぎると本当に痛い。

話が脱線したが、レース開始から今日もブラックスポークが開始からコントロールの意思を見せてレースが進む。
今日は登りがキツイので、あまり積極的に逃げようという選手が少なく、いつもよりかなり短い時間で少人数の逃げが決まってレースが落ち着いた。
というわけでブラックスポークのコントロールでレースが進む。
ちなみにブラックスポークもお腹を壊している選手が2人ほどいるらしい。
他のチームでも結構な人数がお腹を下している。
おそらく原因は初日の雨による巻き上げで口に入った泥ではないか。と予想されていた。
今日のコースは大きな周回を2周順周りで回った後に、逆回りで半周回って、周回を外れて登りに入っていく。
周回コースには登りがあり、下り区間がかなり危険、とレース前から告知があった。
それもあり1回目の登りの最中は前方の奪い合いがかなり激しかった。
頂上付近で特に激しくなり、自分は集団の中盤で下った。
いざ下ってみるとそこまで危なくはなく。どこにいても中切れやトラブルに巻き込まれる心配はなさそうだなーという印象のある下りだった。
もっとも、かなり勾配のキツイ下りだたので、最高時速は89.8kmも出ていたが。
1回目の山岳を越えてからは孫崎と一緒にブラックスポークの真後ろに居たが、他のチームメイトは誰も上がってこなかった。
争いが激しかったわけでもなかったので、とりあえず位置をキープしながら走り、ドンドン距離を消化していった。
2周目の山岳ポイントの登りでトマとドリューが上がってきて前方で下りに入った。
1周目で全員がコースを把握できていたので、争いはそこまで起きていなかったように感じる。
2回目の下りを終え、状況を把握するために一度最後尾まで下がってみたが、ライアンと雄大が居ない。
トマに2人が居ない、と伝えると「腹痛で千切れてしまったので、ここからは4人でレースをするしかない」と言われる。
孫崎にも状況を伝えておくと、ちょうどブラックスポークのリーダーが下がってきて、「キナンも牽引に選手を入れてくれ」と言ってくる。
孫崎が「4人しか残っていないから無理だ」と伝えると「ブラックスポークも4人だ」と返される。
自分が「リーダーのライアンが遅れたからペースは自分たちは牽引する意味がない」と言ったが「ドリューが居るだろ」と言われる。
まぁ、状況はバレているわけだが、とりあえずその場しのぎで「後で手伝う」と言ってやり過ごした。
そこからは後方に下がって身を隠す。
前方で位置取りしていると「そろそろ手伝え」と言われかねない。
同時にトマと話してここからのプランを確認しておく。
メインのプランはレース前に打ち合わせていた内容である、これまで高速で下ってきた下りを登るタイミングでペースを上げて集団にダメージを与えに行く。
しかし、現在逃げとのタイム差が4分半あるので、これを詰めないと不味いのも事実。
キナンは4人しか残っていないから牽引には加われない。
タイム差が他チームの牽引で詰まるのであればそこに任せて登りで崩壊させに行く。
どうしても詰らないのであれば牽引を手伝う、ということになる。
人数が減ってしまったこともあり、ドリューだけで勝負に行くことに作戦を絞ることにもなった。
集団後方で脚を休めつつ登りに備えていたが、逆周回に入って少ししたタイミングで逃げが崩壊しパラパラと集団に戻ってきた。
その結果、単独逃げが3分差という状況になる。
逃げ切りの線がかなり薄くなったことで集団のペースが落ち、アタックがかかり始める。
見逃すと厄介なことになりかねないので、積極的に逃げを潰す動きを繰り返していく。
単独逃げの状況のまま、これまで下ってきた坂に差し掛かる。
他のチームがペースを上げる動きを見せれば利用するつもりだったが、一定のペースで登りそうだったので自分が先頭に出てペースを引き上げる。
とにかく前半からペースを上げてダメージを与えないとキナンとして有利な展開にならないので、かなり踏んで登り途中で抜けた。
データ上では3分間400Wが出ていたので、かなり踏めていたと思う。
一度離脱し、遅れたが前への復帰を狙う選手たちにくらいついて頂上を通過。
下りを利用して集団に復帰し、アタックがかかっていたので潰しに行く。
何度か潰した後に6名で抜け出す展開になってしまった。
ブラックスポークの選手も入っていたが、チェックの役割だったようでローテーションには加わらず。
自分も結構脚を消耗していたので逃げるつもりは無くローテーションに加わらない。
セントジョージの選手が積極的に牽引していたが、最後の登りが本格的に始まったタイミングでブラックスポークの選手がアタックしていった。
自分は一気に追うのではなく一定のペースを維持して登り離れすぎないようにしつつ、集団が追いついてくるのを待つ。
集団に追いつかれたタイミングでそのまま先頭に入って踏み限界になったところで離脱した。
一度集団が緩んだタイミングで追いつき、再びペースを引き上げようとしたが、トマのアタックでペースが上がり千切れる。
ブチブチになった集団の第3集団あたりで粘っていたが、先頭がかなりペースを上げていることを確認し、復帰できないと判断し踏むのをやめて翌日以降のために流してゴールした。
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結果はドリューが4位でゴール。


感想

しっかり仕事をして脚を使うことが出来たので満足ではあったが、レース後に自分の居た集団が先頭のペースが緩んだタイミングで前に追いついた、という話を聞き、残っていれば追加で仕事が出来ていたと思うので勿体ないことをしたと思った。
ドリューが勝っていた場合に明日以降に牽引の仕事が入ると思って、踏むのをやめたのが結果的に失敗だったと思う。
難しい判断だったようにも思うので、パターンとして今後のために頭に残しておくようにはしたいと思う。


キツさレベル
10
かなりしっかり仕事をして一旦は限界まで追い込み切ることが出来た。
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