2023広島佐木島ロードレース
CATEGORYレースレポート
クラス:JCL
開催地:広島県佐木島
日程:7月8日
距離:105km
天候:晴れ
出場チームメイト:畑中勇介、山本元喜、新城雄大、孫崎大樹、宮崎泰史、津田悠義
レースレポート
今回初となる佐木島でのロードレース。
前例がないレースはどういった展開になるのか読みにくく、作戦を立てるのも難しい。
前日に念入りにミーティングを行い、起こりうる展開に対して全体的な対処の方向性と自分たちの狙いたい展開だけは共通の認識として決めていた。
基本的には人数を絞り込むことを目的としつつ、前半は様子を見つつレースの動きをとめないように立ち回り、集団が疲弊してきたタイミングでコンディションの良い、自分と孫崎が含まれた逃げを作りたい、というのが大まかな筋書きだった。
かくしてレーススタート。
事前情報では路面のアスファルトに貝が混ぜ込まれている、という情報があった。
沖縄でも同じような路面があるのだが、アスファルトの成分を本州から持ち込むコストを軽減するために、島の路面には貝が使われることがある、と聞いたことがあったような、なかったような?笑
いずれにせよ、貝が埋め込まれた路面は雨で滑りやすく、実際に今回のコースも雨が降るとかなり滑りやすくなる、という情報があった。
しかし、幸いレーススタートは曇りの状態で、天気予報でも終盤に雨が降るかどうか?という予報だった。
レースはスタートからアタックがかかるものの、そこまで強烈に激しい動きというわけでは無かった。
特に自分にとっては有力選手の乗った逃げに加わる、という目的があったのでかなり動きを抑えていたこともあり、疲労感は大きくなかった。
キナンが作戦で理想としていた展開に近く、積極的なチームがある程度逃げを狙って動きつつ、それを上手くキナンが乗りに行く雰囲気を出しつつ繋げて潰す、という展開が繰り返された。

そして4周目あたりから少しずつ割れ方が大きくなり、孫崎の入った先行もでき始める。
試走の段階で想定していたよりもコースの起伏が緩く、スプリント展開になりやすい、と予想していたので、自分よりも孫崎が逃げに入っている方がチームとしては意味がある。
孫崎の加わった先行が少し離れてから、他の選手も利用してブリッヂを成功させたが、その後に集団も伸びて追いついてきたことで振り出しに戻る。
次の周が5周目で中間スプリントを狙った動きで先行した選手たちがそのまま先行し、再び孫崎を含む8名ほどの先行が決まる。
今回は集団が追いつきにくいタイミングでブリッヂを成功させたかったので、しばらく様子を見て状況を待っていると、雄大から登りでペースを上げて自分を発射することでブリッヂを狙う作戦を提案されたので、それに乗ることにする。
畑中さんが集団の先頭を牽引し、逃げ集団と離れすぎないように距離を調整してくれた上で、5周目終わりの登り出しから雄大がアタックするような形でペースアップしてくれて中腹まで牽引してくれた。
雄大の離脱のタイミングで後ろを振り返ると、一列になって辛そうな状況ではあるものの、逃げとの差が詰まっていたことを考えると、仮に自分が全力でアタックして単独で前に追いついたところで集団も追って来て振り出しに戻る、と判断し一度脚を緩めて集団の勢いを殺した。
すると、その失速にカウンターする形で津田がアタックし、頂上を通過時に単独で孫崎の逃げに追いついた。
自分は再び集団に戻り、次の動きに備えているとカーター選手がスル~と前に抜け出て、ブリッヂを仕掛ける動きを始めたので、そこにアタックして反応。
小野寺選手と吉岡選手も反応してきたことで4名で逃げ集団を追うことになったが、孫崎と津田が逃げに入っているので、自分は先頭に出ずに後ろに付いていた。
それでもしっかりと逃げに追いつき、キナン3名が含まれた14名ほどに逃げが出来て理想の展開。

更に後から他の動きを利用した宮崎も逃げに加わり、18名の中にキナンが4名という理想的な展開に持ち込めた。
その後、最後にダイボール選手が単独で集団から追いついてきたことだけが、少し具合が悪く、その結果、ビクトワールの外国人選手のカーター選手、キンテロ選手、ダイボール選手の3名も入っていることになり、再警戒となった。
個人的にはコースが緩いことで人数を絞りにくい、と感じており、19名の逃げにキナンが4名いるのは理想的ではあったが、逃げというよりはメイン集団が絞られた、という印象が強く、ここからもう一段階絞り込みの動きが出来ないことには中々に自分での勝負にはし辛さがある、という印象だった。
なので、ゴールシチュエーションの予想としてはゴールスプリントの優先度を高めに見ており、それに向けてビクトワールの選手の動きに同調や利用して優位に立ち回りたい、と考えた。
なので、特にゴールスプリントを狙う孫崎とは逃げている最中に念入りに打ち合わせしておいた。
ちなみにメイン集団とのタイム差は2分まで広がっていたが、それ以前に逃げ集団にほぼ全チームのエース級が入っていたので、逃げ切りは確実で後ろのことは一切考えずにレースをしていた。
補給所でVC福岡の選手が受け取りに失敗して落車してしまい、そこにサンブレイブの選手が突っ込んで落車。
自分はボトルを受け取るために最後尾に下がって車間を切っていたので余裕を持って減速しつつ回避できたが、落車の少し後ろにいた宮崎が巻き込まれはしなかったものの、逃げ場を失いブレーキでかなり失速していた。
復帰の際に踏みなおすタイミングで後ろを確認したが、宮崎が結構離れていたこと、アシストとしてかなり集団を牽引してくれており疲弊していたこと、前を良く集団が加速し始めていたこと、自分の後ろに堀選手が居たので一緒に帰ってこれるであろうこと、を考慮して待たずに踏んで集団に復帰した。
復帰後にしばらく後ろを確認していたが、宮崎と堀選手は戻ってこれず、4名が減って15名逃げになった。
レースはその後、ビクトワールが積極的に攻撃を始めて、逃げ集団が分裂と合流を繰り返す展開になった。
キンテロ選手でゴールスプリントを狙えるだろうと考えていたので、少し以外な動きではあった。
津田がかなり積極的に反応してくれていたこともあり、キナンとしては後手に回らずに済んでおり、自分も隙を見てはアタックしたり反応したり、と動いていた。
しかし、ラスト2周に入る前から雨が強烈に降り始めたことで色々とレースの展開が大きく変わった。
あいかわらずアタックが連続する中でカーター選手と津田、鎌田選手が抜け出し結構いい勢いで先行していた。
場合によっては逃げ切りの可能性もあるそうな動きで、追撃の動きやブリッヂの動きを探ってたが、下った先の右コーナーで3人が揃って落車していた。
どうやら先頭のライアン選手が前輪から滑って落車し、それを鎌田選手がよけきれずに落車、3番手に居た津田は回避のために急ハンドルを切った結果、滑りやすい路面も併せて落車、という状況だったらしい。
更に、その落車を集団の先頭で下っていた小出が発見し、手信号で減速を促した後にスリップして落車。
集団は更にペースを落としてコーナーを曲がったが、その最中に吉岡選手がスリップして落車した。
自分は最後尾に居たのだが、低速で曲がっているにも関わらず目の前で次々と落車が起きる状況に路面にオイルでも撒かれているのか?と一瞬ジロに出た時の最終ステージの直線落車がフラッシュバックした。
極力バイクを倒さないように、滑るにしても後輪から滑るようにリアだけでブレーキしながらコーナーを安全に抜けて直線に入ってからしっかりバイクを立てて再加速を始めた。
自分の前に居たダイボール選手は直線の踏みなおしでも後輪がスリップしており、ビックリしたが、自分はスリップせずに加速でき、落車から即座に復帰していた津田を含むメンバーが一塊になった。
落車の連続でレースが乱れたことで、集団に混乱が生まれてペースがかなり緩んでおり、自分も落車した選手を待つべきか一瞬悩みはしたが、ラスト2周を切っている状況だったこともあり、アタックして再び集団を活性化させた。
そこから再び打ち合いが始まったが、それまで積極的に攻撃を仕掛けていたビクトワールのアタックの勢いがカーター選手が遅れたことでかなり落ちたので、攻め続けて崩すしかない、と判断しかなり積極的にアタックを連発した。
アタックをしたは良いものの、先の全く圧をかけていない状態でのスリップの連続がかなり怖く、コーナー毎にかなりペースを落としていたせいで、すぐに捕まってしまった。
そこからは孫崎を残しつつ津田と自分でかなり攻撃的に動き続けた。

ラスト3kmを切ってダイボール選手のアタックに反応した谷選手のチャックに入り、逃げが決まる場合と次の動きに備えていた。
登りに入ったタイミングで独走を狙ってアタックを仕掛けたが、谷選手にしっかりと対応された。
ペースを緩めたタイミングで谷選手がカウンターアタックを仕掛けたので、そこに付く。
ダイボール選手は少し離れていたので、ペースを緩めるよりも踏んだ方が良いと考えて、谷選手が緩めたところで再びカウンターでアタック。
勾配が緩いこともあり、後ろに付ければ楽なので千切るのが非常に難しい状況。
そんな風にアタックの打ち合いでインターバルをかけている最中に集団に追いつかれる。
一旦集団に戻ったものの、攻撃を仕掛けた方が自分の逃げ切りの可能性もあるし、集団を絞ってのゴールスプリントに持ち込める、と判断して再びアタック。
キンテロ選手が自分の後ろに付いており、自分が踏み止めたタイミングで再加速していった。
その後ろにしっかりと孫崎が付いて行っていたので、自分の脚を出し切っていたこともあってそこで離脱。
集団は登り切りでは分裂していたものの、ラスト200mで一つにまとまってしまい、ゴールスプリントで孫崎が4位という結果だった。
自分は遅れてゴールしたことで11位

感想
キナンにとって理想的な展開で人数を前に残しつつレースを展開することが出来ていたと思う。
イレギュラーがかなり多かったとはいえ、人数が絞られた集団でバラバラになるようなハードな展開に持ち込み切れなかったというのが失敗であったとも考えられる。
しかし、コースプロフィール的に絞り込める箇所が少なく、落車やトラブル以外で先頭集団から遅れた選手が居なかったという部分が中々難しかったという気もした。
途中から孫崎のゴールスプリント一本に切り替えてまとめにかかる、という作戦を取れば良かった気もするが、人数の多さを利用して攻撃を仕掛けることで絞り込みを狙った方が勝率が高いと判断したので、それはそれで仕方が無かったのかと思う。
次に同じような展開になった際に、今回の失敗を生かして勝てるように今回のシチュエーションとレースの展開を再度考察しておきたい。
キツさレベル
9
最後は出し切って遅れはしたが、距離が短かったことと先頭に人数が多かったことでレース全体としては劇的に疲労困憊という感覚ではなかった。
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開催地:広島県佐木島
日程:7月8日
距離:105km
天候:晴れ
出場チームメイト:畑中勇介、山本元喜、新城雄大、孫崎大樹、宮崎泰史、津田悠義
レースレポート
今回初となる佐木島でのロードレース。
前例がないレースはどういった展開になるのか読みにくく、作戦を立てるのも難しい。
前日に念入りにミーティングを行い、起こりうる展開に対して全体的な対処の方向性と自分たちの狙いたい展開だけは共通の認識として決めていた。
基本的には人数を絞り込むことを目的としつつ、前半は様子を見つつレースの動きをとめないように立ち回り、集団が疲弊してきたタイミングでコンディションの良い、自分と孫崎が含まれた逃げを作りたい、というのが大まかな筋書きだった。
かくしてレーススタート。
事前情報では路面のアスファルトに貝が混ぜ込まれている、という情報があった。
沖縄でも同じような路面があるのだが、アスファルトの成分を本州から持ち込むコストを軽減するために、島の路面には貝が使われることがある、と聞いたことがあったような、なかったような?笑
いずれにせよ、貝が埋め込まれた路面は雨で滑りやすく、実際に今回のコースも雨が降るとかなり滑りやすくなる、という情報があった。
しかし、幸いレーススタートは曇りの状態で、天気予報でも終盤に雨が降るかどうか?という予報だった。
レースはスタートからアタックがかかるものの、そこまで強烈に激しい動きというわけでは無かった。
特に自分にとっては有力選手の乗った逃げに加わる、という目的があったのでかなり動きを抑えていたこともあり、疲労感は大きくなかった。
キナンが作戦で理想としていた展開に近く、積極的なチームがある程度逃げを狙って動きつつ、それを上手くキナンが乗りに行く雰囲気を出しつつ繋げて潰す、という展開が繰り返された。

そして4周目あたりから少しずつ割れ方が大きくなり、孫崎の入った先行もでき始める。
試走の段階で想定していたよりもコースの起伏が緩く、スプリント展開になりやすい、と予想していたので、自分よりも孫崎が逃げに入っている方がチームとしては意味がある。
孫崎の加わった先行が少し離れてから、他の選手も利用してブリッヂを成功させたが、その後に集団も伸びて追いついてきたことで振り出しに戻る。
次の周が5周目で中間スプリントを狙った動きで先行した選手たちがそのまま先行し、再び孫崎を含む8名ほどの先行が決まる。
今回は集団が追いつきにくいタイミングでブリッヂを成功させたかったので、しばらく様子を見て状況を待っていると、雄大から登りでペースを上げて自分を発射することでブリッヂを狙う作戦を提案されたので、それに乗ることにする。
畑中さんが集団の先頭を牽引し、逃げ集団と離れすぎないように距離を調整してくれた上で、5周目終わりの登り出しから雄大がアタックするような形でペースアップしてくれて中腹まで牽引してくれた。
雄大の離脱のタイミングで後ろを振り返ると、一列になって辛そうな状況ではあるものの、逃げとの差が詰まっていたことを考えると、仮に自分が全力でアタックして単独で前に追いついたところで集団も追って来て振り出しに戻る、と判断し一度脚を緩めて集団の勢いを殺した。
すると、その失速にカウンターする形で津田がアタックし、頂上を通過時に単独で孫崎の逃げに追いついた。
自分は再び集団に戻り、次の動きに備えているとカーター選手がスル~と前に抜け出て、ブリッヂを仕掛ける動きを始めたので、そこにアタックして反応。
小野寺選手と吉岡選手も反応してきたことで4名で逃げ集団を追うことになったが、孫崎と津田が逃げに入っているので、自分は先頭に出ずに後ろに付いていた。
それでもしっかりと逃げに追いつき、キナン3名が含まれた14名ほどに逃げが出来て理想の展開。

更に後から他の動きを利用した宮崎も逃げに加わり、18名の中にキナンが4名という理想的な展開に持ち込めた。
その後、最後にダイボール選手が単独で集団から追いついてきたことだけが、少し具合が悪く、その結果、ビクトワールの外国人選手のカーター選手、キンテロ選手、ダイボール選手の3名も入っていることになり、再警戒となった。
個人的にはコースが緩いことで人数を絞りにくい、と感じており、19名の逃げにキナンが4名いるのは理想的ではあったが、逃げというよりはメイン集団が絞られた、という印象が強く、ここからもう一段階絞り込みの動きが出来ないことには中々に自分での勝負にはし辛さがある、という印象だった。
なので、ゴールシチュエーションの予想としてはゴールスプリントの優先度を高めに見ており、それに向けてビクトワールの選手の動きに同調や利用して優位に立ち回りたい、と考えた。
なので、特にゴールスプリントを狙う孫崎とは逃げている最中に念入りに打ち合わせしておいた。
ちなみにメイン集団とのタイム差は2分まで広がっていたが、それ以前に逃げ集団にほぼ全チームのエース級が入っていたので、逃げ切りは確実で後ろのことは一切考えずにレースをしていた。
補給所でVC福岡の選手が受け取りに失敗して落車してしまい、そこにサンブレイブの選手が突っ込んで落車。
自分はボトルを受け取るために最後尾に下がって車間を切っていたので余裕を持って減速しつつ回避できたが、落車の少し後ろにいた宮崎が巻き込まれはしなかったものの、逃げ場を失いブレーキでかなり失速していた。
復帰の際に踏みなおすタイミングで後ろを確認したが、宮崎が結構離れていたこと、アシストとしてかなり集団を牽引してくれており疲弊していたこと、前を良く集団が加速し始めていたこと、自分の後ろに堀選手が居たので一緒に帰ってこれるであろうこと、を考慮して待たずに踏んで集団に復帰した。
復帰後にしばらく後ろを確認していたが、宮崎と堀選手は戻ってこれず、4名が減って15名逃げになった。
レースはその後、ビクトワールが積極的に攻撃を始めて、逃げ集団が分裂と合流を繰り返す展開になった。
キンテロ選手でゴールスプリントを狙えるだろうと考えていたので、少し以外な動きではあった。
津田がかなり積極的に反応してくれていたこともあり、キナンとしては後手に回らずに済んでおり、自分も隙を見てはアタックしたり反応したり、と動いていた。
しかし、ラスト2周に入る前から雨が強烈に降り始めたことで色々とレースの展開が大きく変わった。
あいかわらずアタックが連続する中でカーター選手と津田、鎌田選手が抜け出し結構いい勢いで先行していた。
場合によっては逃げ切りの可能性もあるそうな動きで、追撃の動きやブリッヂの動きを探ってたが、下った先の右コーナーで3人が揃って落車していた。
どうやら先頭のライアン選手が前輪から滑って落車し、それを鎌田選手がよけきれずに落車、3番手に居た津田は回避のために急ハンドルを切った結果、滑りやすい路面も併せて落車、という状況だったらしい。
更に、その落車を集団の先頭で下っていた小出が発見し、手信号で減速を促した後にスリップして落車。
集団は更にペースを落としてコーナーを曲がったが、その最中に吉岡選手がスリップして落車した。
自分は最後尾に居たのだが、低速で曲がっているにも関わらず目の前で次々と落車が起きる状況に路面にオイルでも撒かれているのか?と一瞬ジロに出た時の最終ステージの直線落車がフラッシュバックした。
極力バイクを倒さないように、滑るにしても後輪から滑るようにリアだけでブレーキしながらコーナーを安全に抜けて直線に入ってからしっかりバイクを立てて再加速を始めた。
自分の前に居たダイボール選手は直線の踏みなおしでも後輪がスリップしており、ビックリしたが、自分はスリップせずに加速でき、落車から即座に復帰していた津田を含むメンバーが一塊になった。
落車の連続でレースが乱れたことで、集団に混乱が生まれてペースがかなり緩んでおり、自分も落車した選手を待つべきか一瞬悩みはしたが、ラスト2周を切っている状況だったこともあり、アタックして再び集団を活性化させた。
そこから再び打ち合いが始まったが、それまで積極的に攻撃を仕掛けていたビクトワールのアタックの勢いがカーター選手が遅れたことでかなり落ちたので、攻め続けて崩すしかない、と判断しかなり積極的にアタックを連発した。
アタックをしたは良いものの、先の全く圧をかけていない状態でのスリップの連続がかなり怖く、コーナー毎にかなりペースを落としていたせいで、すぐに捕まってしまった。
そこからは孫崎を残しつつ津田と自分でかなり攻撃的に動き続けた。

ラスト3kmを切ってダイボール選手のアタックに反応した谷選手のチャックに入り、逃げが決まる場合と次の動きに備えていた。
登りに入ったタイミングで独走を狙ってアタックを仕掛けたが、谷選手にしっかりと対応された。
ペースを緩めたタイミングで谷選手がカウンターアタックを仕掛けたので、そこに付く。
ダイボール選手は少し離れていたので、ペースを緩めるよりも踏んだ方が良いと考えて、谷選手が緩めたところで再びカウンターでアタック。
勾配が緩いこともあり、後ろに付ければ楽なので千切るのが非常に難しい状況。
そんな風にアタックの打ち合いでインターバルをかけている最中に集団に追いつかれる。
一旦集団に戻ったものの、攻撃を仕掛けた方が自分の逃げ切りの可能性もあるし、集団を絞ってのゴールスプリントに持ち込める、と判断して再びアタック。
キンテロ選手が自分の後ろに付いており、自分が踏み止めたタイミングで再加速していった。
その後ろにしっかりと孫崎が付いて行っていたので、自分の脚を出し切っていたこともあってそこで離脱。
集団は登り切りでは分裂していたものの、ラスト200mで一つにまとまってしまい、ゴールスプリントで孫崎が4位という結果だった。
自分は遅れてゴールしたことで11位

感想
キナンにとって理想的な展開で人数を前に残しつつレースを展開することが出来ていたと思う。
イレギュラーがかなり多かったとはいえ、人数が絞られた集団でバラバラになるようなハードな展開に持ち込み切れなかったというのが失敗であったとも考えられる。
しかし、コースプロフィール的に絞り込める箇所が少なく、落車やトラブル以外で先頭集団から遅れた選手が居なかったという部分が中々難しかったという気もした。
途中から孫崎のゴールスプリント一本に切り替えてまとめにかかる、という作戦を取れば良かった気もするが、人数の多さを利用して攻撃を仕掛けることで絞り込みを狙った方が勝率が高いと判断したので、それはそれで仕方が無かったのかと思う。
次に同じような展開になった際に、今回の失敗を生かして勝てるように今回のシチュエーションとレースの展開を再度考察しておきたい。
キツさレベル
9
最後は出し切って遅れはしたが、距離が短かったことと先頭に人数が多かったことでレース全体としては劇的に疲労困憊という感覚ではなかった。
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