2023JPT石川クリテリウム・ロードレース
CATEGORYレースレポート
クラス:JPT
開催地:福島県石川町
日程:7月15日・16日
距離:45km・122km
天候:晴れ
出場チームメイト:トマ・ルバ、畑中勇介、山本元喜、新城雄大、孫崎大樹、花田聖誠、宮崎泰史、津田悠義
レースレポート
まずはクリテリウム。
今回は昨年のレースの結果から前でペースアップした方が有利になるコースであると判断し、スタート直後から全員で前に上がってペースを上げる作戦になっていた。
スタートラインに前方で並ぶために結構早めに並びに行ったつもりだったが、それでも前から4.5列目になってしまっており、スタート直後に位置を上げる必要を感じていた。
約半周のパレードを含んでのレーススタート。
スタート直後に一気に前に上がって位置を取りに行くと、雄大が先頭でペースを作り始めている。
それに合わせてブリヂストンとシマノも先頭を牽きに出てきており、各チームの作戦が被っていたことが判明する。
そうなると先頭を牽きたいチームが先頭でゴチャゴチャと集まることになり列が延びる。

キナンとシマノとブリヂストンで位置を奪い合いながら先頭を牽き始める中、自分は位置を上手く取れずに並びの最後尾になってしまう。
15番手以降の位置にハマってしまった結果、強烈なインターバルがかかる。
先頭はコーナーでほぼ減速せずに抜けて再加速を繰り返すが、後ろに行くほど減速することになるので、毎コーナーでのインターバルが激しくなる。
一瞬は耐えれたものの、そもそも短時間での加速力に乏しいため、脚が追いつかず乳酸がパンパンになってきて前から少しずつ離れてしまう。
これはまずい、中切れを起こしてしまう……、後ろの選手の邪魔になる……、と考えて横にズレるが、後ろから誰も抜いてこない。
何をしてるんだ?状況を理解しているのか?と少し苛立ちながら後ろを振り返ると誰も付いておらず。
自分の後ろは既に千切れてバラバラになっていた。
一旦踏むのをやめて遅れた選手たちで形成された第2集団に合流する。
前のペースが緩めばブリッヂの可能性も考えながら付いていたが、1周ごとに6秒差が広がっていくので、これはブリッヂできる展開ではないな、と判断して集団で安全を確保しながら走り切った。

集団トップでは孫崎と津田がツースリーフィニッシュ。
ロードレースは日本特有の高温多湿の天候下で行われると予想され、特に動きが無くとも消耗していくレースになると考えられた。
その中でも、今回のレースはキナンが一番成績を狙える選手がそろっていると考えられ、ワンツーを狙ったレース展開にしたい、という考えがあった。
作戦としては前半に集団が全体的に消耗するように動き、中盤以降に人数を絞るような逃げを作りその際にキナンのメンバーが多く先頭に残れるようにする。
そこから終盤にかけて人数を利用してキナンが得意とする人数差を利用した持久戦に持ち込む、という流れだった。
当日はかなり気温が高いレースになるという事で暑さ対策は念入りに確認していた。
特に自分は暑さに弱いのでこの時期のレースは鬼門となる。
気温が高すぎるだけでなく湿度も高い日本では、汗が冷却効果を失う可能性が高いため、レース中に冷たい水を被ったり、氷でダイレクトに血管を冷やす必要がある。
その認識を持ったうえでレースに出場した。
スタートからのアタック合戦はしばらくの間様子見をしていた。
出来れば最初の3周ほどは各チームの打ち合いが続くことでの消耗を狙っていたが、暑さの影響もあってか、2周目の段階で集団がかなり疲弊している様子が伺えた。
3周目に入る手前で津田が4名の逃げに入っており、それを雄大と宮崎の含まれる集団が追う展開になっていたので、自分は集団の先頭で様子を見ていたが、追う選手が出てくる雰囲気では無かったので、そのまま先頭で踏んでいって先行していたメンバーに合流した。
消耗していた選手が多かったようで、そこに反応できた選手も少なく、その後トマが最終便として力づくで逃げに追いつき、20名以上の逃げが形成された。
印象としては展開で生まれたというよりも力づくで分断された感じがしていたので、後ろから追いつかれることは無いだろうと、考えてある程度余裕を持っていた。
後半に備えてローテーションに入らずに様子を見ていたが、人数が多いこともあって積極的に集団を牽引して逃げを決め切りたい、という動きは無かった。
流れの中で先行した全員でローテーションを回していく、という感じ。
次に展開が生まれたのは5周目あたりで入部さん含む数名が後方集団からブリッヂを成功させたことがきっかけだった。
人数が増えたことと、集団の疲弊感を感じてかトマが登りで踏み始めたことによって集団が一気に崩壊した。
その後もペースが上がるごとに集団の人数が絞られていき、最終的にキナン4名とシマノの石原選手と風間選手の6名の状態に。
そこからキナンが継続的にアタックを仕掛け続け、分断と吸収を繰り返し続けた結果、風間選手が最初に遅れた。
5名になってからも攻撃を続けていたが、ラスト2周で自分がオーバーヒートしてしまい、千切れたタイミングでトマが独走を開始。
そこに雄大がブリッヂし、2人逃げに。
更に最後に津田が石原選手を突き放して前の2人に合流して3人での逃げを決めた。
自分は千切れてからペースを落として走っていると、先に遅れた風間選手に追いつかれ、その後ろに付いて走っていたが、ラスト半周の時点で前方に石原選手を見つけたため、アタックしてブリッジ。

ラスト4kmで石原選手に追いつくと同時に抜いて4番手に出たが、再び暑さでオーバーヒートし失速。
ラスト2kmあたりで風間選手、中井選手、弱虫ペダルの内田選手に抜かれてそのまま低速で走り、7位でゴールとなった。
キナンは無事に3人で逃げ切り、ワンツースリーフィニッシュを決めてくれた。
感想
チームとしてはしっかりと成績を残すことが出来て完璧な遠征だったが、個人的にはクリテは良い作戦だったのにチームの攻撃で自分がダメージを受けるし、ロードは警戒していた暑さで脱水と熱中症になって力尽きる、という散々なレースだった。
個人の結果が出ておらずとも、結果に至るまでにチームとして動けていた部分もあるので良しとしたい。
今回のレースでシーズン前半の公式ロードレースが一旦終了となりここから後半戦に向けた準備が始まるので、しっかりと体を休めたのちに、次の目標に対して照準を合わせて準備していきたい。
キツさレベル
10
クリテは瞬間的に限界だっただけで全体的な疲労感は少なかったが、ロードレースに関しては熱中症になってしまったせいで数日間抜けないしっかりとしたダメージを負ってしまった。
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開催地:福島県石川町
日程:7月15日・16日
距離:45km・122km
天候:晴れ
出場チームメイト:トマ・ルバ、畑中勇介、山本元喜、新城雄大、孫崎大樹、花田聖誠、宮崎泰史、津田悠義
レースレポート
まずはクリテリウム。
今回は昨年のレースの結果から前でペースアップした方が有利になるコースであると判断し、スタート直後から全員で前に上がってペースを上げる作戦になっていた。
スタートラインに前方で並ぶために結構早めに並びに行ったつもりだったが、それでも前から4.5列目になってしまっており、スタート直後に位置を上げる必要を感じていた。
約半周のパレードを含んでのレーススタート。
スタート直後に一気に前に上がって位置を取りに行くと、雄大が先頭でペースを作り始めている。
それに合わせてブリヂストンとシマノも先頭を牽きに出てきており、各チームの作戦が被っていたことが判明する。
そうなると先頭を牽きたいチームが先頭でゴチャゴチャと集まることになり列が延びる。

キナンとシマノとブリヂストンで位置を奪い合いながら先頭を牽き始める中、自分は位置を上手く取れずに並びの最後尾になってしまう。
15番手以降の位置にハマってしまった結果、強烈なインターバルがかかる。
先頭はコーナーでほぼ減速せずに抜けて再加速を繰り返すが、後ろに行くほど減速することになるので、毎コーナーでのインターバルが激しくなる。
一瞬は耐えれたものの、そもそも短時間での加速力に乏しいため、脚が追いつかず乳酸がパンパンになってきて前から少しずつ離れてしまう。
これはまずい、中切れを起こしてしまう……、後ろの選手の邪魔になる……、と考えて横にズレるが、後ろから誰も抜いてこない。
何をしてるんだ?状況を理解しているのか?と少し苛立ちながら後ろを振り返ると誰も付いておらず。
自分の後ろは既に千切れてバラバラになっていた。
一旦踏むのをやめて遅れた選手たちで形成された第2集団に合流する。
前のペースが緩めばブリッヂの可能性も考えながら付いていたが、1周ごとに6秒差が広がっていくので、これはブリッヂできる展開ではないな、と判断して集団で安全を確保しながら走り切った。

集団トップでは孫崎と津田がツースリーフィニッシュ。
ロードレースは日本特有の高温多湿の天候下で行われると予想され、特に動きが無くとも消耗していくレースになると考えられた。
その中でも、今回のレースはキナンが一番成績を狙える選手がそろっていると考えられ、ワンツーを狙ったレース展開にしたい、という考えがあった。
作戦としては前半に集団が全体的に消耗するように動き、中盤以降に人数を絞るような逃げを作りその際にキナンのメンバーが多く先頭に残れるようにする。
そこから終盤にかけて人数を利用してキナンが得意とする人数差を利用した持久戦に持ち込む、という流れだった。
当日はかなり気温が高いレースになるという事で暑さ対策は念入りに確認していた。
特に自分は暑さに弱いのでこの時期のレースは鬼門となる。
気温が高すぎるだけでなく湿度も高い日本では、汗が冷却効果を失う可能性が高いため、レース中に冷たい水を被ったり、氷でダイレクトに血管を冷やす必要がある。
その認識を持ったうえでレースに出場した。
スタートからのアタック合戦はしばらくの間様子見をしていた。
出来れば最初の3周ほどは各チームの打ち合いが続くことでの消耗を狙っていたが、暑さの影響もあってか、2周目の段階で集団がかなり疲弊している様子が伺えた。
3周目に入る手前で津田が4名の逃げに入っており、それを雄大と宮崎の含まれる集団が追う展開になっていたので、自分は集団の先頭で様子を見ていたが、追う選手が出てくる雰囲気では無かったので、そのまま先頭で踏んでいって先行していたメンバーに合流した。
消耗していた選手が多かったようで、そこに反応できた選手も少なく、その後トマが最終便として力づくで逃げに追いつき、20名以上の逃げが形成された。
印象としては展開で生まれたというよりも力づくで分断された感じがしていたので、後ろから追いつかれることは無いだろうと、考えてある程度余裕を持っていた。
後半に備えてローテーションに入らずに様子を見ていたが、人数が多いこともあって積極的に集団を牽引して逃げを決め切りたい、という動きは無かった。
流れの中で先行した全員でローテーションを回していく、という感じ。
次に展開が生まれたのは5周目あたりで入部さん含む数名が後方集団からブリッヂを成功させたことがきっかけだった。
人数が増えたことと、集団の疲弊感を感じてかトマが登りで踏み始めたことによって集団が一気に崩壊した。
その後もペースが上がるごとに集団の人数が絞られていき、最終的にキナン4名とシマノの石原選手と風間選手の6名の状態に。
そこからキナンが継続的にアタックを仕掛け続け、分断と吸収を繰り返し続けた結果、風間選手が最初に遅れた。
5名になってからも攻撃を続けていたが、ラスト2周で自分がオーバーヒートしてしまい、千切れたタイミングでトマが独走を開始。
そこに雄大がブリッヂし、2人逃げに。
更に最後に津田が石原選手を突き放して前の2人に合流して3人での逃げを決めた。
自分は千切れてからペースを落として走っていると、先に遅れた風間選手に追いつかれ、その後ろに付いて走っていたが、ラスト半周の時点で前方に石原選手を見つけたため、アタックしてブリッジ。

ラスト4kmで石原選手に追いつくと同時に抜いて4番手に出たが、再び暑さでオーバーヒートし失速。
ラスト2kmあたりで風間選手、中井選手、弱虫ペダルの内田選手に抜かれてそのまま低速で走り、7位でゴールとなった。
キナンは無事に3人で逃げ切り、ワンツースリーフィニッシュを決めてくれた。
感想
チームとしてはしっかりと成績を残すことが出来て完璧な遠征だったが、個人的にはクリテは良い作戦だったのにチームの攻撃で自分がダメージを受けるし、ロードは警戒していた暑さで脱水と熱中症になって力尽きる、という散々なレースだった。
個人の結果が出ておらずとも、結果に至るまでにチームとして動けていた部分もあるので良しとしたい。
今回のレースでシーズン前半の公式ロードレースが一旦終了となりここから後半戦に向けた準備が始まるので、しっかりと体を休めたのちに、次の目標に対して照準を合わせて準備していきたい。
キツさレベル
10
クリテは瞬間的に限界だっただけで全体的な疲労感は少なかったが、ロードレースに関しては熱中症になってしまったせいで数日間抜けないしっかりとしたダメージを負ってしまった。
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