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2023おおいたアーバンクラシック

クラス:UCI1.2
開催地:大分県大分市
日程:10月1日
距離:148.1km









天候:晴れ
出場チームメイト:山本元喜、新城雄大、孫崎大樹、ドリュー・モレ、ライアン・カバナ、トマ・ルバ

レースレポート

このレースは大集団でのゴールという事がほぼ無く、毎年人数が絞られた状態からもう一段階集団が分裂しての少人数での勝負、という事が多いという共通認識があった。
そのうえで、チームとしてはエースを固定せずに、絞られた集団に残った選手内でお互いの状況と考えを共有し、そこからの展開に対応していくという作戦だった。

2kmほどのパレード走行を終えてレーススタートだったので、パレード区間中に先頭まで上がっておいて、スタートからのアタック合戦に備えられるように構えておく。
パレード直後では比較的ゆっくりとしたレースの立ち上がりとなった。
強烈なアタックがかかるわけでは無く、様子見の抜け出しが何度か生まれたのちに本格的な仕掛けあいが始まる。
最初の1周目に関しては集団の密度が高いことや、コースのレイアウトを完璧に把握できていないことも考慮して集団先頭を維持し、安全に走ることを意識していた。
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何度か生まれたアタックにも反応していたが、例年の展開的に逃げが決まると追いつくのが至難、という認識を全員がもっていることで、安々とは逃げが決まる様子が無かった。
1周目は先頭を維持していたが、2周目に入った時点で一度休憩するべく少し位置を下げた。
その間にもアタックは散発的に繰り返され、何度か少人数の抜け出しができることもあったが、キナンが大きく外すことは無かった。
3周目に入ってから、再び位置を上げていき前方で対応できるように備えていると、公園内の道路にてマンセボ選手がアタックし先行を始めたので急いで自分もアタックを仕掛けてブリッヂを試みた。
自分の動きに反応して集団も追ってきて、公園を抜けた先で住宅地に入ったところで一度集団に追いつかれたので、先頭交代を試みたが自分の前に他の選手が出てこず。
「マンセボ選手が逃げているのに追走するつもりが無い、というのは意味が分からないな」と心の中で考えつつ、緩急をつけて再びアタックを仕掛け、スタートゴールに向かう登りの直線に入ったところでマンセボ選手に単独で追いついた。
やはり、集団も追って来ており登りが始まる手前で一度吸収され、そのカウンターアタックで数名が飛び出す展開になった。
自分はマンセボ選手に追いついた状態のまま真後ろに付いていたのだが、背中から踏み始める気配を感じていたので、次の動きに心の準備をしていた。
案の定、スタートゴールに向かう直線に入ったタイミングでマンセボ選手がジワジワと踏み始めたので、絶対に外さないようにしっかりと後ろに付き、加速する後ろで耐え続けた。
スタートゴールを通過する際には相当速度が上がっており、気持ち的にはラスト1周くらいのつまりで我慢しつつ、4周目に入っていった。
やはりペースアップによって集団は分断されており、先に抜け出していた数名の選手とペースアップにギリギリ反応できた選手による22名の先行が形成された。
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キナンからはライアンも入っており集団が形成された少し後に話をし、お互いに状態は良い、ということと、人数が絞られたものの次の動きに備えて一旦は状況を見る、という事で共通の認識を持てた。
キナンとしては勝負できる2人は入ってはいたが、マトリックスからはマンセボ選手、ホセ選手、バグラス選手が入っており万全の態勢であったし、登りでの力づくで絞り込まれたことにより力のある選手しか残っていない集団になっていたため、この集団で素直に勝負、というよりは追走でキナンの選手が増えることや、追走を待つ雰囲気を出しておくことで他のチームの選手に脚を使って欲しい、という思惑があった。
その結果、先行集団が形成されて1周が経過したところで後ろを振り返ると、ドリューが必死の形相で集団に追いつくところだったので最後尾まで下がり、ドリューの前に入って休めるようにインターバルのかかりにくい走り方に切り替える。
しばらく気を付けて走っていたが、ドリューが回復してきていたので、普通のローテーションに戻る。
ドリューが逃げに合流したのであれば、キナンとしてはこの集団で勝負するという判断が下せる状態になった。
そこからは追加のブリッジが出来た際に追いつかれないようにローテーションに加わって集団のペースを維持する方向に切り替えた。
また、それから少し後に他の選手がチームカーを呼んだ際にコミッセールバイクから「1分以内に集団が居るからチームカーを呼べない」と伝えられていたので、後方を確認するとオレンジ色のジャージが見えた。
後方から追ってくる可能性のあるオレンジ色のジャージ、というとビクトワールのダイボール選手しかいないので、あまり追いつかれるのは良くない、と考え、少しペースが上がるようにローテーションに加わっていた。
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そんな状況下で7周目で先頭集団から2名が落車でドロップし、そのあとのスタートゴールの登りでEFの留目選手がアタックしたが、それによるペースアップでEFの織田選手が辛そうな顔で千切れていった。
その結果、先頭集団が18名に減った。
自分も頂上付近で留目選手にブリッジできるかアタックを仕掛けてみたが、集団がしっかりと追ってきたため、踏み止めてローテーションに戻った。
その後留目選手が集団に吸収されたが、ほどなくして後ろの集団も追いついてきたことにより、集団の人数が5名増えた。
そこに雄大も加わっていたことによって、先頭集団にキナンが4名いる状況に持ち込むことが出来た。
そこからラスト4周の途中でライアンがアタックし単独での先行を始めたが、すぐにARAの選手がブリッジを仕掛ける。
キナンとしてはライアンの逃げ切りを狙いたいので、追走に入ろうとする他の選手へのチェックを積極的に行い、逃げとの差が広がるように仕向けていった。
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最初に雄大が積極的に潰していってくれていたが、途中からは自分も潰しの動きに加わり、ブリッジを仕掛けたい選手が協調して追えないような状況になるように画策していた。
延々と潰し合いを繰り返す中で、マンセボ選手のアタックにドリューが反応していたので見送り、そこにビクトワールのカーター選手も反応し3人で抜け出した。
そこに後から無理やりダイボール選手がブリッジし、後ろは再び潰し合いに戻る。
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ラスト1周に入るタイミングで自分を含む4名で先行する形になったが、上手くまとまらず、後方集団が再び一纏まりに。
そこから単独でホセ選手が先行し、残りのメンバーでゴールへと向かった。
最後の登りで仕掛けてみたものの、それまで動いていたダメージも大きく、最後まで踏み切れずに失速。
自分は15位でのゴールとなった。
先頭ではライアンが2名で逃げ切ってのスプリントを制して優勝。
ドリューが第2集団の頭を押さえて1・3フィニッシュという完璧な形で結果を出してくれた。


感想

序盤から積極的に動いて、キナンとして不利な状況に陥ることなくレースを展開できたので非常に良かったと思う。
自分の動きとしても思ったようにしっかりと体が動いており、自分のやりたい動きを完璧にできていた。
後半の局面ではライアンが仕掛けてくれたことによってアシスト側での潰しの動きがメインになっていたが、連続する動きに対して冷静かつ確実に潰し続けられていたので良く動けていたと思う。
久しぶりのUCIレースでコンディション的に心配な部分もあったが、好調で走ることが出来ていたので安心した。


キツさレベル
10
最後まで油断できない状態が続き、踏み切っていたので相当に疲弊した。
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