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ツアー・オブ・ジャパン 5日目

クラス:2.1クラス ステージレース
開催国:日本
日程:5月25日
距離:123km



天候:雨
出場チームメイト:マルコス・ガルシア、ジャイ・クロフォード、リカルド・ガルシア、トマ・ルバ、山本元喜、椿大志

日本最大のステージレース。
今日のステージは長野県飯田市周辺の周回コース。


レース前のミーティング

自分に出されたオーダーは逃げが出来た際にはチェックに入って後半の展開のために脚を溜めておくようにという指示。。


レースレポート

今日は自分の為にもぜひとも逃げに入りたい。
天候も暑いのよりは寒い方が好きな自分にとって都合のいい雨。
パレード中に先頭にまで上がりアタック合戦に備える。
今日は0km地点で1分程止まってからレースが始まる。
レース開始と共にアタックがかかる。
ペダルを嵌めるのに失敗し少し遅れるが、飛び出した選手に追いつく。
集団も追いつき再びアタックが始まる。
逃げが決まらないまま山岳賞ポイントが設定されている2kmの登りが始まる。
登り開始と共にリーダージャージを着ているNIPPOのカノラが先頭に出てきて牽引開始。
結構いいペースで登るので誰もアタックを仕掛けない。
3番手で付いて行く自分。
カノラのペースが少し落ちて脚が溜まる。
すかさずアタック。
しかし元のペースが速いので速度差が生まれない。
ジワーと前に出るがカノラがこっちを向くのが分かる。
反応されて集団が後ろに付いて来る。
どうせ後ろに下がっても辛いのは変わらないしこのまま踏んでしまおうと踏み続けるが、やっぱり辛くなって代わる。
そのままカノラ先頭で山頂まで1kmを通過。
山頂500m手前でタブリズのイラン人がアタックするがカノラが潰す。
京都ステージからの事だが、今年のTOJではリーダーのカノラ自身が動いて逃げを潰すのはよく見る光景。
山頂を越えたところでシマノ入部さんとバーレーンのフェン・チュンカイがアタックして飛び出す。
それを見送って集団のペースが落ちかけたところで自分もアタック。
アンカーの初山さんと2人になり前を追う。
2人ずつでの追いかけ合いなので中々差が詰まらない。
後ろを確認すると集団は見えない。
4人逃げが決まるかもしれない。
そのまま踏み続け下りに入る。
下り切ったところで後ろから数名が追いついて来る。
NIPPOのサンタロミータもいる。
これは集団に追いつかれたか?と思い後ろを見るが集団は来ていない。
そこで8人逃げが出来上がる。
メンバーはバーレーンのフェン、NIPPOサンタロミータ、右京ベンジャミン、シマノ入部さん木村、ブリジストン初山さん、UHCジョーンズ、自分。
ローテーションを回してタイム差を広げる。
すぐに2分差ほどまで広がる。
集団はアタッキが牽いているという情報。
2周目に入る。
まだローテーションが完全に安定していない。
ベンジャミンは時々回っておらず、それに合わせて自分もローテーションから抜ける。
この逃げのメンバーはかなり良い。
逃げ切る可能性もあるので脚を溜めておくに越したことは無い。
2周目の下りに入る。
雨で路面も濡れているので警戒して少しだけ離れて下る。
下り切れば追いついてローテーションに加わる。
3周目に入る。
この山頂には山岳ポイントが設定されている。
当然初山さんが狙いに行くのだろう。
この周から登りではローテーションに加わらず後ろに付くだけにする。
逃げに選手を送り込んでいる各チームにはそれぞれ思惑があるが、逃げに選手が乗っている必要性が一番低いのが自分である。
ということは、この逃げが潰れた際に一番被害が少ないのは自分なので多少サボっていても文句を言われにくいという状況である。
各チームの思惑としてはNIPPOと右京は追走義務逃れ、シマノとUHCはエースが入っている、初山さんは山岳賞狙い、フェンはいつも逃げているのでとにかく逃げたいのだろう。
山岳ポイントを初山さん、入部さんの順に飛び出して通過し、アップダウン区間に入る。
この区間は自分もローテーションに加わる。
登りで牽いていない分、気持ち長めに牽く。
下りに入る。
前回と同じく最後尾で下る。
下り切った平坦区間ではローテーションに加わる。
4周目に入る。
3周目と同じ感じで回る。
5周目に入る。
登りの途中で無線から「後ろに下がってくれ」と言われる。
一瞬状況が理解できずに聞き返すと、「キナンが追走を始めたから後ろに下がって援護して欲しい」との事。
追走を始めるにしてタイミングが早すぎる。
それにかなり美味しい逃げに入れているだけに相当勿体ない。
しかしキナンが追っている以上自分が逃げに入っている意味はなくなる。
かなり名残惜しかったが仕方が無く下がる事に。
逃げからフラ~と遅れチームカーやコミッセールカーに抜かれていく。
いきなり千切れたことで体調不良か何かかと誤解されたのか、バイクコミッセールの若い女性に「頭とか痛くないですか?大丈夫ですか?」と聞かれる。
「後ろに下がるだけなので大丈夫です」と伝えて先に行ってもらう。
少し待つとリカルドを先頭にキナンが上がってくる。
逃げとのタイム差は1分と少しまで詰まっている。
一体何があったのか……。
集団前方にいるキナンの選手はリカルド、トマ、マルコスのみ。
椿が遅れたという情報は無線からの内容でだいたい把握していたがジャイもいない。
京都ステージでの落車のダメージが大きいのだろうか?
無線から自分とリカルドでローテーションをしてトマとマルコスには休ませるように指示が出たので、それを伝えて2人で牽き始める。
アップダウン区間を抜けて下りに入る。
自分が先頭で下ったのだが、下りの途中で後ろがかなり離れていることに気付く。
安全のためにユックリ下っているのだろうが、逃げ集団の中で遅れていた自分より更にユックリ下るという事は下りでタイム差が開いてしまう。
下り切った後の平坦区間を2人で回しているとタイム差が開いたことが伝えられる。
同時に、逃げに誰も送り込めていないISOにも追走を手伝ってくれるように交渉してくれと伝えられる。
後ろに下がりISOの選手にそれを伝えると「確認する」と言って無線でチームカーに確認を取っている。
そうこうしている内に登りへ。
リカルドが先頭で登るのだがついているだけで辛い。
恐らく逃げの時よりも早く登っている。
しかし、山頂まで500mというところでタイム差が2分に広がったと伝えられる。
山頂を越えて自分が前に出るがダメージでイマイチ踏めず見かねたリカルドがすぐに出てくる。
逃げからシマノの木村が降ってくる。
後で聞いた話だが、この時の登りでサンタロミータら脚のあるメンバーが登りでペースを上げたらしい。
どうりで差が開いたわけである。
アップダウン区間を抜けて下りを終えて平坦区間へ。
前に出るが脚が全然回復していない。
平坦区間は踏み、登りは付いているだけで消耗し、アップダウン区間でも踏む、そして下りは一瞬。
2人でローテーションを回していると休むところが存在しない。
平坦区間でやっとISOがローテーションに1人選手を送り込んでくる。
そして登りに入る。
一度前を牽いたがそこで脚が尽きて千切れる。
直後にリカルドも千切れてくる。
その後は前から後ろから選手が合流し6人でゴールした。
マルコスとトマは21人の先頭集団に残り、椿とジャイがリタイアした。


感想

最初の展開で上手く逃げに入ることができたので良かったと思う。
後半を見据えて脚を残していたのも後の展開に効いてきたと思う。
後ろに下がるのは自分としては勿体無かったが、結果として総合を狙う事の出来るトマとマルコスを先頭に残すことができたので良かったと思う。
明日は富士山なので頑張りたい。


キツさレベル

逃げではある程度脚を残しながら走れていたので、多少は辛い場面もあったが比較的マシだった。
後の追走では休む場所が無いことにより脚が回復せずに力尽きてしまったという感じだったのでダメージは少なかった。
千切れてからは良いペースで走ることができていた。


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