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ツアー・オブ・イラン 1日目

クラス:2.1クラス ステージレース
開催国:イラン
日程:10月8日
距離:144km



天候:晴れ
平均ワット:215W
最大ワット:976W
※パワー2マックスでの測定
出場チームメイト:トマ・ルバ、ジャイ・クロフォード、中西健児、山本元喜、阿曽圭佑

イランでのステージレース。
標高1500mくらいで行われることもあり酸欠に注意が必要。


レース前のミーティング

様子を見ながら逃げれそうだったら逃げるという感じ。


レースレポート

高地という事もあるのでそこまで激しく動かないようにしたいという思いもあり、比較的後ろでスタートラインに並ぶ。
レーススタート3kmのパレードを挟んでリアルスタート。
アタック合戦が始まる。
しばらく様子を見てアタック合戦に参戦。
キナンからは自分と中西が積極的に動いて行く。
他のトマ、ジャイ、阿曽は1週間前までインドネシアでステージレースを2つも走っていたので疲労が心配なので抑えめで走るとの事。
延々とアタック合戦を繰り返すが決まらず。
高地という事もありすぐに心拍数が上がるし、肺もかなり辛い。
1時間が経過したところで「もう今日はやめよう。高地だし明日以降もレースが続くし」という事で集団内に下がる。
10分間、8km休む。
そこからしばらくの間休憩。
すると逃げが決まってもいないのにペースが緩む。
とりあえず集団を活性化させるか、と思い集団の左からアタック。
悲しいことに単独逃げになってしまう。
後ろを見ても誰も追って来ておらずそのまま悲しい一人旅。
あと20kmほどで山岳ポイント。
今日は1か所しか山岳ポイントがないのでここを1位通過出来れば山岳リーダージャージ着用。
それを目標に逃げる。
メーターを見ながら心拍が180bpmを越えないように気を付けて走る。
時速では42,3km。
悪くないと思う。
しばらくしてタイム差が1分45秒まで広がる。
残りの距離をカウントダウンしながらペースを維持する。
山岳ポイントまで10kmを切ったところでタイム差が1分を切って来る。
もしかして追いつかれるんじゃないか?と恐怖を覚えつつ頑張って逃げる。
山岳ポイントの登り開始の看板を過ぎる。
登りを心拍180を超えないように走る。
すると急激に失速する。
これはかなりヤバい。
しかし、ここで踏み過ぎると平坦と下りで踏めなくなるのでどうしようもない。
後方にチラチラと集団の姿が見えつつも頑張って逃げる。
早く山岳ポイント通過しろ!と祈りながら踏むも、2km手前の登りでクエートの選手に追いつかれる。
後ろに付こうとするも踏めずに千切られる。
単独で飛び出してからここまで22km、32分間の平均282W。
高地&1時間のアタック合戦後という事もあり平均出力は控えめになっているが、平均心拍数は180bpm。
マジで辛かった。
しかし地獄はまだ終わらない。
その後に小集団が迫る。
無線から「その集団が逃げ切る可能性があるから付くように」と言われる。
ジャイを含む15名程の集団最後尾にへばり付く。
付いて行くので精一杯。
登りでハムストリングが攣りかける。
ハムストリングが攣りかけたのは相当久々。
とにかく付くことだけに集中する。
元々は山岳ポイントを通過したらメイン集団に帰るつもりでかなりの力を使っていたのに、ここに来てコレである。
マジで辛い。
早くメイン集団に吸収されろ、と思い後ろを見るとかなり離れたところでメイン集団が1列になって追って来ている。
吸収まではしばらくかかりそう、或いは追いつかれない可能性も……。
そんな中で他の選手が下がって来て「お前も前を牽け」と文句を言ってくる。
この逃げを決めたい選手としては当然の意見だろう。
もし、前を牽こうものなら確実に千切れる。
文句を言ってくる相手に顔も向けずに完全に無視。
相手をしてもろくなことが無い。
その後、登りのたびに千切れかけては粘ってを繰り返す。
ベイビーダンプの選手も辛いようで交代に加わっていない。
ローテーションから下がって来た選手がベイビーダンプに「前を牽け」と言っているが「む、無理」という様子を返している。
「じゃあ、後ろに下がってやるよ」とでも言うかのようにその選手が自分の後ろに入る。
それに合わせて前から下がって来た数名が自分の後ろに入る。
こうすることで、自然と前の人数が減っていき嫌でも先頭を牽かざる負えない状況になるのである、本来であれば。
ベイビーダンプがジャイを含む7名程から登りで千切れかけながら下りに入り、中切れを作る。
ベイビーダンプから少し離れて自分。
自分の後ろの選手が「ほら、中切れだぞ!お前が埋めろ」とでも言うように自分のお尻を押して来る。
この選手は分かっていない、自分が「ジャイが7名くらいの先頭集団に入っているんだったら、他の選手を道ずれにメイン集団に帰ってしまっていいじゃん」と思っていることを。
下りで脚を止めてバイビーダンプとの距離を保つ。
何度もお尻を押されるが無視。
あまりにしつこいので、アタック気味にベイビーダンプを抜かす。
今度はベイビーダンプの選手に前を牽かせようとしているのか、付いて来ていない。
全く学習していない。
その後、牽かせるのを諦めた選手が自分の前にやって来る。
抜かしていく選手を見送ていると明らかに人数が増えている。
後ろを振り返るとメイン集団がかなり迫っており、そこからアタックした選手が点々と前の集団に追いついてきている。
やっと来た休憩タイム。
メイン集団に戻る。
その後すぐにジャイ達の先頭集団も捕まり、振出しに戻る。
そこからは集団の最後尾に下がり休憩。
相当ヘロヘロになっている。
何度かペースのアップダウンがあり、中西の巻き込まれた落車を回避し、頑張って付いて行く。
最終的にジャイを含む10数名の逃げが45秒差くらいで逃げ切った。
自分は千切れそうになりながらもメイン集団でゴール。


感想

マジで辛い1日だった。
今シーズンで1番辛い日だった。
逃げに飢えて暴走したせいで酷い目にあった。
確実に明日まで響く疲労感を感じている。
しかし!トレーニングという面では素晴らしい効果のあった1日だった。
自分がかなり強化されたことを脚の痛みから感じる。
ここからは疲労を抜きつつ、成績を求めて行く事で様々なものを手に入れることが可能だと思う。
あと5日間、ベストを尽くして走り切りたい。
何にも結果を得ることが出来なかった逃げだったが、何もせずにゴールするよりは良かったと思いたい。


キツさレベル

11
かなりピンチ。
自業自得ではあるがかなりピンチ。
明日以降は無理しないように気を付けないとレースからいなくなってしまう。


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