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ツール・ド・インドネシア 1日目

クラス:2.1クラス ステージレース
開催国:インドネシア
日程:8月19日
距離:183km
天候:晴れ



平均ワット:225W
最大ワット:1099W
※パワー2マックスでの測定
出場チームメイト:トマ・ルバ、サルバドール・グアルディオラ、マルコス・ガルシア、山本元喜、新城雄大

インドネシアで開催されたステージレースの1日目。
平坦基調のコース。


レース前のミーティング

外国人3人は3カ月ぶりのレースでコンディションは良さそうだが、レース強度の調子が分からないといった感じ。
自分と雄大は調子が良さそう。
基本的に自分達から動くのではなく、有力チームの動きに合わせて逃げに乗っていく、という感じ。


レースレポート

今回のレースは4日目のイジェン山が勝負の分かれ目になってくる。
総合を狙いたい選手は、そこまでは脚を温存しつつ、大きなタイム差を付けられないことが目標になる。
キナンとしては後手に回ると無駄脚を使うことになるので、他のチームの動きに合わせつつ、出遅れないようにしないといけない。
自分個人としては、ここまでのレースで散々アタックしてきて痛い目を見てきているので、動く本数は極力抑えたい。
また、イジェン山で上手く残れれば総合上位に入り、UCIポイントを獲得するチャンスもあるので、そこも視野に入れつつ動くようにする。
基本的には有力チームの動きに対する出遅れが無いことが一番になる。
特にサプラは要注意チームでどの選手も強く、逃げに加わられると非常に厄介。
自分から動くのではなく、トマやサルバ、マルコスが反応できていないサプラの動きに乗っていくという方向で動きが固まる。
パレード中に集団先頭に上がっておき、アタックに反応できる位置で構える。
4km弱のパレードを終えてレース開始。
直後には大きな動きは生まれない。
ワンテンポ遅れてアタックがかかり始める。
落ち着いて他の選手の動きを観察し、サプラの選手がアタックしたのを追う選手に付く。
初っ端から10名近くでの抜け出しが生まれる。
後ろを振り返ると、集団が追ってきていたので、簡単には決まらないだろうと、後方に下がって様子を見ておく。
集団に追いつかれ、一度ペースが落ちたタイミングで再びアタックがかかる。
サプラの選手も動いていたので反応すると、1回目とほとんど同じ選手が抜け出していた。
10名近くで先行していると、しばらくして後ろから結構な人数が追いついてくる。
集団に捕まったか?と思い、後ろを再確認すると大集団からは結構離れている。
ローテーションが始まり、とりあえず動きに加わる。
だが、メンバーを確認すると、サプラが3人加わっているのに対し、キナンからは自分と雄大しか入っていない。
これは確実に不利、と判断しローテーションに加わるのをやめ、後方に下がる。
自分達が加わったのは21人にもなる大集団。
自分や雄大がローテーションを渋ったところで、巡行のペースは全く落ちない。
メーターを確認すると常に50km/hぐらいの勢いで突き進んでいる。
どうにかしたいが、どうしようもない、という状態が続き、メイン集団からは2分近くタイム差が付く。
雄大と「どうしようもないから、とりあえず集団に付いて行って、集団が分断した際には反応できるように備えておこう」という話でまとまる。
しばらく様子見していると、後方から集団が追いついてくるのが見える。
それと時を同じくして無線から「トマが後ろから合流してくる」と教えてもらう。
さすがトマさん、重要な動きを絶対に外さない、もしくは外しても力技で解決してくれる。
50kmを過ぎたところでトマ達の集団が加わり、トップ集団の人数が38人となる。
後方集団とのタイム差が3分近くにまで広がり、今日のレースはトップ集団内で決まることが、ほぼ確定する。
サプラの選手も4人に増えたが、イジェン山で一番速く登れると考えられていた、ベンジャミン・ダイボールがいない。
これはキナンにとってはかなりの朗報。
トマの指示で、トップ集団のペースを落とさないようにローテーションに加わる。
しかし、人数が増えたことでイマイチきれいにローテーションが回らない。
しばらくするとアタックがかかり始める。
先行したい選手と、回りたくない選手がいるので当然の結果ではある。
雄大とトマが反応したカウンターで、抜け出したサプラの選手に自分がチェックに入る。
35秒間530Wで踏み抜き、前に追いつく。
60km過ぎで自分を含めて8人が抜け出す。
前に加わりローテーションをしていると、サプラの選手が一人単独で追いついてきて、9人になる。
これが、逃げ集団になるわけだが、かなり速い。
自分達を追っていた15名程の集団もすぐにメイン集団に帰っていった。
ローテーションに加わり始めて即座に気づく。
「このまま、まともに回っていては確実に力負けする」と……。
ローテーションをちょくちょく抜け出し、少しでも楽をしようとするが、それを嫌がる選手に邪魔され、ローテーションに加わらさせられる。
とにかく速い。
少しでも脚を回復させることが出来るように、頻繁にチームカーを呼んでは補給を受けつつ、休む。
監督にも「他のメンバーが強すぎてマズイです。このままだと歯が立ちません」と伝えておく。
今の自分は、この集団から単独で遅れないように粘ること、が一番の仕事になる。
自分が遅れた瞬間、キナンがこの逃げを追う責任が生まれるので、一気に不利になる。
現在の状況としては、
9人逃げ(自分)→2分差→メイン集団(トマ・雄大)→5分以上→後方集団(サルバ・マルコス)
という構図。
一向にペースが落ちず、ジワジワと脚に来るなか、とにかく粘る。
ローテーションを抜けれるタイミングを見計らっては休み、残りの距離をカウントダウンする。
130km地点の中間スプリントを通過する。
この後からペースが緩み、ゴールへ向けて若干の牽制状態が始まる。
ちなみに、スタートから130km地点までの平均時速48.6km。
速すぎる。
集団とのタイム差は3分まで広がり、後方集団とは10分以上開いている。
残りの距離が50kmで3分差であれば本来は集団に追いつかれるが、9人逃げとここまでの勢いを考えるに、逃げ切りの可能性が高い。
逃げ切れるのであれば、逃げ切った方が得。
しかし、総合順位を考えるとメイン集団にトマがいる状態で、タイム差を広げに行く動きは間違っている。
しかし、ローテーションに加わっていないと、アタックをかけられて千切られる可能性が高い。
ペースを上げない程度にローテーションに加わりやり過ごす。
しかし、結局ローテーションが乱れ始め、あと少しでゴールまで20km、という地点でアタックがかかり逃げ集団が割れる。
自分は前に乗れず、後方の4人に入るのがやっと。
前の5人は力があるメンバーで協調体制を築き、自分達4人からジワジワと離れていった。
最終的に先頭5人は自分達から2分差で逃げ切り、自分達はメイン集団から1分差で逃げ切りという結果だった。
自分の成績は8位。


感想

判断は悪くなかったが、脚が無かった。
今のコンディションでは今回の結果が限界ラインかもしれない。
後は判断ミスと、上手い立ち回りを覚えることで脚を温存する走りを覚えたい。


キツさレベル
10
100km過ぎの時点で脚に攣る気配が出ていたので戦慄した。



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