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ジャパンカップ・クリテリウム&ロード

クラス:国際レース
開催地:栃木市
日程:10月21日
距離:34km
天候:曇り



平均ワット:257W
最大ワット:932W
※パワー2マックスでの測定
出場チームメイト:1中島康晴、2大久保陣、3山本元喜、4雨乞竜己、5荒井佑太

毎年、宇都宮駅前の大通りで行われているジャパンカップロードレース前日のクリテリウム。


レース前のミーティング

今日のクリテリウムは中間スプリントを狙って全員が各自動いていき、最終的に可能な状態であればゴールスプリントも協力しながら狙っていくという作戦。


レースレポート

このクリテリウムは中間スプリントを一度でも獲得できればポディウムの登れることが確定する。
また、中間スプリントを取れなくても、逃げることが出来れば目立てる。
という事で、自分としては逃げからの中間スプリント狙いの動きを狙っていく。
スタートの時点でかなり先頭に近い位置に並び、備える。
パレードなしの号砲スタートでレースが始まる。
スタートアタックで中島さんが発進していくが、すぐに捕まってしまう。
その後の動きで数名が数秒だけ先行する。
折り返してスタートラインに向かうところで、ブリッヂを仕掛けようと、自分が集団からアタックするが、そもそも集団のペースが速いせいでキレあるアタックとはならず。
追いつくまで全力で踏んで、後ろを振り返ると集団が一列で続いている。
これはダメだ……。と踏み止めると凄い勢いで抜かされていく。
ヤバイ!緩め過ぎた!と焦ったが時すでに遅し。集団のほぼ最後尾に送られる。
そこから、再びアタックを仕掛けるべく集団の前へ上がろうと頑張る。
が、今年のクリテリウムはペースがかなり速い。
直線区間であっても緩む箇所がほとんどなく、かなり踏んで何とか位置を上げていける程度。
その必死には上げたポジションもコーナーのテクニック不足によって毎回半分ほど失うという悲惨さ。
つまり、直線で踏んで他の選手を抜かすが、コーナーでその半分に抜き返されるという状況。
踏み続けていては脚が持たないので、時々休みながら、前に上がっていく。
やっと前に上がってこられたのは、2回目の中間スプリントを終え、3度目に向かっている最中。
2回目の中間スプリントのために逃げていた選手が、そのまま逃げ続けている状況。
これはブリッヂ出来るとチャンスがある!と考え、下りを利用してアタック。
しかし、先ほどと同じようにあまりキレは無い。
しかし、振り返ると少し差が出来ている。
これはチャンス!と踏み続ける。
が、悲しいかな、折り返しのコーナーがやってくる。
コーナーが遅すぎて、せっかく作った差をかなり失う。
背後に集団が迫る気配は十二分に感じていたが、「もう、踏むしかないやん……」と踏み続ける。
これで前に追いつければ、まだ、良かったのだが、脚が無くなっていき、差が詰まらなくなる。
もう、無理……、と踏み止めて、迫る集団に飲み込まれる。
予想はしていたことだが、集団をコントロールしていたワールドツアーチームから「いらんことすんな」と野次られる。
そして吸収されて、位置を下げている最中に、会場の実況で「大きな落車が発生しました!」と聞こえてくる。
折り返しの際に集団最後尾まで下がってしまったが、人数が40人ほどに絞られている。
残りの周回数的に、ニュートラル適用のリミットは切っているハズ。
と、なればこの集団でゴールに向かう可能性もある。
これは少しチャンスかも、なんて思っていると、事態はそれどころじゃなかった。
かなりの人数が巻き込まれた落車で道が塞がってしまい、メイン集団もストップ。
一時的にレースが中断となる。
その間に落車に巻き込まれた選手で再出走可能な選手が集団に戻る。
落車の処理でしばらく時間をおいてから、再びスタートラインに並び直し、残り5周&中間スプリントなし、でレースが再開されることになる。
中断によって休憩出来たものの、直前にアタックに行っていたせいで、脚はパンパン。
正直、ゴールスプリントで動ける状態ではない。
ならば、途中で逃げて目立ってやろう、と作戦を変更して再スタートに挑む。
しかし、厄介な動きを作らせたくないワールドツアーチームが再スタート後からコントロールを開始する。
ハイペースな中、脚を削りながら必死に前に上がっていく。
ラスト3周の後半になってやっと先頭が近くなる。
ちょうどラスト2周に入るところで逃げていた選手が吸収され、カウンターのタイミングがやってくる。
自分は先頭から少し後ろではあるものの、抜け出すことはできるであろう位置にいる。
行くぞ!と思った矢先、マンセボがアタックしていく。
「あぁ……、ムリィ……」と心の中で呟き、心が折れる。
マンセボのせいで集団のペースが上がり、付いていけなくなった自分はドンドンと位置を下げていく。
最後尾に残ろうと、踏んで付きなおしてみたが、ゴールスプリントに向けた加速に付けずに遅れてしまう。
そのまま流しながらゴールした。


ジャパンカップ・ロードレース

クラス:UCI.1.HC
開催地:栃木市
日程:10月22日
距離:140km
天候:曇り
平均ワット:245W
最大ワット:1027W
※パワー2マックスでの測定
出場チームメイト:1中島康晴、2大久保陣、3山本元喜、4雨乞竜己、5荒井佑太

毎年、森林公園で行われているジャパンカップロードレース本戦。


レース前のミーティング

全員が自分のできる限界を目標にレースに挑む。


レースレポート

正直、今回のレースは不調。
3週間前のインドネシア遠征で崩した体調のリカバリーにかなり時間がかかり、トレーニング不足で仕上がっていない。
そんな中で自分の狙える可能性のある限界として、山岳賞を目標とする。
最後まで粘るのが厳しいとしても、山岳賞であればレース途中であっても、獲得することで表彰台に上ることが出来るからだ。
スタートの1時間前くらいからスタートライン周辺でアップしつつ、スタートラインに並ぶ選手がいないか見続ける。
スタート15分前ほどになり、選手が並び始め、自分も並ぶ。
当然、先頭に並ぶ選手はスタートから逃げたい選手がメイン。
周りを見ると、国内のコンチネンタルチームだけでなく、ワールドツアーチームも結構並んでいる。
逃げる選手の選別のために先頭に出るつもりなのか、あるいは別の目的で……。
そんな中でレースが始まる。
ジャパンカップは号砲でレースがスタートする。
何年か前に、スタートから全力でアタックし、古賀志林道の途中で大失速した自分としてはペース配分に気を付ける必要がある。
スタート直後には集団に飲み込まれないために、一気に先頭に出たが、そこからはアタックする選手の後ろに入り、温存する。
古賀志の登りに入ってからもそれは同じ。
しばらくの間、ずっと2番手で登り続け、山頂まで300mの看板から全力でアタックする。
山頂まで踏み切り、下りへ入る。
路面が湿っており、結構な危険があったのでかなり余裕をもって下る。
下り切ったところで、下りを攻めた選手たちに追いつかれ、8人ほどになる。
そこからの平坦区間でローテーション開始。
今回のレースについては懸念があった。
ワールドツアーチームがかなり強力な選手を連れてきていたので、例年に無い激しい展開になるのではないか?という懸念。
特に前日の集団落車からも「早い段階で人数を絞ってしまおう」という考えになる子脳性も高く、そうなると序盤からのペースアップを想定することが出来た。
もし、そうなれば、逃げを狙いたい自分としては、逃げるためにかなりの力が必要になるので、最悪の展開だったわけだが……。
平坦区間が終わり、セブンイレブンを曲がり、アップダウンが始まったところで、後ろから絞り込まれた30人ほどが追いついてくる。
そして、その状態から再び逃げの打ち合いが始まる。
想定していた通りの最悪の展開。
脚がパンパンになりながらも「ここで逃げることが出来れば後は楽になる」と自分に言い聞かせて必死で逃げを狙って動く。
しかし、簡単には逃げが決まらず、そのまま2回目の古賀志の登りに突入する。
もともと、2回目の古賀志の登りでの逃げの打ち合いに耐えることが出来ない、と予想して動いていたわけで、逃げを打つために動いた後の古賀志の登りはただの地獄。
登りはじめ早々に集団から千切れる。
それでも諦めずにペースを維持し、下りを終えて平坦区間で千切れた8名程で協力して前を追う。
丁度セブンイレブンのコーナーを過ぎたところで、ペースの緩んでいるメイン集団に追いつくことが出来た。
近くにいたNIPPOのザッカンティに状況を尋ねると「強力な逃げが8人で決まった」と教えてくれた。
ワールドツアーチーム全チームと、NIPPOのカノラ、マンセボまで加わる超強力な逃げ。
放っておけば、ゴールまで一直線状態なので、コンチネンタルチームが協力して集団の牽引を始める。
キナンでメイン集団に残っているのは自分だけで、自分はほぼ最後尾でただただ耐える。
登りのペースはまだ、耐えることが出来るのだが、下りで引き延ばされた後の平坦区間が半端なく辛い。
下り切った時点で先頭が見えないくらいに遠く、その差を詰めるために全力で踏んで追いつく。
当然、先頭は一定のペースで走っているだけなので、後方が勝手にインターバルを食らっている状態。
ジワジワと確実に脚が消耗していくのを感じながらも必死になって耐える。
ハイペースで追い続けていることもあり、タイム差は1分半ほどを維持している。
しかし、7周目を終えたところで、タイム差が1分50秒に広がる。
すると、それまで温存していたワロニーが先頭に出てきてペースアップを始める。
そこまでの段階で、ギリギリ粘れていた状態の自分は、古賀志の登りが始まると同時に遅れてしまう。
そして、そのまま前に追いつけずにDNFになってしまった。


感想

クリテリウムもロードレースも、コンディションが悪いなりに何か残そうと、必死に走ったが結果的には何も残らずに終わってしまった。
とくにメンバーの濃かった今年のジャパンカップで今の状態であれば、今回の結果になってしまって当然と言えば当然なのだが、それでも何もできなかった悔しさが残らないわけではない。
ジャパンカップでは毎年応援に支えられているが、今年はより実感する場面が多かった。
とくに、ロードレースにおいては、2周目で遅れて復帰してから、常に辛かったのだが、応援してくれている人に少しでも走っている姿を見てもらおうと、必死になって走ることが出来た。
あの応援に応えることが出来るように、もっと力を付けたい。



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2019/11/17 (Sun) 21:23 | EDIT | REPLY |   

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