Genki一杯

デパンネ

ベルギーでのHCクラスのステージレース、Driedaagse De Panne-Koksijde(以後デパンネ)の1日目のレースレポートです。




レース前ミーティング

レースが12km短くなって190kmになったようだった。
自分への指示はとにかく集団内で耐えろ。何かしようとしなくていいからとにかく耐えろ。千切れてもグルペット(千切れたメンバーで打ち切りタイム以内にゴールを目指す集団)で耐えろ。
今までに聞いたことがない指示である。
指示というより修行の気配がある。
それほどまでにハードなレースということなのだろう。

レースレポート

指示が暗示していた厳しさにビビりながらレーススタート。
今回はパレード区間(集団でユックリ走る観客へのサービス区間)が長い。
そしてパレード区間終了と同時に集団が急加速。
横風区間で爆速のアタック合戦が開始される。
自分は集団内で何とか耐える。
しかし限界ギリギリ。
本当に限界ギリギリ。
一向にペースが収まらず集団が棒状に延びきっている。
先頭付近はアタック合戦していることもあり団子状に固まっている。
恐らく先頭付近は棒状に延びきっているところよりは楽なのだろう。
しかしそこまで上がる足がない。
そうこうしているうちに結構な人数の逃げが発生した。
というより集団が砕け出した。
だいたい3つくらいになっている。
自分は一番後ろの集団。
前に追い付こうと自分の集団がペースアップ。
かなりギリギリ
白目をむいているんじゃ無いだろうかというくらいギリギリ。
心臓も足も限界で先頭が回ってきて引いたあとに集団に付いたが千切れる。
今回はこれで終わり。

ではない。
完走しなければならない。
とにかく自分のペースで前から遅れすぎ無いように頑張る。
粘ればチームカーの車列を利用して集団内に復帰できるはずである。
しかしなかなか車列が来ない。
後ろで大きな落車でもあったのかな?と思っていると車列の代わりに20名ほどの集団が来る。
これが集団認定されていたから車列が上がってこれなかったのである。
自分もそこに合流。
しかし千切れたときのダメージと独走時のダメージで付いているだけでキツイ。
当然この集団も前へ復帰しようとしているのでハイペース。
前のペースに耐えきれず千切れたのに、後ろは前に追い付こうと前のペースよりさらに早く進むという地獄のような構図。
地獄に耐えきれず再び千切れる。
今度は車列が来たのでそこに潜り込む。
そこからカーぺーサーを利用して追い付こうとするが、前もハイペースのためなかなか追い付かない。
下りに入り、車列が止まっていたので一気に右側から抜いていく。
すると前に小さなロータリーがあり、自分の走行ラインの先に他のチームのチームカーが止まっている。
ちなみに左側にもチームカーの車列があるので回避不可。

ヤバイ!と思い急ブレーキ。
車輪がロックして滑り出す。
下りということもあり勢いが落ちない。
まるでスキーでもしているかのよう。
そのまま突っ込む。
まず前輪が真っ直ぐバンパーに突っ込む。
後輪が跳ね上がってジャックナイフの体勢に。
そのまま左肩と左側頭部で車にブチ当たる。
左右には吹き飛ばず元の位置に戻って来る。
衝撃でクリートが外れていたのか自転車を跨いだ体勢で両足で着地。
奇跡的に外傷は無し。
しかし衝撃で頭が真っ白になり立ち尽くす。
まさに頭の回りを星が回っている感じ。
突っ込んだ車からスタッフが出てきて、大丈夫か!?と聞いてくる。
OK.No problem.
と返答して、再スタート。
まだ頭がぼーっとしていたが懲りずにカーぺーサーを使って今度は何とか復帰。
復帰といってもグルペット。
出来ればもう一つ前の集団に入りたいと思い飛び出してみるが、足がなくて戻って来る。
吸収された時点でだいたい100km地点。
そこからは石畳と風の猛攻に苦しみながら何とかゴール。
結果は24分15秒遅れの164位

感想

とにかくキツイレースだったが完走できてよかったと思いました。
追突の影響も無さそうなので明日も頑張りたいと思います。
粘ることしか出来ないレースではあるのですが、ここを耐えることで次の目標も見つけていくことが出来るかもしれないのでとにかく今は我慢していきたいです。
明日は217kmかなりの恐怖がありますが全力で耐えてきたいと思います!

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