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プレジテンタル・ツアー・オブ・ターキー 5日目

プレジテンタル・ツアー・オブ・ターキー

クラス:HC ステージレース 5日目 

開催国:トルコ

距離:160km

天候:晴れ




 

今日のコースは前半に小さな山を挟みつつ74km地点にある2級山岳へ60km地点から登り出し、その後平坦区間を挟み、111km地点にある3級山岳を通過後、細かなアップダウンのある平坦区間を走って最後に40km下りゴールというレイアウトでした。

最初の2級山岳通過までが山岳コースで後半は平坦のようにコースマップからは読み取れました。

 

 

レース前のミーティング

 

自分への指示は相変わらず「逃げろ」。

スタート地点へ並ぶ前には「集団でゴールしなくていいから逃げて追い込め」とも言われる。

また、「昨日よりも道が細いから逃げが決まりやすいかもしれない」という情報も貰う。

昨日逃げれたからと言って今日も逃げれるとは限らない。

逃げまでの展開が昨日と違う可能性の方が大きいと考え油断せずに集中してスタート地点へ。

 

レースレポート

 

スタート地点に付くのは少し遅かったが、上手く戦闘に並ぶ事に成功。

本日のパレード走行は2km。

その間に先頭をキープし続ける。

アクシデントがあり集団の後方が遅れたようで少し止まって待ってからレース開始。

パレード中に見た感じだと昨日以上にプロツアーチームが前に上がってきていた。

しかし雰囲気があんまりよくなくピリピリしているように感じた。

今日は早く決まらないかも?と思いつつもとりあえず、アタック。

ドラパックの選手と2人になり飛び出す。

「上手くいけば、後ろから何人か追いついてきて逃げれるかも知れない」と思い交代で踏む。

2分ほど粘ったが吸収される。

集団前方で下がり過ぎないように粘る。

何度かアタックをかけたり、反応したりして飛び出すが中々決まらない。

コロンビアの山岳ジャージお選手も積極的飛び出している。

今日は山岳が2箇所もあるので逃げてポイントを取りたいのだろう。

逃げが決まらないのはこの選手を逃がしたくない選手が多いからかもしれない。

逃げが決まらないまま登りに突入。

アタックと追走により集団が縦に伸びる。

ついさっきまで積極的に動いていたこともあり足へのダメージが酷い。

集団内を少し下がってしまう。

「ここで諦めてはいけない」と下がらないように踏み直す。

それを3回くらい繰り返したときに登りが終わった。

自分の位置からでは前が見えない。

右の路肩の砂利道を使って前に出る。

人数が分からないほど遠くに逃げが行っていた。

先頭はCCCがコントロールしている。

横にこそ広がっていないが、これだけ逃げと離れていては単独で追いつくことは不可能だ。

今日の逃げに乗れなかったのはしょうがない。

アレだけの高強度の中でアタックをかけるのは今の自分には無理だ。

言い訳では無い。冷静な分析。

その後もアップダウンが続く。

ハンドルに高低差の表を張っていたが、見たところで何処の登りか分からないほどにアップダウンが続く。

アタック合戦と登りでのペースアップのダメージが抜け切らず、そこまで速くないのに係わらずキツイ。

千切れるほどではないが、キツくてイライラしてくる。

何処まで続くんだよ……とイラついていると、急に登りが終わる。

メーターを見ると長い下りが始まるところまで来ていた。

しんどさのあまりメーターを確認すると言う事を忘れていた。

ハイスピードで下っていく。

自分もギアを上げて踏もうとする。

スカスカで踏めない。

メカトラブルで変速が動いていない!と思い目視で変則を確認する。

違った、ギアはちゃんとアウタートップに入っている。

一番重いギアでも踏めない程の速さで下っている。

むしろ落ちているに近い。

ちなみに本日の最高時速90.5km/

下りきり、60km地点。

そこから再び登りが始まる。

道が広かった事もあり位置取りは比較的楽。

足もさっきの下りの間に休めたおかげで回復している。

半分より前の位置をキープする。

時折、集団のペースがグッと上がってきつくなるが回して踏んで粘る。

この4日間走って分かってきた事だが、登りが緩くなる直前や平坦の前にペースが上がる。

そこで「もう無理」と思ってしまうと一気に減速してしまうわけだが、踏ん張れれば楽になる。

もし登りが緩くならなかったとしても、ペースアップはそこまで持続しない。

流石に皆キツイのだろう。

ペースアップしペースが落ちる。

それを何度か繰り返す。

ペースアップに耐えるたびに、「耐えてやったぞ!ざまぁみろ!」と勝手に1人で盛り上がる。

上りも終盤に差し掛かった際に集団が左側に膨らむ。

何事か?と思って右側を見ると、アスタナの選手が激怒してサウスイーストの選手と止まっている。

サウスイーストの選手は自転車を盾にしてアスタナの選手から逃げようとしてへっぴり腰になっていた。

笑いそうになるが、「やはりプロツアーチームにケンカを売るべきでは無いな。あの選手はアホだな」と思い、登りに集中し直す。

無事に登り切る。

そこからはやっと平坦区間が始まり、休憩できる。

休憩しつつ20km走り3級山岳の登りへ。

この登りは短めで高さもそこまで無い。

しかし短いと言う事はペースが上がる可能性がある。

登りが始まりペースが緩い間に一気に集団の前方まで上がる。

やはりペースが上がる。

集団が縦に伸びるが後ろに下がらずに粘る。

いつもよりは長かったがペースアップが終わる。

勾配も緩くなる。

一度下って緩やかに登り出す。

自分の近くにはデネグリとコッリしかいない。

他のチームメイトがどうなっているかは分からない。

遠くに3級山岳のゲートが見える。

後ろからコッリに「ゲンキ、アタック!」と叫ばれる。

「何が?」と思うが状況を把握するために急いで先頭に出る。

いつの間にか最初の逃げが吸収されており新しい逃げが発生している。

結構離れている。

登りで足も疲れている。

追いつけるかは分からない。

が、行くしかない。

とにかくブリッジをかけようと、今出せる全力でアタック。

少しずつではあるが逃げと詰まっていく。

後ろを振り返ると1人付いてきており、集団は追っては来ていない。

先頭交代しようとするが、前に出てこない。

仕方が無いので踏みなおす。

踏めなくなりだし、再び交代しようとするが前に出てこない。

イラッとして「Why!」と叫ぶ。

後ろの選手があごで前を指して「前に乗っているから」と言ってくる。

この選手は逃げに乗りたい訳では無いのだろう。

2人で追えば確実に追いつけるだろうに、もったい無い。

流石に1人では追い切れなくなり集団に追いつかれる。

3級山岳まで500m。

逃げとの距離は最初に比べ結構詰まっていた。

集団に飲まれつつなんとか踏み直して粘るが、ジワジワ下がる。

集団のほぼ最後尾で山頂通過。

緩やかな下りで集団が加速して1列になる。

足がきつ過ぎて付いて行けない。

集団から遅れる。

車にも抜かれ出す。

遅れた選手が集まって、なんとか集団に復帰しようと協力して全力で追う。

20km近く追い続ける。

集団が短い登りに入りペースが落ちている。

ここでなら追いつけるかもしれない。

集団には追いつけなくとも、その後ろについている車列まで追いつければ、時間をかけて集団に復帰できる。

登りを全力で踏んで追いかける。

登りの頂上に着く。

車列にすら追いつけなかった。

再び下りだすとメイン集団は影も形も無かった。

そこからはその集団は完全にグルペットになり、ゆっくりのペースでゴールした。

 

 

感想

 

最初のアタック合戦でかなり疲労したせいで前半は相当苦しんだが、後半は比較的楽にこなせたと思う、

調子に関しては昨日に引き続きかなり良かったと思う。

3級山岳の後で千切れてしまったのは勿体無かったが、アタックに行っていなければ千切れる事はなかったと思う。

しかし、ただゴールする事には意味が無いとも思うのであのタイミングで前を追うために飛び出せて良かったと思うことにする。

もっとも、飛び出したときに単独でも前にブリッジをかけれる力をつける必要はあると思うが。

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