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ツアー・オブ・ジャパン 4日目

ツアー・オブ・ジャパン

 

クラス:1 ステージレース 4日目 

開催国:日本

距離:123.6km

天候:晴れ




 

4日目は長野県の飯田市で開催。

コースは12.2kmの周回コースで周回コースの起点から1.5kmほどで3.4kmの山岳ポイントへの登りが始まり、その後アップダウンを繰り返して下りきり、2kmの平坦を挟んで起点に戻るという周回コース。

ラストは周回コースの起点から周回コースを離れて、平坦での直線ゴール。
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レース前のミーティング

 

かなりハードなレースになるだろうということで、外人が本格的に動き出す前に逃げて後ろから追いついてくる外国人に合流するという作戦。重要なのは後半なので、逃げで足を使い過ぎないようにメンバーと人数を見て反応し、逃げれたとしてもあまり踏み過ぎないように気を付けること。という指示。

 

レースレポート

 

.3kmのパレード中に集団先頭に出てアタック合戦に備える。

今日までのレースの感じでは、アタック合戦の勢いがヨーロッパレースに比べて遥かに低い。

リーダーチームが先頭に出ただけでアタック合戦が終了してペースが安定する。

積極的に逃げたいチームが少ないのかもしれない。

しかし、今日はどうなるかは分からないので取りあえず反応するべく先頭のままパレードが終了し、レース開始。

アタックがかかり数名が飛び出すが様子見。

すぐ周回コースに入る。

 

ラスト10周

集団も追いかけ、登りが始まると飛び出していたメンバーはすぐに吸収。

ハイペースでアタックがかかりながら登る。

登りは集団でクリアする。

アップダウンの下りを利用しアンカーの内間さんが単独アタック。

スカイダイブがコントロールを始め、逃げが決まる。

下り切り、平坦区間に入る。

ランプレのフェンチュンカイと外国チームの選手がブリッジをかけるためにアタック。

スカイダイブはそれを見逃す。

「次に追走が飛び出せばチェックに入ろう」と思っていると、右京の外国人がアタック。

すかさず反応し後ろに付く。

自分達とともに数名が飛び出しており、平坦区間の内にフェンと外国チームの選手に追いつく。

後ろを確認すると、スカイダイブはこの飛び出しも見逃すつもりらしく、集団は見えない。

 

起点を通過、ラスト9周。

登りが始まって直ぐに内間さんに追いつく。

逃げのメンバーは9名。

自分、アンカーの内間さん、ランプレのフェン、ブリッツェンの阿部さん、右京の外国人、ドラパック、アバンティ、タブリーズ、ピシュガマン。

登りでのタイム差は30秒ほど。

全員で均等にローテーションしながら逃げる。

タイム差は下り切った時点で50秒ほど。

あまり開いていない。

平坦区間をローテーションで回して起点を通過する。

 

ラスト8周。

この周回には山岳ポイントが設定されている。

今日のコースは1位通過から順に、7、5、3、2、1点が与えられる。

現在の山岳リーダージャージはNIPPOのポッツォ。

山岳リーダーをキープするためにも、ここは山岳を1位通過してポイントを潰しておくべきだろうか?

それとも後半に備えて、ここは足を使わずにポイントを無視するべきだろうか?

そもそもこの逃げのメンバーの中で誰が山岳リーダーに関係してくるのかが分からない。

出来ればチームカーを呼んで相談したいが、道が狭いこともあり上がって来れるか分からない。

自己判断。

とりあえず様子を見ながら登ることに。

登りに入ると先頭で登るランプレのフェンから、後続が離れる。

山岳ポイントに興味がないということだろうか?

自分のペースで軽く踏んでいきフェンに追いつく。

カーブミラーで後ろを確認すると後続は離れたまま。

それであれば、このままキツく無いペースで踏んでいって、独走状態で山岳ポイントを通過できれば一番楽だ。

そう思って先頭で踏んでいたが、後ろもペースを上げて追いついてきた。

山岳ポイントの少し手前で登りが緩くなるが先頭で走る。

勾配が上がりだしポイントまでラスト500mほど。

先頭で踏んでいく。

緩いコーナーの先に山岳ポイントのアーチが見えた。

同時に後ろからフェンがもがき出す。

「マジか!スプリンターの癖に山岳ポイント取りに来んの!?ワールドツアーチームの意地!?」

とか思っていると、他の選手ももがいていき、自分は4位通過。

来ないかも、と油断していたせいで無駄足を使ってしまった。

やはりポイントを取ろうと思ったのであればしっかり警戒しておくべきだった。

後で知ったが、ランプレのフェンは今日のステージでポッツォと2点差にまで山岳ポイントの差を詰めた。本気で山岳リーダーになる為にもがいたのだろう。

山岳ポイントを通過しアップダウンを繰り返して下る。

アバンティが遅れ8人になる。

下りきったところでタイム差27秒。

一気に差が縮まったため皆、なんで?という感じだったが、とりあえず逃げるために平坦区間をローテーションでペースを上げる。

 

起点通過でラスト7周。

自分は逃げることで後ろに人数を減らしながら追いかけて来て欲しかったのだが、上手く行きそうにない。

逃げているメンバーも後ろを気にしだしている。

次の登りで追いつかれるだろう。

今のうちに諦めて後ろに下がった方が良いだろうか?

しかし、下がれば登りを下から集団で登ることになり、もしペースアップすればかなり苦しむだろう。

しかし無駄に足を使いたくもない。

それであれば登りをさっきの様に下から自分のペースで登り、集団を待つのが一番良いだろう。

余裕があれば集団のペースに合わせて前方に合流することもできる

登りに入る。

ある程度登ったところで後ろから「ゲンキ!イク!」という毎度お馴染みのポッツォの声が聞こえる。

集団が追いついたのだろうか?

ミラーで見ると追いついてきていないように見える。

ポッツォがブリッジをかけたのだろうか?

声も聞こえたことなので8割くらいで踏み出す。

もし、集団が追いついてきたのであれば、追いついた直後にペースアップされるのはかなり応えるはず。

もし、追いついていなければ再び逃げることができるかもしれない。

踏み過ぎて踏めなくなる限界ラインを超えないように気を付けながらガンガン踏んでいく。

山頂までラスト1kmでタブリズの選手がアタックをかけてくる。

集団に追いつかれた。

思わずタブリズに反応しそうになるが、集団が追うだろうと考え抑える。

やはり直後に集団が抜いてくる。

勾配が緩くなり集団が伸びる。

上手いこと集団の前方に合流する。

タブリズも吸収されて山頂を通過する。

アップダウンを繰り返して下る中でアタック合戦になる。

集団から2人が抜け出してペースが落ち着く。

 

ラスト6周。

逃げが行ったことでペースが落ち着き、比較的ユックリしたペースで1周する。

 

ラスト5周。

この周にも山岳ポイントが設定されている。

ポッツォに「山岳ポイント取りに行くか?」と聞く。

「いや、無理。」ということで特に仕事も無く、登りに入る。

山岳ポイントが有ることもあってか、アンカーがかなりペースを上げる。

出来れば山岳ポイントを取っておこうと思って先頭付近にいたが、とても勝負出来そうにない。

とにかく遅れないように前の選手に張り付いて登る。

山岳ポイント通過後、少ししてからペースが緩む。

なかなか良い追い込み具合の登りだった。

しかし、先頭集団には残れている。

緩んだペースでアップダウンを過ぎ、平坦区間も過ぎる。

 

ラスト4周。

今度はビシュガマンが列車を組んで先頭で登りに突入していく。

さっきの周より早い。

ヤバい。

これは耐えきれないかもしれない。

ここで無理して位置をキープするより、徐々に位置を下げながら登り、集団より若干遅く上ることでダメージを和らげた方が良い。

本当にユックリ下がりつつ登る。

集団中盤より後ろまで下がってしまったが、何とかトップ集団で登りきれた。

この周は下りも結構いいスピードで下る。

ラスト7周の終わりに行った逃げは2人ともまだ逃げている。

平坦区間に入る。

シマノの入部さん、アンカーの西薗さん、たしか右京の外人選手の3人が飛び出す。

少し遅れて自分も飛び出す。

ブリッジをかけに行く。

後ろにニーバリが付いており「行け!」と叫んでいる。

遅れて飛び出したこともあり追いつくのに時間がかかる。

ニーバリと交代するがあまり引かずに交代。

2人なので自分が再び引く。

追いかけている際に起点を通過する。

 

表示がラスト3周。

あと3周もある!これで逃げれなければ結構ヤバい!と思いながら通過。

通過後しばらくして前に追いつく。

後ろは離れている様子。

2kmほどかけて追いついたが、そのうちの8割ほどを自分が引いたので結構足にきている。

ちなみにこの周にも山岳ポイントがある。

ニーバリに「山岳ポイントをとってくれ」と言う。

「前に2人逃げているから大丈夫」と言われる。

ホントに大丈夫か?と思っていると、西薗さんが登りで踏み出し飛び出した4人がバラけだす。

更に、まさかの後ろから集団追い上げ。

中盤付近まで先行していたが吸収される。

追いかけたダメージが深く、ジワジワと集団の横を下がっていき遅れる。

山岳ポイントを通過する集団の後方がギリギリ見える。

遅れたメンバーで集まって前を追いかける。

.3km地点の芦ケ沢大橋で何とか集団に追いつく。

下り切り、平坦区間もペースが速い。

 

ラスト2周。

休まる間もなく登りへ突入。

最初は耐えるがかなり限界。

あと2周ある。

ここで無理をしてしまうと、千切れた際に一気に遅れてしまうだろう。

情けないが、無理をしてブッ千切れるより、限界ギリギリをキープしつつ遅れることで少しでも順位が上の方が良いだろう。

極力遅れないように踏みながらも、力を出し切ってしまわないように気を付ける。

山頂を通過。

集団は影も形も見えない。

終わりか?

遅れた選手が他にもいたので協力して追いかける。

もうだめか?と思ったが、なんと再び芦ケ沢大橋で追いつく。

遅れたにも関わらず2回も追いつけるとは、「頑張れ」と神が言っているに違いない。

平坦区間は相変わらずハイペース。

足はあまり休まらない。

 

ラスト1周。

ここまで来たのだから、全力で行くしかない。

登りが終われば下り基調のアップダウンと平坦だけだ。

足を使い切っても集団には残れる。

ガラナ投入。

一気に気合が入る。

気合十分で登りに突入する。

中盤まで粘る。

ペースが上がりだし全力で対応する。

しかし、足が限界でつりかけてピクピクしだす。

踏み切れず遅れだす。

集団から遅れるが、トップ集団も人数がかなり減り分裂もしている。

かなりキツイが分裂した後ろの集団から離れないように根性だけで粘る。

山頂直前で叫びとともに前に追いつく。

そのまま下りに入る。

そこからは前との遅れを少しでも小さく抑えるため、ハイペースでローテーション。

ラスト3km程は総合リーダーだったスカイダイブの選手が全力で引いてゴール。

 

 

感想

 

ところどころで無駄足を使ってしまったのが最後までトップに残れなかった原因だと思う。

しかし、前に残る為の動きでもあったので仕方がない。

興奮状態でも冷静さを持ってレースで走れないと勝負に絡んでいくのは難しいのだろうと思う。

明日は登り一本の全力勝負。

自分がどこまで行けるのか挑戦してきたいと思う。

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