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ツール・ド・シアク 4日目

クラス:2.2クラス ステージレース
開催地:インドネシア
日程:9月22日
距離:102km
天候:晴れ



平均ワット:215W
最大ワット:1100W
※パワー2マックスでの測定
出場チームメイト:1山本元喜、2椿大志、3トマ・ルバ、4マルコス・ガルシア、5サルバドール・グアルディオラ


レース前のミーティング

今日は総合のジャンプアップを狙いつつ、他の選手に逆転されないように気を付ける。
作戦的に基本的には積極的に総合を上げることを狙うのではなく、他に逆転されるのを防ぎつつ、チャンスがあれば上げていくのを狙う、という感じ。
個人の総合順位も大事ではあるが、現在チーム総合で1位に付けているので、そこを守っていきたい。
2位のイランのチームとは9秒差なので集団ゴールであれば逆転される心配は少ないが、逃げられると厄介。
チームとしてはイランのチームの選手が入った逃げには1対1で確実に選手を送り込み、総合上位の自分かサルバが入っていれば、逃げ切りにシフト、それ以外のメンバーであれば潰しに行く。
しかし、自分かサルバが入っていて、他の総合上位の選手が入っていない逃げが出来た際には、状況によらず逃げ切りにシフトする。


レースレポート

今日もスモッグは多め。
レース前にはキャンセルを希望するチームを中心として、オーガナイザーと協議が行われたが、結果は前日に決まった6周102kmからの変更は無し。
レースキャンセルを望んでいたのはキナンとトレンガヌ。
キナンとしては純粋に濃いスモッグの中走りたくないという理由だったが、恐らくトレンガヌはこのままリザルトを固定したいという思いもあったのだろう。
レースの距離に変更はないが、レース中に短縮される際には周回板で知らせるから見逃さないように、という注意喚起がスタート前に行われる。
定刻から2分ほど遅れてパレードが始まる。
今日は逃げを積極的に狙わないとしても、イランのチームから後手を踏むと厄介なので集団先頭でパレードを走る。
パレードの最中にオーストラリアの選手が集団の先頭に上がってきて「お前ら!今すぐ止まれ!全員で抗議すればレースの距離を減らせるぞ!」と叫びだす。
事前の協議の際には何も言っていなかったくせに、今更なんだ?という感じで、他の選手は若干呆れていた。
無視しているとしばらく騒いでいたが、相手にしてもらえないと判断したようで大人しく集団内に下がっていった。
そして、パレード終了と共にいつも通りの加速しつつのレーススタート。
総合上位の選手を外さないようにしつつアタックに反応していく。
最初はあわよくば逃げに入って総合順位を上げたいという思いもあり、結構積極的に反応していた。
しかし、トレンガヌに「キナンとイランのチームの選手が入っている逃げは、たとえ少数であろうと絶対に逃がさない」という硬い意思があるようで、確実に潰される。
これはチャンスが無い、と判断し総合上位が動いた際にだけ反応するようにシフトする。
キナンは選手総動員で集団先頭に集まり、常に反応していく。
特に、イランのチームがアタックした際には大概の場合、1人多く反応しており、絶対に外さない。
少人数を逃がしたいトレンガヌ、イランを逃がしたくないキナン。
単純に考えれば、3チームと関係ない少人数の逃げが決まって落ち着きそうなものだが、2周目と4周目の初めに設定されている中間スプリントのボーナスタイム狙いのアタックが終わらない。
初日の逃げ切りによる、総合上位選手8人が僅差であることは当然として、UCIポイント圏内の9位と10位も中間スプリント1回で順位が入れ替わるため、逃げたい選手が多い。
結局、逃げが決まらないまま1回目の中間スプリントを集団で通過。
そこから再びアタックの仕掛け合い。
少人数を逃がそうとするが、道が広いこともあってすぐに横からすり抜けて追加のアタックがかかる。
最終的に40km手前で一度5人逃げが決まる。
決まってからも、総合7位に付けている自分とサルバから2秒遅れのゴーフォーゴールドの94番が執拗にブリッヂを仕掛けていた。
中間スプリントでボーナスタイムを獲得すると総合順位を上げることが出来るからだろう。
3秒以上開いている、トレンガヌやイランとしてはどうでもいい選手だが、キナンとしては見過ごせない。
動きに対して自分が確実に反応してチェックに入っていたが、簡単に追いつくことが出来る。
分かりやすく言うと弱い。
「これは放っておいても、前にブリッヂ出来ずに帰って来るな」と数回反応した後に判断し、単独でアタックしていく94番を無視する。
案の定、しばらくするとトレンガヌがタイム差を確保しつつコントロールする集団に94番が帰って来る。
このまま逃げが決まった状態で2回目の中間スプリントを通過するかと思われたが、ボーナスタイムとスプリントポイント狙いのチームが集団の牽引を始め、スプリント前に逃げを吸収。
集団で中間スプリントを通過する。
再びアタックが繰り返されるが、狙えるものが逃げ切りのゴールしかなく、その可能性も極めて低いことが影響し、すぐに4人逃げが形成される。
トレンガヌがコントロールし、タイム差を広げていくが、インドネシアのチームが執拗にブリッヂ狙いのアタックを繰り返す。
最初の内はトレンガヌも追っていたが、しばらく続くと「放っておいても帰って来る」状態になり、特に追うことなく巡行が始まる。
それでも、インドネシアのチームは一人が帰ってくる毎に、別の一人がアタックする、という謎のインターバルトレーニングを続けていたが、3回目くらいで心が折れたらしく、大人しくなった。
そこからは50秒差をキープして集団のコントロールが続く。
いつ、周回数が短縮されるか分からない以上、常に捕まえられる差に収めておくのは賢明な判断。
残りの距離が減るにつれて、ゴールスプリントに持ち込みたいチームが牽引に選手を加え、ペースを上げてタイム差を詰めていく。
ラスト1周に入るころにはタイム差が30秒を切り、常に視界に捕らえている状態になる。
キナンとしてはラスト5kmで全員で前に上がり、隙を見てサルバがアタックし、他のメンバーは椿のゴールスプリントのために動くという作戦になる。
ラスト10kmを切り、しばらくして逃げが全員捕まる。
それに合わせて、トレンガヌの選手がアタックし単独で先行する。
同じタイミングで自分達も前に上がり、先頭を牽いていたイランの後ろに入る。
イランが牽引しながらトレンガヌを捕まえてラスト3km。
イランの後ろに付いていると、ラスト2kmでサルバがアタックする。
それに反応した選手に自分も反応する。
集団も追いつき再び一つ。
集団の先頭をオランダのチームが牽引し、その二つ後ろに自分、椿の順番で付く。
飲み込まれないように後ろを頻繁に振り返る。
ラスト500mで加速し、自分が先頭に出てスプリントの発射台になる。
ラスト250mで椿が自分の後ろからスプリント開始。
良い勢いでスプリントしていたが、平坦を得意とする選手には分が悪く、上位には入れなかった。
自分の個人総合は5位でサルバが6位。
チーム総合は1位という結果になった。


感想

色々とトラブルの多いレースではあったが、ド平坦のレースである程度成績を残せたので良かった。
スプリントの動きも、普段あまりできないのでいい経験を積むことが出来た。
初日のリザルトがそのまま最終日まで残った結果になったので、そこでスプリントが出来ていれば、という思いは強い。
何事も経験なので、忘れないように積み上げていきたい。


キツさレベル

アタック合戦が長かったこともあって結構疲労していた。

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